All of you(16) | My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

「・・本当なの・・?」



ゆかりは信じられない表情で真太郎を見た。



「・・・うん、」



本宅のリビングに母と真緒と真尋と絵梨沙を集めて、真太郎はくしゃくしゃになった『離婚届』をテーブルに広げた。



そして自分が他の女性のところに身を寄せていたことも



家族に告白したのだった。




もう


真太郎を知り尽くしている家族はこの二つの事実が全く信じられず。



特に母は


小さく震えているようにも見えた。



「・・・南ちゃん、気が動転してるだけなんだよ。 こんなの絶対に受けないでよ!」


真緒は真太郎を責めるようにそう言った。


「そうです。・・・もっと、もっと話し合って、」


絵梨沙も信じられないように言った。




そして


ゆかりはぎゅっとテーブルの上の拳を握ったかと思うと


いきなり立ち上がって、そこにいた真太郎の頬を思いっきりひっぱたいた。




「お母さん!」


真緒は驚いて立ち上がる。


真太郎も叩かれた頬に手をやりながら母を見た。



「あ・・あんたが! 出て行きなさい! この家から!!」


もう

顔をくしゃくしゃにしながら泣いていた。



「・・・お母さん・・」


「南ちゃんはあたしたちの家族なのよ! しかも! あんたが・・そんなことしでかして! いくら心が折れてしまったからって言って・・・。 南ちゃんを裏切って! なんで・・南ちゃんがここを出て行かなくちゃならないのよ!!!」



元女優の母の声は


広い部屋中にビンビンに響き渡った。



「南ちゃんがどうしても・・・真太郎と別れるって言うのなら! あんたがここを出ていきなさい! あたしは・・南ちゃんとここに住む!!」



もう子供のようにわんわん泣き出した。



「お母さんってば・・」


真緒は母の肩を抱きながら、こっちが泣きたい、と思ってしまった。




真太郎はさらにうつむいた。



その空気を打ち破るように



「ねむ・・・」



真尋が大きなあくびをした。



この空気でこの緊張感のない彼の行動に、全員がガバっと視線を集中させた。



「もう・・真尋ってば・・」


絵梨沙は小声で彼を小突いた。



「・・・おれたちの結論はひとつだろ、」


真尋は妊娠中の絵梨沙に遠慮するようにタバコに火をつけて、空気清浄機の前で思いっきりタバコの煙を吐いた。



みんな


はっとした。



北都家もたいへんなことになっていますが、やっぱり真尋は・・


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