プレミアムよるドラマ「ふれなばおちん」第7回~恋の代償 | 日々のダダ漏れ

日々のダダ漏れ

日々想ったこと、感じたこと。日々、見たもの、聞いたもの、食べたものetc 日々のいろんな気持ちや体験を、ありあまる好奇心の赴くままに、自由に、ゆる~く、感じたままに、好き勝手に書いていこうかと思っています♪

プレミアムよるドラマ
「ふれなばおちん」



第7回~「恋の代償
 
夏(長谷川京子)は龍(成田凌)と2人きりで会
っているところをパート先の店長・伊丹(山本
浩司)に見られてしまう。てきぱき仕事をして
いる夏のことを忌々しく思っていた伊丹は、こ
れを機に夏にきつく当たり始める。一方で、龍
に福岡のテレビ局からドラマのオーディション
の話が来る。夏と役者、どちらを選ぶべきか
悩む龍。そんな中、龍は、夏がパート先で伊
丹に苦しめられている姿を見てしまう――。

**********
 
夏) パート先の店長。嫌な人なの。
龍) 大丈夫ですよ。
  俺はあなたの世界を壊したりしない。
  壊さないから一緒にいてほしいとか、
  何でそんな事言っちゃったんだろう。
夏) どうしたの?
龍) 最低だわ。ホント。かっこ悪すぎ。
夏) 私も…。言われた。小牧さん。
  良君のお母さんに、「全部持ったまま
  嫉妬するなんて都合よすぎる」って。
  「本当に好きならリスク取りなさいよ」って。
龍) それで来てくれたの?
夏) 来たいと思った。でも…。
龍) それでもいい。あ~また言っちゃった。
  俺、本当ダメだな。あなたといると。
  うそがつけない。

(携帯の着信音)
夏) ごめんなさい。
龍) 出なよ。
電・夏) はい。
電・義行) お母さん、今どこ?
電・夏) 外なんだけど、どうしたの?
電・義行) いや~さっき、小牧さんの奥さん
      見かけて、車でどっか行ったから。
      お前どこ行ったのかなって。
電・夏) ああ…別の場所で会う事にしたの。
     小牧さんがそうしたいって。今一緒よ。
     なるべく早く帰るから。
電・義行) 分かった。
龍) 死にそうな顔してる。
夏) そんな顔するくらいなら
   来るなよって思ってるでしょ。
龍) 思ってるよ。…アハハ。
  こっからどうやったら持ち込めるんですか。
  年下にこう言われたら弱いとか、
  やっぱそういうのあるんですか?
夏) え…?
龍) もう面倒くさい。行く?
夏) 帰ります。
龍) あっ、ちょっ…ずるい!
夏) そっちだってずるいじゃない。
龍) 俺は素直なの。正直なんです。
  あなたの前ではね。
夏) 何それ。開き直って。(笑) 何か…。
龍) なに笑ってんの?
夏) 初めてね。こんなふうに話せるの。
龍) アハッ。
  じゃあ、このノリで「なっちゃん」とか呼ん
  じゃう? なっちゃん、龍って呼んで…。
夏) バカね。本当バカ!
龍) えっ、ちょっとマジで帰ります?
夏) 帰るわよ。何時だと思ってるの?
龍) うわ、出た。母最強のやつ。
  ちょっとなっちゃん、歩くの速いよ。


恋の覚悟がない私たちは、
ただひたすらに愚かだった。


**********

良) 何なんだよ! 来んじゃねえよ!
莉絵) ねえ、ちょっと焼けた?
良) 帰れって!
莉絵) ちゃんと食べてる?
良) 何で俺があんたんとこ
  行かなきゃなんないんだよ!
莉絵) だってママのとこ来たら、
    そういう事しなくていいし。ねっ。
良) そのかわりに男とイチャついてる
  ところ、近くで見ろって言うのかよ!
  どういう神経してんだよ!
莉絵) 待って。ねえ、良君。
良) 来んなって!
  ああ…佐伯さん。
龍) 俺んちで話す? 誰もいないし。


