「半分、青い」第20回~高校最後の夏、鈴愛は少女漫画に、出会った~ | 日々のダダ漏れ

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「半分、青い」 第20
第4週 「夢見たい!」
高校最後の夏、鈴愛は少女漫画に、出会った~

 

 

晴) えっ…。

(「ぎふサンバランド建設計画中止の

 お知らせ」と書かれた書類)

瞳) 誠に、お恥ずかしい話なのですが、

 資金繰りがつかなくなってしまい…。

 

さて、このところ、

梟町界隈をにぎわしていた、

ぎふサンバランド事件。

東京からしゃれた人々がやって来て、

あんな事やこんな事や、

人々の心を、無駄にあおりましたが…

 

瞳) 今までは、銀行から、いくらだって

 融資が下りていたのに、それが、ここ

 にきて、私たちも、まさかと…。

仙吉) あっ、そう…。

 

1989年、バブル崩壊の影が、

忍び寄っていました。

 

瞳) これ、つまらないものですが、

 お騒がせしたお詫びに。

仙吉) あんた大変やな。

 一軒ずつ、ふくろう商店街、回って?

瞳) 帰ってしまいまして。

宇太郎) え?

瞳) 上司も、同僚も、みんな、

 とっとと帰ってしまいまして…。

 私はちょっと、それはないんじゃ

 ないかと思って。

仙吉) そうや。五平餅、食べて

 きなさい。今、焼いたる。

瞳) ありがとうございます。この仕事、

 よそ者なので、どこに行っても、

 煙たがられる事が多くて…。

 ありがとうございます!

(黙って五平餅を焼く仙吉)

 

**********

 

その頃、鈴愛は、

一度だけデートした他校の

新聞部、こばやんに、

通学路を変えられていました。

 

(バス停に佇む鈴愛)

 

**********

 

<朝露高校・教室>

教師) Hamlet devoted himself

 to revenge his father's death.

一同) Hamlet devoted himself

 to revenge his father's death.

教師) この「devoted oneself」で、

 何々に身をささげる。なので、ここは、

 父親の死の復讐に身をささげる。

 He suffered from depression.

(後ろの席の子にこっそりメモを渡す

 鈴愛。メモはリレーされ菜生の元へ)

一同) He suffered from depression.

教師) He said, To be, or not to be:

  that is the question.

一同) To be, or not to be:

  that is the question.

(隣の席の子にメモを渡す菜生。

 メモはリレーされ鈴愛の元へ)

教師) Good. 

 「Suffer from depression」で憂鬱になる。

 ハムレットは、ここは、悩んで悩んで

 悩みまくって、憂鬱っていうのがこの

 戯曲の…。ワッツ ディス!

(鈴愛の手からメモを奪う教師)

教師) ワッツ ディス!

(つけ耳を外す鈴愛)

教師) オーケー。

(メモを読む教師)

教師) 「やっぱりもう、こばやんはないん

 だと思う。ス」。何やこれ、鈴愛のスか。

 「やっぱ、拷問がいけなかったかな。

 ナ」。菜生のナだな。何や、こばやんに

 拷問したか? 「私は前を向いて歩く。

 そんなことより今年の夏どうする? また、

 金華山でも登る? ス」。お前ら全く勉強

 する気ないな。

鈴愛) イッテ!

教師) なあ!

(鈴愛と菜生の頭を教科書で叩く教師)

 

もうすぐ夏休み。

高校最後の夏が来ます。

 

**********

 

<ふくろう商店街>

鈴愛) ♪Hold me tight, darling~

(歌って踊ってスキップしながら

 ふくろう商店街を行く鈴愛)

鈴愛) ♪舞い上がる 砂の嵐~

 世界でいちばん 熱い夏休み~

 

**********

 

<萩尾家>

(東大模擬オープンテストの成績表を

 見ている律。E判定3つとD判定1つ)

 

あらあら

大学模試の判定でしょうか…

 

(笛の音)

 

律君は、鈴愛が自分を呼ぶ音を、

いつになく、かみしめるように聞きました。

 

(窓を開ける律)

鈴愛) フランソワに! 今日うち、

 かき揚げ定食やったんや。

 干しエビ、たくさん仕入れ過ぎた。

 

**********

 

<律の部屋>

(フランソワに干しエビを与える鈴愛)

鈴愛) え!?

