Believe(16) | My sweet home ~恋のカタチ。

My sweet home ~恋のカタチ。

せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

高熱がおさまった詩織は浅草の総合病院を退院した。



「・・詩織、さん?」


白川家の母のところに電話があった。



「おかげさまで少し良くなったので退院して自宅の近くの病院にかかることになりました・・・」



少し良くなった、というわりにはまだまだ声もか細くて心配になるほどだった。



「そう・・。 ほんと身体を大事にしてね。 忙しいんだろうけど、」



「ありがとうございます。 いろいろお世話になりましてありがとうございました・・・。 ゆうこさんにもよろしくお伝えください、」



詩織はそう言ったあと


あのかわいいドーム型のアレンジメントのことを思い出した。



「・・あの・・」


「え?」



言葉を続けることをためらった。



母は彼女が何を言いたいのかはわからなかったが



「これからも。 頑張ってね。 詩織さんもお母さんの跡を立派に継いでいく目標があるんだから。」



拓馬のことは一切口にせずに


今、自分がすべきことを諭した。



「・・はい。 ありがとうございます、」


詩織はいつまでも立ち直れない自分を


情けなく思い


そして


彼もきっと頑張っていることを想像し気持ちをしゃんとさせた。



拓馬は


詩織のことが気がかりではあったが


黙々と仕事と勉強に打ち込んだ。



きっと


彼女は元気になってまた頑張っている



そう信じて。




退院をした詩織だが


しばらくは自宅療養をすることになり


医師からも安静を言い渡されていたので、仕事を休んで自宅のベッドで過ごしていた。




「・・すみません。 仕事のキャンセルなどの面倒なことを、」


打ち合わせでやって来た千崎にそう詫びた。



「いえ。 今は静養が第一です。 ムリは禁物ですから、」


スケジュール帳を閉じたあと


彼は一息ついた。



「・・・唐突ですが、」


そんな前置きから


「・・私と・・・結婚を考えていただけませんか、」


千崎はまっすぐに詩織を見た。



「えっ、」



本当に唐突で


そのまま固まってしまった。



「・・ずっと。 そうすることが『千睦流』にとって一番いいと思っていました。 詩織さんも華道の道一本にされたのですから、これからは『千睦流』のことを一番に考えていただきたくて、」



詩織は


だんだんと驚きから現実に引き戻され


こんな大変な告白をされているというのに


冷静になっている自分に気づき始めていた。




詩織は拓馬の母の言葉に励まされますが、千崎から突然のプロポーズを受けて・・



人気ブログランキングへ

↑↑↑↑↑↑


読んで頂いてありがとうございました。

ポチっ!わんわん お願いします!


人気ブログランキングへ 左矢印 携帯の方はコチラからお願いしますドキドキ


My sweet home ~恋のカタチ。