「いったいどういうことなんだっ!!!」
もう真尋の怒りは収まらなかった。
「どういうことって・・・こっちが聞きたいわよ。 帰るのは明日のはずじゃあ、」
絵梨沙は戸惑いながら言った。
「1日早く帰ってきたら都合が悪いのかっ!!」
「悪くないけど・・・なんでそんなにいきなり怒っているのよ、」
「お、おれに黙って・・・シッターのバイトなんて! 何考えてんだ!!」
真尋は絵梨沙の両腕をつかむように揺さぶった。
そこに
「エリサをいじめないで!! ゴリラ男!!!」
いきなりマリーが二人の間に入っていった。
「ゴリラ~~???」
真尋は思わず彼女を見た。
「警察を呼ぶわよ!!」
子供にそんなことを言われて、一瞬たじろいだ。
「こら、マリー、」
レオが娘を止めた。
真尋はジロっと彼を睨んだ。
「あんたか。 シッターを依頼した男っつーのは、」
もう最初っからインネンをつけているとしか思えないようにつっかかっていった。
「もう、真尋! やめて!」
絵梨沙は彼をレオから離すように身体を押さえた。
「・・マサヒロ・・・? マサヒロ・ホクト? え、この前のコンクールで話題になった・・・・。」
レオは思わず真尋を指差してしまった。
自分を知っているとわかり、真尋のテンションはいきなり下がった。
「・・・ま・・そうだけど、」
「あのシェーンベルグ先生の弟子とかの。 あのコンクールもほんとに素晴らしくて事実上の優勝者だったんじゃないかって噂されて・・・」
レオはかなりこの業界に詳しかった。
「・・・ま、人はそういうけどな、」
まんざらでもなくふっと笑った。
「え、彼と、知り合い??」
レオは絵梨沙に言った。
「・・あーっと・・・。 恋人です、」
絵梨沙はバツが悪そうに彼に説明した。
「えっ・・・彼と、つきあっているの??」
さすがにレオは驚いて二人を見比べてしまった。
真尋はハッと我に返り、
「じゃなくて! フランツに聞いたら! 父一人娘一人の家庭らしいじゃねーかよ! しかもこんなに若い! んで・・・イケメンだし!! そんなヤツのトコに行ったりしたら、危ないだろっ!!!」
本来の目的を思い出し、絵梨沙に日本語で怒りまくった。
「・・危ないって・・・そんなことあるわけないでしょう。」
絵梨沙は大きなため息をついた。
真尋は思いっきりレオにインネンつけてます・・・ヽ(;´Д`)ノ
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