Smile on me(9) | My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

「・・ちょっと話したいと思って。 まだ4時だし。 30分くらい時間、ない?」


松永はニッコリ笑って、あゆみに言った。




近くのコーヒーショップに入った。



「・・・いつもは。 キレイなドレスを着て。 キレイな化粧をしたあゆみちゃんしか知らなかったけど。 ほんと・・・こうしてみると普通のOLって感じだよね、」



「・・・・・・」



こういう商売をしていると


たまに芸能人と同じじゃないかと思ってしまう。



『素』の自分を見せたらいけないんじゃないか、と思ってしまい


あゆみは無口になってしまった。




「・・ぼくはね。 本気なんだ、」



松永はいきなり鋭い瞳をあゆみに向けた。



「え・・・」



「きみが本当にこうした夜の世界に向いている人だとは・・どうしても思えないんだ。 ぼくも一応、けっこうこういうお店に行って、いろんな女の子たちと接してきたけど。 きみみたいなコはいなかった。」



「松永さん、」



「ぼくと。 つきあってもらえませんか、」



怖いくらいの真剣な目をしてそう言われた。



「・・そ、それは・・・」



あゆみはどうしていいかわからず困ってしまった。



「・・真剣に付き合いたい。 もちろん・・『結婚』も含めて、」




『結婚』・・・・




あゆみはハッとした。



「水商売をしてるとか、そんなことは関係ない。ぼくはきみに出会った時から・・・真剣に考えてたんだ、」




心臓が


ばくばくいって。



動揺丸出しの顔をしてしまった。



「・・・そ、それは! 松永さんがあたしのこと・・・知らないから!」



「え、」



「・・・あたしは・・。 結婚なんか考えられないんです。 ほんと・・・。」



あゆみはもうダムが決壊したかのような気持ちにかられて。



「3年前に両親が事故で亡くなりました。 父に借金があって。 あたしはそれを返すためにこの世界に入りました。 ようやくハタチになる弟も抱えてます。 弟はまだまだバイトで・・・。 生活なんかひとりじゃとてもできません。 あたしが・・・こうして働かないと!」



あゆみは必死な形相で松永に縋った。



「・・・あゆみちゃん・・・」



「だから。 恋だとか・・・そんなこと。 今はとても考えられないんです。 ・・松永さんは・・・本当に優しくて・・いい人で。  感謝しています。 ・・あたしがこんなことを言って・・・・、気を悪くされたら・・・」



見る見るうちにあゆみは目にいっぱい涙をためて。



松永は慌ててハンカチを出して彼女に差し出した。



あゆみはそれを受け取って、両目に押し当てた。



「・・・すみません、すみません・・・・」



必死に謝る彼女に



松永は半ば呆然としてしまった・・・



そして。


ふうっと息をついた後。



「ぼくが。 力になるから。」



彼は決意したようにそう言った。



あゆみは松永からのアプローチに自分のバックグラウンドを話しますが・・・




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