**********

莉絵) 分かってるよ。良が正しい。
    今更、一緒に暮らしたいなんて勝手す
    ぎるし。たとえ暮らせたとしても、良に、
    居心地の悪い思いさせる。何よりまず、
    良は絶対に私の事を許せない。
    それも、分かるの。
良) 分かってるんなら、何で来たんだよ。
莉絵) 簡単に、諦めちゃダメだって
    思ったから。子供の事だけは。
    一生軽蔑されてもいい。
    憎まれたまま死んでもいい。
    それでも良の事だけは、
    失いたくないの!
良) だったら初めっから壊すなよ!
  帰ります。
龍) 待って、これ。
莉絵) 本気だったからよ。全部壊れて
    もしかたがないって思えるくらい、
    本気だったからよ。大事な人を傷
    つけたら、自分もボロボロになる。
    それでも彼じゃなきゃダメだって
    思うくらい、本気だったのよ。
良) なに堂々と言ってんだよ。
莉絵) 堂々と…言えるから。
良) いい加減にしろよ! 二度と来んな!
  お前なんて、好きな男と腐ってろ。
龍) ああ…これ。
莉絵) 後悔してないわよ。
    私、恋愛ごっこしてる訳じゃないから。


**********

伊丹) 上条さん、何やってんですか~。
夏) すみません。
みどり) あれ…課長の奥さん?
伊丹) どうするんですか、これ!
龍) あいつ、前に会った…。
伊丹) ろくに仕事できないじゃないですか!
    え? あ~あ、もう…。
龍) あいつ何…。
みどり) ちょっ…ちょっと!
     顔見られてるんでしょ?
     今行ったら全部バレるよ。
     奥さんの事追い詰める事になるよ。
     いいの?
     助けたくても助けに行けないの。
龍) 冗談じゃない。
みどり) ちょっ…。
伊丹) 何ですか? あなた。
義行) ああ…すいません。
    あの、私、上条です。
伊丹) あっ…。
義行) 日曜何で、ちょっと寄ってみたら
    何か…。話、聞きました。
夏) いいの。大丈夫だから。
義行) いや~店長さんも大変ですよね。
    こんだけの店、パートさんだけで回
    さなきゃいけないなんて。見たところ、
    応援の社員も呼んでもらえてないよ
    うだし。なのに本部は無茶な要求ば
    っかしてくるんでしょ? それじゃ、未
    熟なあなたがキャパオーバーになる
    のも分かります。まだ若いですしね。
伊丹) あ? あんた、何言って…。
義行) でもそれはあなたとあなたの会社の
    問題で、時間給で働いてるこっちは
    何の責任もないんだ。組織と関係な
    い人間相手に憂さ晴らしても、あなた
    の労働状況は何一つ改善されない。
    だったら本部に、現状報告の電話の
    一つも入れなさい。あなたには言う権
    利がある。そしてそのほうがよっぽど
    あなたにとっていい。もういいんだろ?
夏) あっ…。
義行) じゃあ、帰ろうか。
    あとお前、今日でここ辞めろ。
夏) えっ…。
義行) あっ、この件、本当にうちに非が
    あるならいつでも言ってきて下さい。
    会社に調査に入ってもらって、
    きっちり片つけましょう。それじゃあ。
    いろいろとお世話になりました。
伊丹) いい旦那なのにね~!
    かっこよすぎて、涙が出ますよ。
    こんなにいい旦那がいるのにな~。
    奥さん、男がいるんだもんな~。

(ざわめき)
伊丹) 惨めですね。あんたがそこまでして守
    ってやってる奥さんは、平気であんた
    を裏切って、夜に男と会ってるんですよ。
    ねえ。会いましたもんね、この間。上条
    さん、いい感じでね。あの男、俺より若
    いんじゃないですか? あんなの相手に
    してるんでしょ? そりゃ旦那じゃ満足で
    きないわ。
夏) 違う…。
義行) どうですかね。まあ、そういう事が、
    できる人じゃないと思いますけど。
伊丹) 認めたくないですよね、男としては。
義行) そうですね。でも、それが本当かどうか
    って事はまあ…どうでもいいんですよ。
伊丹) はっ?
義行) この人には、
    いてもらわないと困るんで。
    うちはこの人で、回ってますから。
    なので、こういう職場は家族としては
    心配なのでほっておけない。あと、言
    っとくけどね。あなたが見た事とこの
    職場とは何の関係もないんだ。そうい
    うとこちゃんと線を引くのがまっとうな
    社会人ってもんですよ。
    じゃあ、お騒がせしました。
夏) あっ、あの…あのね。お父さん…
義行) 給料日割りにしてくれって言うの
    忘れたな。あっ、着替えるのか。
    まあいいか。荷物だけ取ってこいよ。
義行) あれ? 皆さん、お揃いで。
龍) どうも。
みどり) ちょっと…。すいません。
義行) どうした?
夏) ううん。


