「ひよっこ」第13回~大丈夫じゃねえけどさ、大丈夫にするしかないんだよ | 日々のダダ漏れ

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日々想ったこと、感じたこと。日々、見たもの、聞いたもの、食べたものetc 日々のいろんな気持ちや体験を、ありあまる好奇心の赴くままに、自由に、ゆる~く、感じたままに、好き勝手に書いていこうかと思っています♪

「ひよっこ」 第13回
第3週 「明日(あす)に向かって走れ!」
大丈夫じゃねえけどさ、

大丈夫にするしかないんだよ

 

 

東京へ出稼ぎに行っている

みね子のお父さんの行方が、

突然分からなくなりました。

 

心配したお母さんは、

みね子にうそをついて、

東京に捜しに行きましたが、

見つけることができませんでした。

 

みね子) お母ちゃん!

美代子) みね子…。

みね子) はい。

 

**********

 

美代子) 心配かけで悪かったね。

     じいちゃんから聞いた。

     うそついて、ひどいお母ちゃんだね。     

みね子) そんなこどないよ。

美代子) ありがとう。みね子。

     落ち着いて聞くんだよ。

みね子) うん。

美代子) お母ちゃん、東京さ行ってきた。

     こないだ、こっちからお父ちゃんに送った

     郵便、みね子が送った手紙も、戻ってき

     たんだ。宛先不明でね。わがる?

みね子) うん…。

美代子) だから、泊まってたところとか、お世話

     になってた会社とか、行ってみた。お父

     ちゃんには、会えなかった。どこさ行っち

     ゃったのがもわがんね。東京の、警察に

     もお願いした。

みね子) 警察…。

美代子) うん。手がかりは、ながった。

     ながったんだ。

みね子) じゃ、お父ちゃんは…?

美代子) わがんね。さっぱりわかんね。どこさ

     行ってしまったのか、どうしていんのか、

     全然わがんね。生きているのかどうか

     もわがんね。あ…!ごめん、みね子…

     ごめんね。お母ちゃん、ひどい言い方

     したね。ごめんね。

みね子) 何で、お母ちゃんが謝んの?

美代子) だって…。

みね子) お母ちゃん。

美代子) ん?

みね子) 一人で行ったの? 東京。

美代子) んだよ。

みね子) 怖かった?

     一人で怖かったんでしょ?

     心細かったんじゃねえの?

     私がもっと大人だったら、一緒に行っ 

     てあげられたのに。そしたら…。

美代子) みね子!

(みね子を抱き締める美代子)

美代子) 大丈夫だよ、お母ちゃんは。(涙)

みね子) うん…。

美代子) (すすり泣き)みね子。

     お母ちゃんね、お父ちゃんのこと、

     信じで待ってようと思う。

みね子) わがったよ。お母ちゃん。

美代子) ん?

(美代子の手を取るみね子)

みね子) 話してくれてありがとう。

美代子) うん。よろしくね! 一緒に頑張っぺ!

みね子) うん! 正月には帰ってくるって、

     お父ちゃん言ってたもんね。

美代子) んだよ。

みね子) そん時までの辛抱だね。

美代子) うん。

みね子) うん。

 

**********

 

みね子) 時子!

(自転車のベル)

みね子) おはよう!

時子) おはよう。

みね子) 気持ちのいい朝だねえ!

時子) そうか? いつもと変わんないけど。

みね子) 今日も一日、頑張っぺ!

     ほら、行くぞ!

 

**********

 

みね子・次郎) ♪幸せなら手をたたこう

         幸せなら手をたたこう

         幸せなら態度でしめそうよ

次郎) ♪ほらみんなで手をたたこう

みね子) わっ、わっ、ちょっと!

次郎) はい! あれ?

みね子) 何?

時子) いいから。

みね子) 何だ? どうしたの?

時子) どうしたもこうしたもない!

みね子) 何よ?

時子) 何かあったんでしょ? 言いなさい。

みね子) 何で?

時子) 何でってね。

みね子) 明るくしてたでしょうよ、私。

三男) 明るすぎだ。不自然だわ。

時子) 何があったの?

みね子) だって…。明るくしてないとさ。

時子) ん?

みね子) してないとさ、

     おかしくなりそうだから。

時子) いいがら言ってごらん。あんた、ずっと

    黙ってることなんかできないんだから。

三男) んだ。

みね子) はい。

 

**********

 

みね子) そういうこどなんだ。

三男) 本当か?

みね子) うん。本当だ。

時子) 大丈夫? みね子。

みね子) 大丈夫じゃねえけどさ、大丈夫に

     するしかないんだよ。んだっぺ?

時子) かもしんないけど…。

みね子) 大丈夫だよ。大丈夫、大丈夫。

 

**********

 

君子) はっ、はっ、はっ、やっ! どうもどうも!

    おしゃべりに来たよ! ハハハ!

    あっ、違う。手伝いに来たんだ。

(笑い声)

君子) どうした? 美代子。

(涙があふれる美代子)

君子) どうした? 何かあったか?

    何だよ? 何…?

(美代子を抱き締める君子)

美代子) 君子…。君子…。

君子) ん?

