「てるてる家族」(再放送)第101回 | 日々のダダ漏れ

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「てるてる家族」 第101回

本科生(2年生)に進級せずに学校を辞めると
言いだした理江(橘実里)。冬子(石原さとみ)
は理江を強引にピアノの前に連れて行き、と
にかく練習しようと迫るが、抵抗する理江は泣
き出す。そこへ同期生たちが入ってきて口々
に理江を励ます。その思いに触れ、理江はや
る気を取り戻す。昭和42年4月、冬子たちはそ
ろって本科生に進級、秋子(上野樹里)は大学
生になった。和人(錦戸亮)は、来年卒業した
あとの進路に迷っていた。

**********

理江) 何なのよ!?
冬子) ピアノやんね! 私が教えてあげる。
    なっ? やろ! 私かてな、そんな弾ける
    訳やないけど、理江ちゃんより、成績え
    えのいうたら、ピアノか、お琴ぐらいしか
    あらへんやろ? これぐらいしか、教え
    てあげられへんね。
理江) いいよ!
冬子) いや、あかんて! やらな!
    私かてな、ちゃんとした先生に習てたの
    と違うねん。ローリーいうてな、けったい
    な友達がいてて。それがほんまけったい
    やねんけど…。
理江) いいってば!
冬子) いや、あかんて! やらな! ちょっとで
    も練習せな成績上がらへんよ!
理江) 冬ちゃんに教わったって
    しょうがないでしょ!
冬子) それでもやらな! 早よ!
理江) 離してよ!
    そや! 声楽やったらええわ! 声楽は、
    理江ちゃん、私より成績ええやろ?
    歌うまいやんか!
    それ伸ばしたらええねん!
    なっ? 私、ピアノ弾くし。
    これから毎日練習しよ! なっ?
    歌でええ成績取ったら、来年の文化祭
    でも、1曲ぐらいソロで歌わしてくれるか
    も分からへん。それ見たら、お父さんか
    てきっと喜びはる。がっかりなんか絶対
    しはれへん! なっ? やろ!
    歌で真ん中立ったらええねん!
    なっ? やろ!
理江) 何で!?
    …何で冬ちゃんはそういう事言えんの?
    …何でそういうふうになれるの?
    私…自分が恥ずかしくなるじゃない。
冬子) 恥かしがらんとやらな、上手になられ
    へんよ。私見てみ? どんだけ恥かい
    てるか…。けど、みんなに助けられて、
    励まされて、やっとここまでできるよう
    になってきてんね。そやから、恥なん
    て思たらあかん! 今やれる事やろう!
理江) そういう事じゃないよ!
    そういう意味じゃない!
冬子) えっ?
理江) どうして冬ちゃんは人の気持ちが分か
    らないの? どうしてそんなに優しくなれ
    るのよ!? 私がどんな人間か知ってた
    ら、そんなにやさしくできる訳ないじゃな
    い! できる訳ないじゃない!(泣)
冬子) ご…ごめんな…。な…?
    泣かんといて…。ごめんな…。
麻子) 理江ちゃん。岩田はね…アホなんよ。
冬子) はっ!?
麻子) 岩田みたいなやつはほんまたまらん
    よね。あんたみたいな人には…。
冬子) そこまで言わんかてええやんか。
恵美子) 褒めてるのよ。
冬子) うそや!
麻子) 理江ちゃん。
    あんたほんまにしょうもないわ。
冬子) 麻子さん…!
麻子) しょうもない事にこだわり過ぎやねん!
恵美子) そう!
麻子) 才能がどうのとか、成績がどうのとか、
    役がどうのとか、そんな事にこだわって、
    仲間と時間を無駄にするんは、ここにい
    たってしょうがない! 岩田を見てみい。
    希望なんてなくても明るい。
冬子) はあ?
麻子) その明るさが希望や。
恵美子) 褒めてるのよ。
冬子) けど…私は分かるよ。
    理江ちゃんがこだわる気持ち。私は…
    お姉ちゃんらを見てきたから、慣れて
    しもたけど、ちっちゃい頃はそやった。
麻子) あんたは、慣れたんやないと思うよ。
冬子) えっ…。
麻子) いつもめげずに自分の好きな世界を
    見つけようとしてるんやと思う。
恵美子) うん。私なんか、怖いもん。冬ちゃん
     みたいな人が、ある日突然、変わった
     りするのよ。舞台では…。ねっ?
麻子) 理江ちゃんにだって…そういう怖さが
    あるんよ。そういう自分を、自分から捨
    ててしまったら、もったいないでしょ。
    そうは思わん? …別に引き止める気は
    ないけど、また、「仲間と時間を無駄にし
    たくない」って気持ちになったら…いつで
    も言いな! みんなにできる事は…何だ
    ってあんたに教えられるんやから。
冬子) な…? 理江ちゃん…。
    な…? 一緒に頑張ろ。
    なっ? 頑張ろ。理江ちゃん。
生徒) 理江ちゃん、一緒にやろうよ。
生徒) 理江ちゃん、何でも言うて。
生徒) 諦めたら、あかんよ。
一同) 頑張ろ! 理江ちゃん!
冬子) 頑張ろ! 理江ちゃん! なあ!
    理江ちゃん!
理江) よろしく…よろしくお願いします。
冬子) 理江ちゃん…そしたら、やめへんね?
理江) 冬ちゃん、ごめんね。ありがとう!
冬子) よかった…! よかった!
    理江ちゃん、よかった!(泣)