**********

みどり) ちょっと! その態度じゃ疑って
     下さいって言ってるようなもんよ。
龍) ごめん、無理。
みどり) えっ?
龍) 今俺、何でもないふりして
  話するとか無理だわ。
みどり) 分かるけど…。
龍) どんな顔すればいいんだよ。
  課長のあんな姿見せられて。
  やっと分かったわ。
  「恋愛なんてそんなもののために」。
みどり) えっ?
龍) 前に言ったんですよ。「そんなものの
  ために家族捨てるなんて理解できない」
  って。夏さん。
みどり) ダメだよ。考えたら終わるよ。
龍) 俺の好きとかさ、
  本当…何の価値もないわ。


**********

義行) 優美香の受験が終わったら、
    また何かやればいいよ。
夏) うん。そうする。


これで済むはずがない。

**********

真樹夫) お母さん、不倫? してるんだって。
優美香) はっ? えっ…お母さんが?
真樹夫) パートの所で、噂になってるって。
優美香) バカ!
     そんなのうそに決まってんじゃん。
真樹夫) …だよね。
優美香) あんたね、もうちょっと
     メンタル強くなんなさいよ。
真樹夫) うん…。分かった。


**********

優美香) バカみたい。お母さんがそんな事
     できる訳ないじゃんね。小牧のお母
     さんとは違うんだから。
良) 女なんてみんなおんなじだろ。
優美香) えっ?
良) ちょっと好きな男ができたら、
  すぐにそっち行って。上条んとこ
  だってそうだろ。俺、見たし。
優美香) えっ?
良) ああ…いや…あの女が言ったんだよ。
  「本気で好きになったもんはしょうがない」
  って。息子の俺にだよ。裏切っといて何な
  んだよ。本当、訳分かんねえよ、あの女。
  結局、女なんてみんなそんなもんだろ。
優美香) 違うよ。私は違う。


**********

優美香) お母さん。
夏) ん?
優美香) 不倫とかしてないよね?
夏) 何言ってんの? 急に。
優美香) 前のパート先で噂になってるって、
     真樹夫が言われたらしいよ。
夏) 真樹夫が? やだ~もう、
  しょっちゅうなのよ、そういう話。
優美香) どういう事?
夏) パートの人たちね、ある事ない事
  噂して、しゃべって楽しんでんの。
  その順番が私に回ってきたのね。
優美香) いや、でも何もなきゃ
     そういう話になんないでしょ。
夏) この間、お隣の佐伯さんと
  話してるとこ見られて。
優美香) それだけ?
夏) それで不倫とか、
  本当みんな好きよね、そういうの。
優美香) やっぱね。そうだろうと思った。
     はあ~バカみたい。


**********

信田) 驚いたね~こんな所で、
    あの青柳に会うとはね。
龍) 信田さんも福岡行かれてたんですね。
信田) うん。
シゲ) 龍とは前に?
信田) ええ。昔、東京の制作会社にいまし
    てね。その時作ったドラマに、彼が。
シゲ) 出てたんだ。へえ~。


**********

信田) うれしいよ。役者、続けてたなんてさ。
龍) 信田さん、かわいがってくれてましたも
  んね。俺、あなただけはいい人だと思っ
  てたんですよ。
信田) ハハハ。いや~君はよかったですよ。
    すごく、バカで、要領悪くて。
龍) 意外だな。
  要領はいい方だと思ってたんですけど。
信田) う~ん。今は、そういう感じかな。
龍) えっ?
信田) この程度の劇団で、看板役者気取って、
    適当に満足して、昼は派遣社員なんてね。
    いや、彼らを否定してる訳じゃないですよ。
    でも、君が本気で売れようと思ってるんだ
    ったら、今の生活はないんじゃない?
龍) 10年ぶりに会うヤツに
  どうこう言われたくない。
信田) 君、もっとグイグイ前出てきてたよね。
    自分の芝居じゃない時に。それでいっ
    つも怒鳴られて。バカで、熱くて。でも
    そういう俺だけ見ろって熱、僕は好きだ
    ったんだけどな。いつから逃げるように
    なったの? 逃げ癖がつくと、すべてに
    おいて、欲しいもの本気で取りにいけ
    なくなりますよ。勝負しなさいよ。じゃな
    いと、そういう顔の男になる。


