Love for the future(13) | My sweet home ~恋のカタチ。

My sweet home ~恋のカタチ。

せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

今までは


父について仕事に行くだけだったのが


この仕事は『父の代理』ということで、全てを仕切らねばならない。



仕事を斡旋してくれた会社とは古くからの付き合いで、社長からも信用してもらって拓馬はその仕事を受けることとなった。




慣れないことに戸惑いながらも


拓馬は


『父のくれたチャンス』


を生かそうと必死だった。



父と同じ仕事を選んで18年にもなる。


いつまでも父を頼っていてはダメだと自分なりの決心をした。




「頑張っているんですね、」



それでも仕事を終えるとすぐにバイクで彼女の会社の近くまで行き


時間を惜しんで会った。



「たいていのことはひとりでもやれるって思ってたけど。 実際、自分が指揮を取るとなると・・・細かいことがわかんなくて大変だよ、」



どんなに大変でも


彼女の顔を見るとそれも吹っ飛ぶ。




「あ、もう帰らないと。」


拓馬は時計を見た。


9時半だった。


こうして外で会うときは必ず彼は10時までには家に送り届けてくれる。



それでも



「・・もうすこし、」



詩織は何だか別れるのが寂しくて少し駄々をこねた。



「おばあちゃんたちが心配するよ。 いちおうおれも信じてもらっちゃってるから。 お母さんもおばあちゃんも裏切りたくないんだ。」



彼女は男性との交際は皆無と言ってよかった。


でも


普通の24の女性として男性とのつきあいがどのように発展していくかくらいはわかっている。



彼は。



いまだにキス以上のことは求めてこない。



それが寂しいなんて思うことが


はしたない気がしてもちろん口にすることはできなかった。



将来のことも前提としたつきあいだってことも


母にも祖母にも認めてもらったというのに。




「・・今度のお休みはいつですか、」



詩織は家の前まで来て拓馬に聞いた。



「今度の土日は仕事も休みになっちゃったんだけど・・・。 陶芸教室の仲間に誘われちゃって、」


拓馬は思い出したように宙を仰いだ。



「陶芸教室の仲間?」


「妹が最初に陶芸を習い始めた時、おもしろそうだからおれも一時通ってたんだけど、そこで一緒だったどっかの大きな会社の社長さんがいてさ。 奥さんが安曇野でペンションを経営していて、その人も窯もそこに持っていて、前にも教室のみんなも誘ってくれて一泊で行ったんだよ、」



「へえ、楽しそうですね。」


陶芸の話になり詩織の顔はぱあっと明るくなった。


「安曇野なんていいですねえ。 そんなところで作品を作れるなんて、」


本当に彼女は羨ましそうだったので


特に何も考えずに


「しーちゃんも行く?」


拓馬はフツーに誘ってしまった。




詩織は気を遣ってくれる拓馬にちょっとだけ不満を感じます。 そして、展開??



人気ブログランキングへ


↑↑↑↑↑↑


読んで頂いてありがとうございました。

ポチっ!わんわん お願いします!


人気ブログランキングへ 左矢印 携帯の方はコチラからお願いしますドキドキ


My sweet home ~恋のカタチ。