**********

これが、宝塚音楽学校、
同期生の力であります。
私たちは、ほんの小さな事でも、
よく一緒に泣き、一緒に笑いました。
そして、何事も一生懸命に過ごした、
予科生の1年間でした。


**********

昭和42年 4月

さて、月日は流れて、
昭和42年の春です。

秋子姉ちゃんは無事、
大学生となったのでした。


浪利) 秋ちゃ~ん!
秋子) あっ、浪利君、こんにちは。
浪利) ワオ! かっこいいですね。
    よう似合てますわ。
秋子) ありがとう。
浪利) 大学は、楽しいですか?
秋子) うん。みんなすごいわ。ようしゃべんね。
    「ナンセンス!」とかって。何や難しい事
    ばっかり言い合うてるみたいやわ。
浪利) 秋ちゃんかて、
    いつも難しい事言うてますやん。
秋子) 私は理系やしね。
    事実しかようしゃべらへんけど。
浪利) 僕も、早く理系になって、
    お話し相手になりたいな~。
秋子) はっ!? 君はもともといてるだけで
    ナンセンスなとこあるね。
浪利) はっ?
秋子) これからどこ行くの?
浪利) 秋ちゃんとこ!
秋子) 冬ちゃんやったらまだ学校から
    帰ってけえへんけど。
浪利) ええんです! 僕は、秋ちゃんといて
    ると、楽しいんです! 何で今まで気ぃ
    付かへんかったんやろ? この胸の、
    トキメキ…。
秋子) どういう意味?
浪利) 事実です。
秋子) ナンセンス!


**********

そして私たちは、全員そろって、
宝塚音楽学校の、
本科生となったのでした。

毎年、私のような生徒はいるもので…


冬子) (せきばらい)
    帯緩んでる。ちゃんとしなさい。
生徒) すいませんでした。
冬子) ほんまに…。
理江) 冬ちゃん。本科生になって、
    本当生き生きしてるね。


