Smile on me(14) | My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

『会員制』


と書かれたプレートのある重いドアを開けると



「いらっしゃいませ、」



着物姿のママが出迎えた。



薄暗いビルだったのに


このドアの中はまるできらびやかで


別世界のようだった。



「あら。 谷原社長。 お久しぶりですねえ、」


「今日はぼくがこの人たちを連れてきたよ、」


社長は後ろにいた斯波と結城を紹介した。



「あら。 北都の・・・斯波さん?」


こういう席は非常に苦手な斯波だったが、何度か志藤と共に接待で来たことがある。



「・・どうも、」



女性がたくさんいるところがやっぱり苦手な彼は小さな声でそう言って会釈をした。



「で・・・そちらは。 またいい男・・」


ママは結城を見やった。



「・・去年、クラシック事業部に入社した結城と申します、」


さすがに物怖じせずニッコリ笑った。



「あらまあ。 ほんと事業部はイケメン揃いね。」


「ママもたまには若い男性と飲みたいでしょう、」


谷原社長はそうからかって笑った。



結城は何となく店の中を見渡してしまった。



案内された席に座ると、



「あ、斯波さん。 いらっしゃいませ。」



聞き覚えのある声に振り返る。



その声の主のあゆみは驚いた。



「ゆっ・・・・結城さん!」



思いがけずの彼の姿に烈しく動揺してしまった。



「今日は。 谷原社長のお供だよ、」



結城は彼女にニッコリと笑いかけた。



「ああ、そうか。 彼女は確か事業部に弟さんがいるんだっけね。」


社長はその話を思い出して、おしぼりで手を拭きながら笑った。



「え・・ええ・・・。」



あゆみは結城の隣を避けて谷原の隣についた。




「あ、斯波さん! いらっしゃい! もう久しぶりじゃない、」



他のホステスがやって来た。



「・・おれは酒はダメだから。 いつものを頼む。」


斯波はいつものように渋い顔でそう言った。



「いつものって?」


結城が訊くと



「彼ねえ、アイスロイヤルミルクティーなの。」


そのホステスはクスっと笑った。


「ハア?」


「それをちびちびちびちび飲むのよ。 いかにも酒豪そうなのにねー。 ま、そこがカワイイんだけど、」


ベテランのそのホステスは笑って、斯波と結城の隣に座った。






突然現れた結城にあゆみも動揺・・・やっぱりちょっと意識しちゃってる??


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