(そっと見ている茂)

 

**********

 

三男) やめっか? みね子。

みね子) やめるって? 何を?

三男) 聖火リレーだよ

みね子) は? 何で?

三男) お前それどころじゃあんめえ。

    なのにできねえよ。意味ねえし、

    お前がいなきゃよ。

時子) そうだね。

みね子) ちょっと何言ってんの! やだよ。

     そんなの、絶対やだよ。いづもと変

     わんなくしてなきゃいけねえんだよ。

     「やめる」なんつったら、お母ちゃん

     悲しい顔するよ。

時子) うん。

三男) そうか?

みね子) うん。ありがとう。でも…。

     いや、「でも」じゃないな。

     だからこそ、私はやりたいよ。

     谷田部家も明るくなるしさ、

     楽しいこどあった方が。

三男) そっか? やっか!

みね子) やるよ!

時子) うん! 私考えたんだけどさ。

みね子) 何、何?

時子) なかなか面白いことなんじゃないかと

    思ってさ。小さな村でも、聖火リレーを

    なんて。だから、新聞社だったり、テレ

    ビ局だったりに手紙書いてさ、宣伝した

    らどうかと思って。ほら、テレビとかでさ、

    ニュースの時にあんでしょ? 町の小さ

    な話題みたいなの。

みね子) あっ、ひょっとしたら

     東京のテレビでやっかもよ。

時子) かもね。

みね子) そっか。

     じゃあお父ちゃんも見っかもね。

     うん…。

時子) うん。それにほら、走る私を映画会社

    の人たちが見っかもしんないし。

みね子) そうだね。やるしかないね。

三男) よし。ガリ版で書類つくっぺ! 

    ほら、青年団に渡す計画書だ。任せろ。

    新聞部は、りんごで買収しといた。

時子) お主なかなかやるではないか。

三男) ヘッヘッヘ~!

三男・時子) アハハハ!

時子) ほら、ノート!

みね子) ありがとう。

     2人ともありがとう…。(涙)

三男) 何だよ…泣ぐのかよ、結局!

みね子) だってよぉ…。

(みね子を子供のように抱き締める時子)

(三男を見るみね子)

みね子) 羨ましかっぺ?

三男) うっせえ!

みね子・時子) フフフフ!

 

**********

 

(籠の中をのぞくみね子)

みね子) あっ、随分取れたね。

茂) おう。

みね子) よいしょ…。

茂) お~! 持でっか? 重いど。

みね子) 大丈夫だよ、これっくらい。

(籠を抱え、土間へ向かうみね子)

大丈夫が? 本当に。

みね子) 任せとけって。

 

**********

 

(テレビの前で歌うみね子・ちよ子・進)

3人) ♪丸い地球の水平線に

   何かが きっと待っている

   苦しいこともあるだろさ

   悲しいこともあるだろさ

   だけど僕らは くじけない

   泣くのはいやだ 笑っちゃおう

   進めー

 

**********

 

お父さん、お元気ですか?

お元気でいると、

みね子は信じています。

留守中のことは、どうかご心配なく。

 

みね子) 頑張っぺ!

 

みね子にお任せ下さい。

 

三男) また泣ぐのかよ。

時子) よしよし。

みね子) 時子…。

**********

家族っていいね。そしてやっぱり、友達っていいね。

今日も朝から泣かされてしまった。そうあってほしい

人間関係がそこにちゃんとあって、素直に共感でき

る幸せ。みね子も美代子も、子供の頃から知ってい

て、ちょっとした変化にも気付いてくれる友達がいる。

そしてそれは、一方通行ではないのも分かる。時子

と君子が辛い時は、きっとみね子と美代子が、同じ

ように話を聞いて、抱きしめるはず。泣いたり笑った

り、喧嘩して、仲直りして、積み重ねられてきただろ

う関係性が、今日の描写だけで十分に伝わってくる。

 

親として、子として、互いを思いやって、我慢したり、

甘えたり、頑張ろうとする気持ちがある。近い関係

だからこそ、「大丈夫じゃないけど、大丈夫にするし

かない」時もある。だけど、本当は大丈夫じゃない。

大丈夫じゃない自分を受け止めて、ハグしてくれる

友達のありがたさ。友達という、家族じゃないけど、

近しい人。大切な人。友達100人(笑)なんていなく

ていいけど、一人でもいてくれたら、人生は楽しい。

みね子には時子と三男、美代子には君子がいてく

れて、本当によかった。そういう人間関係をちゃん

と見せてくれる脚本が、うれしい。ナレーションで説

明しなくても、セリフだけでもちゃんと伝わってくる。

それぞれの表情から、その気持ちが伝わってくる。

 

何もかもが、ちょうどいい。ドライすぎず、ウエットす

ぎず。悲しんでばかりいられないし、笑ってばかりも

いられない。頑張ったり、頑張れなくなったり、それ

でも何とか頑張ったり。いろいろあるけど頑張っぺ。

みんな心で、「よしよし」とみね子を抱き締めている。

今日もいい朝だったなあと思えることが…うれしい。


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