**********

喜介) ♪もしも この舟で
    君の幸せ 見つけたら
    すぐに帰るから 僕のお嫁においで
和人) ♪月もなく淋しい 暗い夜も
    僕にうたう 君のほほえみ
喜介・和人) ♪舟がみえたなら 
        ぬれた体で かけてこい
        サンゴでこさえた
        紅い指輪あげよう
喜介) おい。シャトーの若大将よ。
    何悩んでんのや?
和人) そんなからかうんやったら
    言いませんよ。
喜介) からこうてへん。
    和ましたってんのやろ。言うてみ。
和人) 大将…僕がずっとパン屋やるて
    思ってるんすかね?
喜介) 何や…やらへんのか? お前、
    そない中途半端にやってんのか?
和人) いや、そんなつもりはないです。
    大将も一生懸命教えてくれるし、
    僕も一生懸命覚えようとしてます。
喜介) けど、ずっとやる気はあらへんてか?
和人) 来年、学校出たら、就職しようって…。
喜介) 就職?
和人) はい。自動車関係の、会社に入ろ思て。
喜介) そうか…。お前の親父さんも、
    自動車工場に勤めてたんやったな。
和人) 親父は、学校出てなかったから、ケガ
    しただけですぐ辞めさせられてしもて…。
喜介) その、かたき討ちたいのか?
    エリートになって。「誰じゃい!? 親父
    のクビ切ったんは! わしがお前のクビ
    切ったるわい!」。
和人) そんなん思てませんよ。
    僕も高校だけやし。定時制やし。
喜介) 和ちゃんよ。
    何でお前はそんな悲観的やねん?
和人) 僕は、普通に暮らしたいだけです。
    普通に一人で生きられるようになりたい
    んです。誰にも迷惑かけへんように。
喜介) 大将のとこいてたら、迷惑かけるてか?
和人) 大将の力にはなりたい。恩も返したい
    です。でも…このままやったら、僕はあ
    かんのです。このまま、あの人に甘え
    てる訳にはいかないんです。
喜介) うん…。そやったらな、お前は、
    冬ちゃんを幸せにしたったらええねん。
和人) えっ?
喜介) お前、ゆくゆくは冬ちゃんと、
    結婚するんやろ?
和人) えっ!?
喜介) みんなそう思てるで。
    大将かてそう思てんのちゃうか?
和人) そんなん困りますよ。
喜介) 何や、冬ちゃん嫌いなんか?
和人) 好きです。
喜介) (口笛)
和人) いや、そういう好きとちゃいますって。
    友達ですやん。昔からの友達ですやん。
喜介) ほんまか? そしたら何でわざわざ
    あの家に来たんや? 働くとこなんか
    なんぼでもあったやろ。賢作のことが
    あったからいうても、そういう気あらへ
    んかったら、ああまっすぐ来られへん
    もんやで!
和人) アホな…。
喜介) 誰に向こうて言うてんねん!?
和人) いや、だからそういう好きとちゃいます 
    って。冬ちゃんもそんな思てないです。
喜介) 冬ちゃん、まだ子供やからな。
    けど、ほんまええもんやで。
    夫婦でパン屋やるいうのは。
    職人やから、こっちは尊敬されるしな。
喜介・妻の声) こら! あんた! さっき豆腐屋
         通ったんと違うの!?
         「買うといて」て言うたやろ!


**********

冬子) 和ちゃん! お帰り!
和人) あっ、ただいま。冬ちゃんもお帰り。
冬子) ただいま。…どないしたん?
    私の顔、何かついてる?
和人) えっ?
冬子) 私の顔て、そんなにええ?


(回想)
喜介) 何や、冬ちゃん、嫌いなんか?
和人) 好きです。
喜介) (口笛)


和人) ああ~! もう!
冬子) ど…どないしたん!? 和ちゃん?
和人) ごめん…。
冬子) うん。あ…。なあ、和ちゃん!
    またごはん、一人で食べてきたん?
和人) うん。
冬子) 和ちゃんの学校も、あと1年やね。
和人) …うん。
冬子) 学校出ても、ここで働くの?
    就職すんの?
和人) そのつもりやけど、まだ、
    大将には言うてへんね。
冬子) そうなんや…。私から言うたげよか?
和人) ええよ! 自分で言うから…。
冬子) そう…。そやったら言わへん。
和人) おやすみ。

**********

「理江ちゃん問題」は、「ザ・青春!」な展開で、
スッキリと解決。冬子は不満顔だったけど、麻
子が分かりづら~く冬子を褒めていた気持ち
は何となく分かる。冬子の明るさは、冬子の優
しさは、救いであり、希望の光。人をほっとさせ
るまっすぐで一生懸命な冬子の愛すべき美点。

本科生となった冬子が、先輩らしくふるまって
いる姿に笑ったけど~。その気持ちは分かる、
歴史はそうして繰り返されていくのであ~るw
冬子が本科生となった文化祭もあるみたいな
ので、タカラジェンヌ冬子の姿が今から楽しみ。

ナンセンスローリーが、秋子にターゲットを変え
たのには…いつまでも冬子を追い掛けていて
ほしかったような、やっと秋子の良さに気付い
たかと妙にうれしいような。とりあえず、岩田家
周辺にはいてほしいというか。隠れなくていい
けど、ローリーの隠れファンの私の秘かな願い。

喜介さんにひやかされて、冬子を意識し始めた
和ちゃんの今後も気になるけれど…。それはき
っとまだまだ先のお話だよね。冬ちゃんはまだ、
子供だから~。まだまだ子どもでいてほしい~。


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