Summer breeze(5) | My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

「ハル・・・ごめんな。 ごめんな、」


樺沢は暖人を抱きしめて泣いてしまった。



なんて自分勝手だったんだろう。



もっともっと


家族のことをちゃんと考えてやればよかった・・・



もうこんな小さな息子にそんな思いをさせていたことを猛烈に後悔した。



自分と妻が別れただけで


子供には何の関係もないのに。


こんなにつらい思いをさせて。



そして


今度は母親にも去られて。




「おれ。 絶対に・・・もうハルのこと離さないからな。 何があっても・・絶対に離れないからな。」



自分を抱きしめて泣く父に


少しだけ照れて恥ずかしそうに暖人は頷いた。




涙もろいゆうこはもう


ボロ泣きだった。



「もー・・・ゆうこちゃん・・泣きすぎ。」


そう言った香織もハンカチで目の端を拭った。





ひさしぶりに同じ年頃の子供と遊んで暖人はご機嫌だった。


「よかったねー。 友達ができたね。」


香織は自然に暖人と手を繋いだ。


「うん、」


あまり感情を表に出さない暖人が嬉しそうに頷く。



「ゆうこちゃんのつてで何とか保育ママのことも決まりそうだし。 よかった、よかった。」


樺沢もホッとした。



こうして3人で歩いていたら




傍から見たらまるっきり親子かもなあ



なんて思いながら。




それから3日後。 


暖人はゆうこの知り合いの保育ママのところに預かってもらえることになり


樺沢は出勤前に自転車でそこまで暖人を送り届ける。



「ほんとに。 だいじょうぶなのかねえ。 暖人もまたどこかに預けられるって心配しているんじゃないの?」


そのあと寄った実家で母に言われた。



確かに。



その保育ママの家で別れるとき、暖人は少しだけ不安そうな顔をした。



「大丈夫。 ちゃーんとおばあちゃんが迎えに来るからな。」


そう言って頭を撫でてやると、暖人は黙って頷いた。



「うちで面倒見れればいんだけど。 何しろ一日中忙しいから・・・・」


母も孫のことを心配した。



「なんとか・・・暖人が学校に上がるまでは父ちゃんや母ちゃんにも迷惑かけっけど。 おれ、できるだけ自分で暖人を育てようと思ってるから。」


樺沢はしゃんと背筋を伸ばして言った。



樺沢は暖人のために頑張ろうと決意します…



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