All of you(8) | My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

「う・・ウソでしょ??」


志藤は思わず言ってしまった。



真太郎はようやく志藤を見て


「・・本当です。」


と、しっかりと言った。



「そ、それを南さんにきちんと言ったんですか??」


ゆうこも信じられないように言った。



「いえ・・」



またうつむいてしまった。



「なんで!!」


二人は同時に叫んでしまった。




「同じですから。 そういうことがあったかどうかなんてこと。」



諦めたように言う真太郎に



「同じじゃないでしょう!」



また二人は同じ言葉を発した。



「いいえ。 同じです。 ぼくは南を裏切った。」



きっぱりと言う真太郎に


もう志藤もゆうこも戸惑うばかりだった。




それでもゆうこは


真太郎が他の女性と深い関係にならなかったことを知ると、やはり彼の人間性は昔と全く変わっておらず


真面目で一途な彼だったことが、本当に嬉しかった。




「・・・ほんまにもう・・どこまで真面目なんですか・・」



志藤は大きなため息をついて、額に手を充てた。




「そんなもん! シたのかシてないのかなんてめっちゃ大きな違いですよ! あなたはやっぱり女は南だけで、それはあの状態でも変わることはなかった。 それが大きいやないですか、」



何だか彼の真面目さにイラついた。




「でも。 ・・・心が揺れなかったわけじゃありません。 リエさんは・・突然やってきたぼくのことを何も詮索せずに自宅にずっと泊めてくれました。 ・・ほんと・・きれいな人だし、考え方もしっかりしていて。 惹かれるものもありました。 ・・・でも。  いつも気持ちのどこかで南に対して申し訳ないと思っていましたから。 ・・もう・・大学に入ってからもずっと仕事ばかりで。 こういう時に頼る友人もいなかったし。 ひとりになるのは・・・本当につらかったし。」




男の志藤としては他の女性と一線を越えたかどうか、が非常に重要な気がするのだが


ゆうこはずっと真太郎の人となりをそばで見ていて、『本当の浮気』に至らなかったとしても


そんな自分が許せない真太郎の気持ちが、だんだんとわかってきた。




きっと


南さんもそんなことどうでもいいのかもしれない。



こんなに真面目な真太郎さんが自分以外の女性のもとに逃げてしまったという事実だけが


きっと心折れる原因になっているんだろうから。



ゆうこは静かにうつむいた。




志藤はあくまでも『男女の関係』にこだわりますが、ゆうこはさすがに真太郎のことを深く理解していて・・


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