Too much(12) | My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

結城は有吏のあまりの必死さの勢いに少しだけ後ずさりしてしまった。



「・・・つきあうって・・・。 だからさ~~、そんなんじゃないし。」



困ったようにそう言った。



「仕事先に実家を紹介したり、借金のことも相談に乗ってくれたり、引っ越し先の交渉をしてもらったりなんて! カレシがするようなことじゃないですか! そんなんじゃないとかワザとらしいんですよ、」



もう有吏の口は止まらなかった。



「・・まー・・・。 彼女とつきあうのは非常に難しいかも・・・」



結城は視線を宙に預けるようにそう言った。



「・・・借金が、あるからですか。 それとも・・・いまだにふがいない弟がいるからですか、」



いつもいつも姉の将来を考えるときに心配になることを口にした。



「違うって。 まあ、第一。 彼女が承知しないだろうし。」



結城は苦笑いをした。



「・・姉ちゃんだって・・結城さんのことは・・・」



「彼女はそういう子じゃないの? 自分に借金があるってことわかってるから。 誰かによりかかったりしちゃいけないって思ってる。 相手に迷惑をかけたくないって。 ほんとは一人でさびしくてどうしようもない時もジッと我慢して。 おまえには心配かけたくないだろうし。 相談する人もいなくてさあ。 こうやって強引に仕事世話したりしてやんないと、あの子はいつか色んな重圧に押しつぶされちゃうよ。」



弟の自分よりも姉のことをわかっているようで。



「それに。 むしろおれの方が彼女に相応しくないと思うから、」



意外な言葉を口にされて、有吏はハッとして彼を見た。



「おれみたいな男は。 彼女に相応しくない。」



結城はそう言って、すっと有吏の前から立ち去った。





それは


今まで女の子といいかげんにつきあってきたってことを指しているんだろうか。




有吏はイミシンなことを言ってその場を去ってしまった結城のことを考えた。




それだけなんだろうか・・・・・





「ねー、あゆみちゃん。 沙耶、今度お母さんがお洋服を買ってくれるって言うんだけど。 あゆみちゃんに一緒に行ってほしー、」



学校から帰って来た沙耶はたくさんのお盆を乾いた布巾で拭いているあゆみのところにやってきてそう言った。



「え~? あたしが?」



「うん! あゆみちゃんさー、いっつもかわいいカッコしてるしー。 あゆみちゃんに洋服選んでもらいたいー。」



「えー? そうかな・・・。」


沙耶はおしゃれが大好きで、あゆみのファッションにすごく興味を持っているようだった。



「学校を出てからねー、スタイリストさんの修行をしてたことはあるんだけど、」


あゆみは少しだけ嬉しそうにそう言った。


「え! スタイリストって、よく芸能人の人とかモデルの人とかの洋服選んだりするんでしょ? すごーい!」


沙耶は身を乗り出した。


「見習いだったけどね。 学校も自分でデザインした洋服を作ったりするトコだったから。 あたしも小さいころからおしゃれが大好きだったし、」



あゆみは幸せだったころのことを思い出して、少しだけしんみりした。



「ますますすごいよ! お母さんにはあたしが言っておくから! 今度のお休みの日、お願い!!」



沙耶は目を輝かせて、あゆみにお願いポーズをした。



有吏はハッキリしない態度をとる結城に苛立ちます。そして結城の妹・沙耶はあゆみにお願いをしますが・・・またまた運命が動き出そうとしております・・(@_@)



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