**********

龍) 課長。今度の日曜日劇団のオーディ
  ションがあるので見に来て下さいと、
  奥さんにお伝え下さい。
義行) えっ?
龍) ですから、今度の日曜日、劇団のオー
  ディションがあるので見に来て下さい。
義行) …と伝えるの? うちの奥さんに?
龍) はい。
義行) まあいいけど、直接言えば?
    家隣りなんだし。
龍) 課長に伝えてほしいんです。
  お願いします。
義行) ああ、分かった。


**********

夏) おはよう。
龍) 早いですね。
夏) 何で…わざわざ夫に?
龍) 課長に何か聞かれました?
  俺たちの事。
夏) でも、あんな事急に言われたら…。
龍) すいません。俺やっぱ…。
  あなたの世界壊します。
夏) えっ?
龍) 俺はあなたの全部が欲しい。
  だから課長から奪う。
  あなたの家族から…奪う。
  俺、来月、福岡に行くんです。
夏) 福岡?
龍) 一緒に行こう。


恋をすればこうなる。
本当はずっと、覚悟してた。


**********

原作よりも、分かりやすく、既婚者が恋をしたら
こんなリスクがありますよ~的な状況を作り出
して見せてくれている感じ。恋なんてもう、自分
の人生には無縁だと思っていた主婦が、まさに、
「そんなもののために家族を捨てるなんて理解
できない」と思っていた、そんなもの=恋愛なん
てものの当事者になってしまったら…無防備に、
何の覚悟もなく恋に落ちてしまったらこうなると。
秘密の恋が秘密のうちはいいけれど…それが
秘密じゃなくなってしまったら、どれだけ大切な
人を傷つけてしまうか。全てを失ってしまうか…。

好きになってしまっただけ…で、こんなにも苦し
い夏は、莉絵にはなれないだろうし、ならない。
「自分がされて嫌なことはしない」価値観を持っ
ている人として、夏は描かれていて、そういう人
が、好きになってはいけない人を好きになって
しまったらどうなるか…どう悩み、何を選択して
いくかが、この物語の一番の見どころだと思う。
不倫はしたくない。家族を愛してる。でも、好き
になってしまうこと。その想いを…どうするのか。

結婚していても、誰かを好きになってしまうこと
は、あるかもしれないし、ないかもしれない。そ
れは誰にも分からない。心は、止められないか
ら。きれいだと思うこと、おいしいと思うこと、心
が感じてしまうことを、無理やり止めることは誰
にもできないから。かわいいと思う。好きだと思
う。そう感じることはどうしようもない。言葉で違
うと言っても、感じてしまう心に、嘘はつけない。
けれども…そこから先は、自分でも決められる。
綺麗な花を見つけて、ただ眺めるだけにするか、
その花を摘んでしまうか。美味しいものを食べ
て、そこで満足するか、お代わりして食べるか。

長い時間をかけて、愛情をかけて、ようやく育つ
関係がある。親子だったり、友達だったり、夫婦
だったり。いい事も悪い事もたくさんあって、楽
しい事も悲しい事もたくさんあって、そんな風に
積み重ねてきた、時間の中でしか育たないもの。
たとえもう、恋愛感情はなくなっていても、恋愛
では得られない、かけがえのない時間に育まれ
た信頼感、愛情がある。義行が夏の窮地を救っ
たように。互いにかけがえのない人、いなくなっ
ては困る人になっていたりする。失ったらもう二
度と手に入らない、人間関係というものはある。
長いスタンスで自分を知ってくれている人をなく
すことは、少なくとも私には無理。恋は選べない。
(あきらかに、いらない夫なら迷わないけどねw)

恋のゴールはどこにあるんだろう? 恋を成就さ
せるということは、一体どういうことなんだろう?
どうすれば、恋は終わるのだろう? 終わらせる
ことができるのだろう? 若い頃は恋をするのが
お仕事のように、息をするように恋をしていたけ
れど…。今ごろになっての恋は…困る。あり得
ないと思っても…困る。ドラマの中の恋にキュン
キュンするだけでいいや…と思うチキンな私…。


「ふれなばおちん」関連ブログ↓
「ふれなばおちん」関連ブログリスト

●「ふれなばおちん」HP

NHK(土曜/特集/よる/朝ドラ)ドラマ関連ブログリスト


ランキングに参加しています。
ポチっとしていただけると、嬉しいです♪


にほんブログ村


ふれなばおちん コミック 1-11巻完結セット (オフィスユーコミックス)/集英社
¥5,429
Amazon.co.jp

Progress/ビクターエンタテインメント
¥3,240
Amazon.co.jp