Cherry(14) | My sweet home ~恋のカタチ。

My sweet home ~恋のカタチ。

せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

「・・・え? なに? ここ、どこ????」



半分眠っていたあゆみはいきなりガバっと起き上がった。



「ちゃんと歩かねーから。 しょうがねーだろ、」



結城は彼女に小さなペットボトルの水を差し出した。



「・・・・・・・・」



あゆみは頭の中で時間を懸命にまき戻していた。



だんだんと記憶を取り戻してきたのか、表情が険しくなってきた。



「・・ひょっとして・・・。 結城さんち、ですか・・・?」



おそるおそる彼に言った。



「あそこからタクシー、ワンメーターで行くから。 ほとんどきみを引きずってたんだから、しょうがないだろ、」



すっかり部屋着に着替えて、タバコをふかしてリラックスしていた。



あゆみはサーっと血の気が引いて、自分のバッグを慌てて探し始めた。



「・・・おっ・・・・おじゃま、しました・・・・。」



その慌てっぷりに結城はおかしそうに笑いながら



「今何時だと思ってんだよ、」



と、時計を指差した。



もう明け方の3時半だった。



「・・・3時半???? あたし、そんなに寝ちゃった???」



「軽くイビキかいてたよ、」



「えっ!!!!」



わかりやすく動揺するのがおかしくて、手を顔に押し当てて大笑いしてしまった。



「ウソウソ。 もう終電もないし。 こんな時間じゃ、この辺タクシーも拾えないって。」



あゆみはコートを抱えたまま全身の力が抜けた。



「はっ・・・!!! ユーリに電話してない!!」



また慌て始めた。



「あ、ゴメン。 心配すんじゃないか、と思って。 携帯、借りたよ。」



結城はシレっとテーブルに置いてある彼女の携帯を指した。



「は?」



彼女の携帯から有吏宛てに



『先輩ホステスさんとこに泊まりまーす。』



と勝手にメールを送っていた。



「なっ・・・! 勝手に!!」



「だっておれのケータイから送るわけにもいかないし、しかもおれんちにいるなんて言ったら。 あいつ逆上すんだろ。 なんかしんないけど、おれのこと超警戒してるし。」



冷静にそう言われ、醜態をさらしたことが猛烈に恥ずかしかった。




そして我に返れば返るほど



今日一日のことを思い出して。




あゆみは急に胸がいっぱいになってしまった。




「なんならそのまんまそこで寝てて。 おれも寝ようかなー。」



結城はタバコを灰皿に押し付けて、軽くそう言った。



立ち上がった彼にあゆみは思わず



「あのっ!!」



一緒に立ち上がってしまった。


成り行きで結城の自宅に泊まってしまったあゆみでしたが・・・



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