Today and tomorrow(17) | My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

プロポーズをされたってだけでも


かなりの衝撃なのに



その後の彼の『告白』がそれ以上の衝撃で



結婚とかそんなこと以前に頭がパンパンだった。



まるで悪い夢を流してしまいたいかのようにあゆみは頭からシャワーを浴びた。



彼が実家から遠ざかっていたわけも


彼がいつもいつもどこか冷めたように世間を見ているわけも



全てが繋がった。




そしてあの優しい女将の泉美のことを思い出してしまった。




そんなにも愛して


愛して



絶対に犯してはならない罪さえも厭わないほどに


あの人を愛していたんだ・・・・




そう思うともう胸が苦しくてたまらなかった。



たくさんの葛藤を超えて


二人は『家族』として生きる決心をしているのだろうが。



その『事実』が彼をいまだに苦しめている・・・・・





「おはよう、」



『ゆうき』に行くのも、ものすごく足が重かった。



いきなり泉美と出くわしてしまい、


「おっ・・・おはよう、ございます・・・・」


すごく意識してしまい、挙動不審になってしまった。



「今日は4月1日で期が変わったから。 夜のお座敷はいっぱいなの。 忙しいでしょうけど、よろしくお願いしますね。」


そう優しく微笑まれて



「・・ハイ、」


本当にどう見ても


品があって美しくて・・・女将として『ゆうき』を切り盛りする腕もあって


憧れすぎる女性だった。



「あ・・・いけない。 今日は経理士の先生がいらっしゃる日だったわ・・。 あゆみさん、悪いけれど自宅の二階の奥の部屋に経理の書類が置いてある納戸があるの。 そこに去年の決算書類のファイルがあるから・・・。 背表紙に書いてあるからすぐわかると思うんだけど。 持って来てもらえないかしら、」



泉美は思い出したように言った。



「あ・・はい。」


あゆみは我に返ってすぐに頷いた。




店と自宅は渡り廊下で繋がっている。



新橋のこの一等地にかなりの敷地を有している。


中庭に池もあり、ここが都会の真ん中だということを忘れてしまいそうなほどだった。



納戸はきちんと整理をしてあって、泉美の性格なのか


ファイルが項目別に全て揃えてあって、一目瞭然でそれは見つかった。



それを手に部屋を出ると、隣の部屋の襖が少しだけ開いていた。



閉めようとして、つい部屋の中を見てしまう。



あ・・・・



襖の部屋なのに、そこだけフローリングで洋風の部屋になっている。



ここは・・・・



その衝撃の事実よりも、結城が泉美をそこまで愛していたことがあゆみにはショックでした・・・




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