Star gather(3) | My sweet home ~恋のカタチ。

My sweet home ~恋のカタチ。

せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

とは言うものの。




ゆうこは真尋の後について、部屋まで歩いて行く途中も

後悔でいっぱいだった。




は~~~。

どーしよ。

大丈夫かなァ・・・。


でも・・いちおう

社長の息子さんだし・・

真太郎さんの弟だし・・

めったなことは・・




いろんな思いが渦巻いてしまった。




真尋はドアを開けて、彼女を先に部屋に入れた。




ガチャっとドアが閉まる音がした。



薄暗い部屋の中は

もんのすごく

散らかっていた。




「ち・・散らかってる・・・」


ゆうこは思わず声に出してしまった。


「ああ。 おれ、人に自分のもん触られるのヤなの。 見られたくないもんもあるしさ~~~。」



思いっきりテーブルの上には

エロ本が乗っかってるし。

別にそれを隠すわけでもなく

平然としている。



真尋はタバコに火をつけた。


「あ、なんか・・飲む? ビールとか。」

冷蔵庫をあけた。


「い・・いえ・・。」

ゆうこはもうドキドキが収まらなかった。


真尋はそんなゆうこを見てニヤっと笑い、

「あ・・いちおう北都社長の息子だし~・・真太郎さんの弟だから・・めったなことはしないだろーって・・思ってない?」


さっき考えたことと寸分違わぬことを言われてギクっとした。



「へっ!?」



「白川さん、だっけ?」


「・・は、はい。」


「かわいいよね。 ぜんっぜん年上って感じないし、」

ゆうこは怖くなって壁際に寄ってしまった。




「・・おれに契約してって言いに来たんでしょ?」

ようやく話がそこに触れたので


「・・そ、そうです。 真太郎さんが立ち上げたいプロジェクトには・・あなたが必要です。 どうしても!」



ゆうこは勇気を振り絞って彼を見た。



「あたしはあなたのピアノを聴いてないからわからないですけど。 真太郎さんはどうしてもどうしても、あなたと一緒に・・・オーケストラとクラシック事業を立ち上げたいんです! お願いします! どうか・・ウチと契約をしてください!」



そして懸命に頭を下げた。




「・・真太郎のこと、好きなの?」



真尋は

必死の思いに応えてくれず、そんな質問をしてきた。



「え?」



ゆうこは顔を上げる。



「白川さんは。 真太郎が・・好き?」



怖い顔が一瞬、緩んだ気がした。



「・・あ・・あたしは・・」


「彼女、いるの知ってんの?」


「知っています・・・。 この前・・お会いして・・」


「あ、南ちゃんに会った? びっくりしたでしょ? ぜんっぜん真太郎と違うから。」

おかしそうに笑った。




「かわいそーだけど。 真太郎、もう・・ずうっと南ちゃんにゾッコンだから。 ほんとはね、彼女がNYに行くって言った時、結婚しようって言ったくらいなんだから。」



「え・・」



彼の言葉が容赦なく

心に突き刺さる。



「ま、でもさ。 学生だし。 彼女引きとめようと思ってそう言っちゃっただけで。 オヤジたちにも反対されてさ。 泣く泣く遠距離恋愛やってんだもん。 だけど。 ま、南ちゃんがこっち戻ってきて、その頃には真太郎も社会人だし。 一緒になるのかなあって感じだもんね。 真太郎ってさあ、ほんっと・・・クソがつくくらい真面目で。 けっこうカッコイイと思うのに、南ちゃんと出会うまで彼女いなかったし。 勉強ばっかやっててさあ。 んで、彼女に出会って一目ぼれして。 キスだってHだって彼女が初めてだもん、」

真尋はおかしそうに笑った。



ゆうこは真尋の話に

もう、たまらなくなってしまった。



「・・も・・やめてください・・」




震える声で言った。


「だからね。 あいつ、浮気とかも絶対にないから。 南ちゃんいない隙にって思っても無駄だよ?」

真尋は構わずに言い続けた。




「・・もう・・やめて!!」




ゆうこは涙をボロボロとこぼしながら両手で耳を塞いでしまった。




彼女のあまりの反応に

真尋のほうが驚いた。



イジワルを言う真尋に思わずゆうこは・・・

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