「てるてる家族」(再放送)第66回 | 日々のダダ漏れ

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日々想ったこと、感じたこと。日々、見たもの、聞いたもの、食べたものetc 日々のいろんな気持ちや体験を、ありあまる好奇心の赴くままに、自由に、ゆる~く、感じたままに、好き勝手に書いていこうかと思っています♪

「てるてる家族」 第66回

冬子(石原さとみ)に連れてこられた歌声喫茶
で夏子(上原多香子)の歌を聞いた春男(岸
谷五朗)は、シャトーに来ていた斉藤(伊藤正
之)らに自分が作った酒種のあんパンを手渡
し、夏子をよろしくと頭を深く下げる。昭和39年
春。秋子(上野樹里)が志望校に合格し、夏子
が東京へ旅立つ前日、岩田家ではみんなで
にぎやかにすき焼きを囲む。そして、出発の朝、
夏子は家族に見送られ、照子(浅野ゆう子)と
いっしょに東京に向かう。

**********

西山) それじゃ、来年の春、
     楽しみに待っていますよ。
夏子) はい。
西山) 頑張ってね。
夏子) はい。
西山) じゃ。
斉藤) 西山さん。ありがとうございました!
照子) 本当に、ありがとうございました。
西山) お父様にも、是非ご挨拶して
    おきたかったんですがね。
照子) どうも…申し訳ございません。
西山) もしかして、
    お父様は反対してらっしゃる?
照子) いえ、あの…そんな事もないん
    ですけど…。あの…。
(ドアが開く音)
冬子) あっ、お父ちゃん。
照子) あんた…。
春男) あの…これ…。私が焼いたあんパン
    です。酒種いうので、作りました。銀座
    辺りのに比べたら、美味しないかも分
    かりませんけど…東京の人には、この
    方が、お口に合うかと、思いまして…。
    もし、よかったら、汽車の中で、食べて
    下さい。
西山) いや~うれしいな。
    私ね、あんパン大好物なんですよ。
    いや~どうもありがとうございます。
春男) 娘を…。夏子を…。
    どうぞ…よろしゅう、お願いします。
夏子) お父ちゃん…。
西山) はい。分かりました。
    こちらこそ、よろしくお願いします。
斉藤) 岩田さん。ありがとうございます!
春男) よろしゅうお願いします…。
    よろしゅうお願いします!
西山) はい。…それじゃ、失礼します。

**********

夏子) おばあちゃん!
ヨネ) どないした?
夏子) 許してくれてん…。お父ちゃん、
    東京行くの、許してくれてん!
ヨネ) そうか! そらよかったなあ!
    オホホ…。よかった、よかった。

**********

春男) またおっきいてるてる坊主やな~。
照子) そら、願いも大きいもん。あんたも今日、
    あの子の歌聴いてはったんやて?
春男) うん…。
    冬子に無理やり連れていかれたんや。
照子) びっくりしたわ。
    あんた…あの歌覚えてはりました?
春男) なあ…。
照子) 私はあの歌すっかり忘れてた。
    そやけど…あん時の気持ちだけは
    ず~っと持ち続けてきたような気がしてる。
春男) お前はそやろな。「あの子には、自由に
    生きてほしい」て…。俺はただ、普通に生
    きてほしかったんやけどな。
照子) そやから、夏子は、ちょっと普通と違うん
    です。あんたかて今日、あのステージで、
    夏子が歌てんの見たでしょ?
春男) もしかしたら、そうかも分からへんな。あ
    の歌聴きながら、いろいろ思い出したわ。
    あの子の命は…ほんまに…運命によっ
    て助けられた命なのかも分からへんなあ。
照子) ♪Gonna take a sentimental journey
         Gonna set my heart at ease
         運命いうたらあんた…。
春男) うん?
照子) 今日行ったあの店、
    ものすごいはやってたね。
春男) それがどないしたんや?
照子) えっ? いや、私がね、今日あの店行っ
    たんも何か運命とちゃうやろか? このシ
    ャトーを、「歌声喫茶にしなさいよ」いう。
春男) それ運命ちゃう。
照子) え~?
春男) それ運命違う。ただの思いつきや。
照子) そやろか?
春男) そや、そや、そや!
照子) えっ、そやろか?
春男) そや!


**********

昭和39年3月

それから、あっという間に冬が過ぎ、
昭和39年の、春を迎えました。


(合格発表を見ている四姉妹)
秋子) あっ、あった!
(歓声) 
4人) ウ~ッ! バンザ~イ!
(マンボを踊る四姉妹)

**********

弘子) (すき焼き)3回目出来たで~!
(歓声)

秋子姉ちゃんの合格祝いと、
そして、明日旅立つ
夏子姉ちゃんのために、
我が家は久しぶりに、
一家団らんをしています。


秋子) はい。
夏子) ん…?
秋子) これは私からのお餞別というか、
    プレゼント!
夏子) ありがとう!
春男) 何やろな?
照子) 開けてみい、開けてみい!
夏子) あ…分かった!
秋子) えっ!
夏子) …やっぱりや!
秋子) マンボのレコードや!
春子・冬子) ウ~ッ!
4人) マンボ!
照子) 何やの? それ。
4人) フフフ…!
秋子) これは私が…これのおかげで
    合格できたみたいなもんやねん。
    縁起物やねん。
夏子) ありがとう。
弘子) 夏ちゃん!
夏子) うん?
弘子) ジャジャジャ~ン!
    これは、私と静ちゃんから!
夏子) ほんま? ありがとう!
春男) 何やろな?
照子) 開けてみい、開けてみい!
夏子) あっ…パジャマや!