律) だから、前みたいには

 みんなで遊べなくなる。

鈴愛) 受験勉強…。

律) うん。

鈴愛) ブッチャーや菜生には

 言ったのか?

律) 言ってないけど、察しとる。

鈴愛) 私は察するとかできんもんなあ。

 律は東大行くか?

律) う~ん、まあ…。

鈴愛) 律のいない夏か…。

律) ブッチャーもな。

鈴愛) ブッチャーも受験?

 やよな…そりゃ。

律) あそこは親のプレッシャーがすごい。

 菜生ちゃんは、専門学校やろ?

鈴愛) うん。何か、名古屋の服飾専門

 学校行く、って言っとったな…。

律) お前どうすんの?

鈴愛) ん? 就職するよ。もう勉強した

 ないし。あんまり家お金ないし。お金

 は草太のために取っといた方がいい。

 あいつは出来がいい。まあ、私と比

 べたらやけど。

律) お前もやればできると思うよ。

鈴愛) それは世界中の

 お母さんが信じている神話だ。

 うちの子はやればできる。

 夏、またいつもみたいに、律と菜生

 とブッチャーと私と4人で、金華山の

 ロープウエーって思っとったのにな…

 花火も。

律) 来年またな。

鈴愛) 来年はないやん。

 来年は、バラバラや。

律) あっ、そうや。これ、鈴愛にも1枚。

 お父さんが、卒業アルバムの写真

 撮りに来てたやろ? 体育祭の時。

 その時撮ったやつ。

鈴愛) モノクロ。カッチョええな。

 

 

**********

 

<萩尾家・表>

鈴愛) おばさんおやすみ~!

律) 鈴愛!

(2階の窓を見る鈴愛)

律) ごめん俺、渡したいものある。

鈴愛) ん?

(窓の下へ行く鈴愛)

律) ちょっと恥ずかしいんやけど…。

 

**********

 

<楡野家>

 

 

草太) おねえ何読んどるの?

鈴愛) ん?

宇太郎) 少女漫画や。

 今まで少年誌一筋やったのに…。

晴) あんたは気楽でいいね。

 みんな受験勉強してるのに。

鈴愛) 受験ないもん。

晴) ちゃんと卒業できるんやろね?

鈴愛) うん…。

草太) おっ、

 「いつもポケットにショパン」、

 秋風羽織やん。

鈴愛) 知ってんの?

草太) 知っとるよ。

鈴愛) あ…恵ちゃんに借りて

 読んだんやな。

草太) 余計な事言うな。

晴) あ…鈴愛も、

 新聞部のこばやんに借りたの?

鈴愛) あっ、部屋行って読む。

晴) え? あれ? 私何か…。

宇太郎) 晴さん、いつの話しとる?

 あれはもうフラれとる。

晴) え?

 

**********

 

お母ちゃんは私と一緒で

鈍いようなとこがある。

これ読んどると、

鈍いのがなおりそうや。

 

このヒロインは、

いろんな事に気付いとる。

 

 

自分の気持ちとか、人の気持ちが

ちょっとだけ変わった事とか。

 

ページを開くのは、

どこか扉を開けるのに似ていた。

新しい世界が、そこに広がる。

 

その言葉は、歌うように美しく

 

 

その絵は、この世界がこんなふう

に見える眼鏡があるなら、

その眼鏡を、

私にも貸してほしい、と思った。

 

 

私は秋風羽織じゃないから、

うまく言えないけれど…

 

私は風に吹かれながら、

秋風羽織を読んだ。

 

**********

 

(萩尾家の庭で笛を吹く鈴愛)

(窓から顔を出す律)

 

律は、

秋風羽織をいっぺんには貸さず、

ひとタイトルずつ貸してくれた。

もしかしたら、貸して返してを

続ける限りは、ほんの5分でも、

私と律が会えるから?

