Let me have a dream(15) | My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

「大好きな人に大事な家族にウソをつかせるなんて、男として最低だ。 ・・本気なら、きちんとけじめをつけなさい。」



いつもは


能天気すぎるくらいの母だが


拓馬の目をじっと見て厳しい意見を言った。




拓馬は一度うつむいて、そして顔を上げた。



ごくんとツバを飲み込んだ。



「彼女のお母さんとおばあちゃんに。 ちゃんとつきあいを許してもらう。」



決意を込めた瞳で母に宣言した。



「拓馬さん・・・・」


詩織は驚いたように彼を見た。



母は詩織を見やって


「もちろん、詩織さんはウチのバカ息子にはあまりにもったいない人だと思います。 今日、あなたに会ってますますそういう気持ちになりました。 きちんと躾をされたお嬢さんだって本当に感心します。あなたを大事に育てて下さったお母さまやおばあさまに背くようなマネは、拓馬の母親としてさせたくありません。」



真剣にそう言った。



詩織は胸が熱くなった。



そしてスッと座布団から降りて



「・・・私どもにまでお気遣いを頂き、ありがとうございます。」



手をついて頭を下げた。



「拓馬さんは素晴らしい方です。 とても尊敬しています。 拓馬さんに出会えたことは・・・私にとって生まれて始めての歓びでもありました。 私の気持ちも同じです。 拓馬さんとこれからもおつきあいをさせていただきたいと思っています、」



深々と頭を垂れる彼女に今度は拓馬が感動してしまった。



「・・しーちゃん、」



その空気の中。



「おばあちゃん、」


玄関から声が聞こえた。



ななみが元気よく家に上がってきた。



「・・・ななみ、」


母も拓馬も驚いた。



ななみもそこが何となく異様な空気に包まれていることをすぐに感じ取った。


振り返った詩織を見て


「あ・・・・」


急に顔を曇らせて立ちすくんだ。



「どうしたの、ひとり?」


母は立ち上がった。


すると後ろから


「すんません。 色鉛筆を置いてきてしまったって言うもんで・・・・・」


本当に申し訳なさそうに志藤が入ってきた。


そしてななみの後ろから拓馬に


『ゴメン』


という視線を送った。



「色鉛筆? ああ・・・そういえばあったね。 ちょっと待ってて。」


母は立ち上がって二階に上がっていった。



ななみはじーっと詩織を見つめたままだった。



「こんにちわ、」


詩織は笑顔で声をかけたが


それにも全く反応しなかった。


「どうした、ななみ。」


拓馬が笑いかけたが、ブスっとしてプイっと横を向いた。




詩織の姿を見たななみの様子がなんだかおかしいようで・・・



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