(拍手と歓声)
照子) いつ仕事サボって
    買いに行ってきたん?
ヨネ) あんたなんちゅう事言いますね。
照子) シャレですって、お母さん!
    2人とも、ありがとう。
静子) 夏ちゃん…あの赤ん坊だった夏ちゃん
    が、スターになるなんて。ほんなごて夢
    のごたる話ばい! 絶対夢ば叶えてね。
夏子) うん。頑張る。
弘子) ほんまやで。夏ちゃん。
    いつでも弘子ねえちゃんの味が恋しな
    ったら、帰ってくるんやで。何やったら
    私が東京まで、行ってもええし…。
ヨネ) あんたが行きたいだけやろ。
秋子) ハハハ…!
弘子) たまには。
夏子) ハハハ…!
弘子) とにかく!負けたらあかんで、東京に。
春男) 戦い行く訳ちゃうんやから…。
照子) 戦いやわ! 歌で戦うんやわ。
    「紅白歌合戦」かて「戦う」いう文字が
    入ってるやないの。ねえ?
    あれに出られたらええねえ。
春男) またそんなおっきい事言うて…。
春子) はい! これは私から。
夏子) ありがとう!
春男) 何やろな?
照子) 開けてみい、開けてみい!
夏子) うわっ! ぎょうさんのハンカチや!
春男) おお~!
春子) これから悔し涙、寂しい時の涙、
    うれし涙、いっぱい涙するやろ?
    ハンカチは何枚あってもええはずや。
照子) さすがや! もう、苦労してきた者しか
    分からへんもんやね、これは。
冬子) はい!
一同) え~っ?
冬子) はい! これは私から。
夏子) 何や、冬ちゃんも? ありがとう!
春男) 何やろな?
照子) 開けてみい、開けてみい!
夏子) わあ! 目覚まし時計や。
一同) わあ~!
照子) さすがや! これも冬子しか
    気ぃ付かへんもんやな。
夏子) フフフ…。
弘子) ええなあ。
照子) さあ、みんな渡し終わったね。
    ほな食べましょか。
    (小声で) あかん…。
    見たらあかん、あかん…!
ヨネ) (せきばらい) 夏子。
夏子) うん?
ヨネ) これはな、
    おばあちゃんからのお餞別や。
一同) おお~!
夏子) おばあちゃん、ありがとう!
春男) 何やろな?
照子) 開けてみい、開けてみい!
夏子) あ…お財布や。
秋子) うわ~!
照子) さすがや!
冬子) お年玉は絶対出さへん
    おばあちゃんが…!?
照子) 中身は出さんと外身は出した!
ヨネ) そらそうや。
    中身を稼ぐのが、岩田家の女や。
照子) そのとおり!
春男) ほんま、女だらけやな…。

**********

照子) いや~雨や。フフッ。
    けど、雨の方がさい先がええねんで。
    ほな行ってきます。
夏子) 行ってきます。
ヨネ) 行っといで…。気ぃ付けてな!
夏子) うん。
ヨネ) なっ?
夏子) 行ってきます。
冬子) 夏子姉ちゃん!
春子) 大阪で応援してるで!
夏子) うん。
秋子) 何かあったらいつでも言うてな。
冬子) 頑張ってな!
弘子) 夏ちゃん、負けたらあかんで!
静子) 頑張らんばばい!
弘子) 夏ちゃん!
一同) バンザ~イ! バンザ~イ!
    バンザ~イ!

(拍手)

**********

春男) 夏子!
(家族写真を夏子に手渡す春男) 
春男) 持ってき。
(夏子を抱きしめる春男)
春男) (泣)
(夏子の背中を押す春男)
冬子) 夏子姉ちゃん、頑張って!
    みんな応援してるで!
    頑張って! 夏子姉ちゃん!


昭和39年、春。こうして、
夏子姉ちゃんは旅立ちました。


**********

あんパンを渡して、娘のことを頼む春男の姿に
泣けた。あんパンに込めた父の想いに泣けた。
多くを語らなくても、父の姿を見て、娘はその深
い想いを感じとったはず。親ってありがたいね。

家族の団らんは、岩田家おなじみのすき焼き!
みんな一緒に和気あいあいの食卓を、上から
撮るカメラの構図がよかった。みんながま~る
くなってすき焼きを食べる、幸せな家族の食卓。

夏子への餞別が渡される度に、「何やろな?」
「開けてみい、開けてみい!」とはしゃぐ春男と
照子の合いの手が、だんだんジワジワくる~。
最後にみんなでヨネをじっと見てしまうところを
照子が、「見たらあかん」と言い、ヨネの餞別が
財布と分かると、すかさず、「中身は出さんと外
身は出した!」とツッコム照子に思わず笑った。
岩田家らしい家族団らんの時間があったかい。

そして…最後はやっぱり、お父ちゃんの愛情に
泣かされた。夏子をぎゅっと抱きしめて、そして
前を向かせ、歩きだすように、その背中を押す。
背中を押す手に込められた、愛情に…泣けた。
子供をそばで守るのも愛情。信じて送りだすの
も愛情。姉妹って、家族っていいなあって、てる
てる家族のみんなをみていると、素直に思える。

朝ドラは、こういう人のつながりを見たいんだよ
ね。出て来る人たちが、家族のように、親戚の
ように思える、そんな朝ドラマが見たいのよ~。
そういう世界からかけ離れたドラマ(とと姉ちゃ
ん)を見せられているもんだから、「てるてる家
族」にどれだけ心を癒されているか…。再放送
があってよかった。本当に、よかった~(*^。^*)


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