なんて事を考えるうようになったのは、

秋風羽織の漫画に影響されているのだ。

と私は思った。

律が秋風羽織を私に貸そうと思ったのは、

夏の間、私が暇を持て余すだろう、

いや、秋風羽織チックにいえば、

私が寂しくならないように、だと思う。

 

**********

 

(楡野家の庭で、浴衣姿で線香

 花火をしている鈴愛と菜生。

菜生) あっ、あかんあかん、

 あかんあかん! うわ~!

鈴愛) あっ、勝った!

(線香花火の最後の玉がぽとりと落ちる)

 

**********

 

<新学期の朝>

 

私は、本当は4人で遊びたかった。

 

 

これは、私が子どもでいられる、

最後の夏なのに…。

 

**********

 

<高校・進路指導室>

 

就職試験は、9月には始まる。

まだ子どものつもりでいるのに、

私の中に、大人が、なだれ込んでくる。

 

**********

 

<学校・階段>

(窓の外を見る鈴愛)

鈴愛) あ~空が青い…。

菜生) 空青いのは当たり前だ~。

 

私は、

ここから見える青空が好きだった。

 

 

菜生と駆け下りる、

階段の途中の踊り場の青空。

四角い青空。

これが、私の青春だ。

 

菜生) スズ! はよ来や~。

 

 

**********

 

<つくし食堂>

晴) あの子、大丈夫かね?

宇太郎) 大丈夫やて。

 

**********

 

<面接会場>

男性の声) 楡野さん! 楡野鈴愛さん!

鈴愛) はい!

(ノック)

男性) どうぞ。

鈴愛) 失礼します。

(お辞儀をし、扉を閉める鈴愛)

(歩き出し、でっぱりにつまずく鈴愛)

男性) おおっ!

 

さっそく、やってまった…。

 

**********

 

授業中に友達と手紙のやり取り…やった

やった。パソコンも携帯もなかったあの頃、

いっぱい手紙を書いてたなあ。電話をか

けるのが苦手で(家電で、家の人が出る

から)、手紙を書いては友達と交換してい

たっけ。アナログにはアナログな良さがあ

ると、字を書くのがすっかり億劫になって

しまった今、遠い目で懐かしく思い出すw

 

朝ドラヒロインの定番、鈍い女の子が少女

漫画を読む事で、その鈍さがちょっと改善

されていくという視点は、ちょっと面白い。

なるほど、確かに繊細な心の動きを勉強

するのに、少女漫画はいい教科書かもね。

ロマンチックはみんな漫画に教わったっけ。

小説でも教わったけど、漫画のインパクト

は、ビジュアルがある分、大きいんだよね。

 

菜生と駆け下りる、
階段の途中の踊り場の青空。
四角い青空。
これが、私の青春だ。

 

こういうところにキュンとしてしまう。校舎

の渡り廊下も。高校がまさにあんな感じ。

今は存在しないあの渡り廊下を、恋に恋し

ていた、あのくすぐったいような気持ちで

走っていた過去の自分と重なって、キュン

キュンしてしまうのだ。あ~甘酸っぱい!

何もドラマチックな事は起こらなかったけ

ど、あの瞬間は、確かに私の青春だった。

 

そして…もう一つの青春の少女漫画がっ!

いや~秋風羽織 = くらもちふさこさんの漫

画が、そのまんま朝ドラで見られるなんて!

リアルタイムで読んでいたので、久々にひっ

ぱり出して読んだら、やっぱりウルウルして

しまったよ。読んだことがない人は、この機

会に読んでみてほしい。キュンキュン必至。

ドラマの中で鈴愛が読んでいた漫画は…↓

 

 

 

 

 

懐かし~! 「いつもポケットにショパン」も

好きだけど、「おしゃべり階段」も大好き!

昔からのファンとしては、嫌でもテンション

が上がってしまう~。やっぱもどきの漫画

より、本物のほうがいい。やるな、NHK.。

デジタル版があるからいいけど、この機会

に再販してほしい。やっぱ紙の本が好き!

 


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