Surely all the time(19) | My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

「もー。 心配しちゃったじゃない、」


ようやく翌朝になって、あゆみは有吏と電話が繋がったのでホッとした。



「・・ゴメン。 忙しくて会社に泊まっちゃったから。 気がついたら遅かったから電話したら悪いと思って、」


有吏は姉と話す時はこう言おう、と思っていたセリフをすらすらと口にした。



「しょうがないわねえ・・・。 不摂生してると身体弱るよ、」



いつも姉ちゃんはおれの心配ばっかりしてる



またそれを感じてしまって携帯をぎゅっと握り締めた。



ウソをついてこんなにホッとしたのは



初めてだった。





「あー、遅くなっちゃったね。 ゴハン食べて行こうか。 この前、臨時収入あったから奢るし、」



茜が留学するまであと1ヶ月ほどになった。



その手続きや面倒なことを有吏は事業部の応接室で彼女と向かい合ってやっていた。


「え? あ・・・はあ・・・」


有吏はそんな中でもつい考え事をしてしまい、生返事をしてしまった。





「瀬能くんはもう飲めるんでしょ? ワイン、頼もうよ。」


イタリア風居酒屋に行ってメニューを見ながら茜が言った。


「え、ワイン??」


「だいじょぶ。 だいじょぶ。 いけるってフルボトル頼んじゃおう、」


「だいじょぶだいじょぶって・・・、」


戸惑う有吏におかまいなしに茜は赤ワインのフルボトルを頼んでしまった。




みんなに鍛えられたせいか、酒はけっこう強くなってきた。


それでもゆうべちゃんと寝ていなかったので、疲れていたのかすぐに酔いが回ってきた。




「ねえねえ。 お姉さん。 その後どうなったのー? うまくいった?」


茜も酔ってきているようで、明るくそう聞いてきた。



「どうなった・・・って・・・」


もうこの話題を彼女に振られるのも、正直うんざりだった。


良心が痛んでたまらない。



「あー・・・。 ほんっと。 おれのことなんかなんも考えないで、さっさとヨメに行ってくれたらいいのに。」



ちょっとヤケになった有吏はついこぼしてしまう。



「え、結婚するの??」



「・・・心配性で。 おれのこと3歳児くらいにしか思ってねーし。 もうなんも考えないで自分の幸せだけ考えりゃいいじゃんって・・」


有吏はもう昨日から鬱積していた気持ちを思わず茜に打ち明けて、


深いため息をついて突っ伏した。



「そーかあ・・。 瀬能くんのことが心配でお嫁にいけないの?」


茜は心底同情したように言った。



「・・親の遺した借金のこともあるんだろうけど。 結婚すればその借金だって・・向こうに迷惑かけることになるかもしれないし。」



寝不足も祟ってボーっとする頭でそう言った。



「・・・お金のことはねえ・・」



「結城さんだってそれは気にしなくていいって言ってるのに・・・・・」



もうあまりにぼんやりしていて



思わずこぼしてしまった・・・・



悩むあまり有吏はあゆみと結城のことを茜に話してしまいます・・



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