「てるてる家族」(再放送)第60回 | 日々のダダ漏れ

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「てるてる家族」 第60回

病院に着替えを届けに来た冬子(石原さとみ)
に照子(浅野ゆう子)は、唐突に冬子に宝塚歌
劇団を目指さないかと言う。照子は夢を見たと
言うのだ。冬子は家に帰ってそのことをみんな
に話すと、春男(岸谷五朗)は、冬子には無理
だと笑いとばす。春男は看護士長の久世(絵
沢萌子)がいつも宝塚歌劇団の歌を歌ってい
るのを思い出し、照子がそれに影響されたの
だとすぐに理解する。そして、照子は無事退院
する。

**********

照子) お母ちゃんね、今、ちょうど
    あんたの事考えてたんや。
冬子) えっ、私の事!?
照子) うん。
冬子) ほんま?
照子) お母ちゃんね…夢見てん。
冬子) 夢…? どんな…?

**********

一同) 宝塚?
冬子) うん。
春男) 何や? それ。
冬子) 夢で見たんやて。
ヨネ) 夢?
冬子) うん…。


(回想)
照子) お母ちゃんここに運ばれてきて、
    手術受けて、そのあと丸一日ず~
    っと寝続けてたやろ。
冬子) うん。
照子) そん時に、
    大きな階段の出て来る夢見てん。
冬子) 大きい階段…。
照子) うん。その階段を冬子…
    あんたが下りてくんねん。
冬子) 私が?
照子) そや。
    背中にこ~んな大きな羽根つけて…。
冬子) 羽根…。
照子) さあ、何でしょう?
冬子) えっ? そんなん分からへん。
照子) お母ちゃん、ピ~ンと来たで。
    これは天の声や。お母ちゃんに、
    何か言うてはんねんやて、そう
    思た。天使のささやきや。
    冬子。あんた、宝塚行かへん?
冬子) あっ、温泉?
照子) 温泉ちゃうわ!
冬子) 何やの?
照子) 宝塚や! 宝塚歌劇団や!
    天使のささやきや。


春男) 天使の…?
秋子) ささやき…?
ヨネ) 何でも大げさに言う人や。
春男) 手術のあとに…?
    そんな事言うてへんかったけどな。
春子) そやけど、大きい階段に、大きい羽根
    なんて、作り話とも思われへんね。
夏子) うん。
春男) 不思議やな。照子は宝塚なんか
    見た事あらへんはずや思うけどな。
冬子) 私も見た事あらへん。
秋子) 私も。
春子) 私かてないよ。
夏子) 私もない。
ヨネ) おばあちゃんはあるで。
一同) えっ?
冬子) ほんまに?
ヨネ) ほんま、きれいやったわ~。
    男装の麗人、小夜福子。
    娘役の轟夕起子。
夏子) 轟夕起子って、映画の女優さんやんか。
ヨネ) 戦前はタカラジェンヌやったんや。
秋子) えっ? タカラジェンヌ?
ヨネ) うん。宝塚にいてる人の事や。
夏子) ふ~ん。おばあちゃん、詳しいな。
ヨネ) ホホホ…!
    まあ、見たのはいっぺんきりやけどな。
春男) 何や、いっぺんかいな。
冬子) 私、お母ちゃんに聞いてん。
    「お母ちゃん見た事あんの?」て。
    そしたら「ない」言うねん。


(回想)
照子) それやのに夢で見たんや。
    不思議やろ? もうお母ちゃんも
    びっくりしたわ~。
冬子) 何でその天使さんは、お母ちゃんに
    そんな夢、急に見せはったんやろ?
照子) そらやっぱり…
    たまたま、近いからやろ。


春子・夏子) 近いから?
秋子) 近いから?
冬子) うん。
春男) 近いから?
一同) ハハハ…!
夏子) お母ちゃんらしいな。
春子) まあ、みんな初めはたまたまやし。
春男) 確かに。宝塚やったら池田から近い。
秋子) 電車ですぐやな。
春男) そやけどすぐ入れるいう
    もんともちゃうやろ。
春子) そらそうやわ。
    入学試験いうのがあんねんて。

(スイカのタネを吐き出す冬子)
冬子) 試験!?
秋子) 汚い!
春男) 汚い、もう…。
冬子) 試験て、何すんの?
夏子) そら…歌と、踊りやろな。
ヨネ) 夏子やったら大丈夫やな。
夏子) 私かて分からへんわ。
    歌謡曲歌うのとは、違うやんか。
春子) そやけど入ってからが大変らしいで。
    宝塚いうとこはそら厳しいとこらしい。
冬子) ええ~ほんまに?
春子) うん。まず最初、みんな宝塚音楽学校
    ってとこ入んねん。…で、その1年生が、
    入ってまず覚える事は、掃除のやり方や。
    これがまた細かい! 目に見えへんちっ
    ちゃ~いほこりまで取らなあかんねんて。
    それを毎日、1時間以上かけてやるらし
    いわ。
秋子) 弘子おねえちゃんなんかこのごろ毎日
    お店の掃除5分やで。
春子) とにかく、礼儀作法をみっちりたたき
    込まれる。しつけが厳しいねん。上級
    生の言う事には一切逆らうたらあかん
    らしいわ。
春男) ヘヘヘ…! そんな厳しいとこやったら
    冬子には無理や。
冬子) えっ、何で?
ヨネ) いや、そういう厳しいとこやったら
    冬子にぴったりや。
冬子) えっ、何で?
春男) いや、どっちや? お前、行きたいんか、
    行きたないのんか?
冬子) え~? まだ分からへん。
    見た事もあらへんねんから…。
春男) けどほんま…何で宝塚なんて
    急に言いだしたんやろなあ。
ヨネ) 何でやろ?
秋子) 何でやろ?
春男) 何でやろなあ? 分からへん。
秋子) 分からへんわ。
春子) 分からへんわ。
秋子) 冬ちゃん、あと頼んだで!
冬子) えっ?
ヨネ) ほんまに分からへん。
春子) しつけが厳しいねんて。…しつけやで。


**********

(春男の夢)
久世) ♪すみれの花 咲くころ~
照子) フフフッ…。


春男) まさか…そんな事あらへんやろ…。

**********

照子) そうや。それで思いついたんや。
春男) やっぱりそうなんや。
照子) けどそんなん言うたら
    人から聞いたみたいやないの。
春男) 人から聞いたんやろ?
照子) そやけど決めたんは私やもん。
春男) 本気で言うてんのんか?
照子) もちろん本気やわ。冬子にも春子や
    夏子みたいに何かさせてやりたいな
    ってずっと思ててんもん。
春男) 初めは、秋子にやらそう思てたんと
    違うんか? 秋子があかんから冬子
    にしたんやろ?
照子) そらしゃあないわな。末っ子の宿命や。
春男) 何が宿命や。
    お前が振り回してるだけやんか。
照子) そやけどピ~ンと来たんはほんまやし。
    ほんまに冬子やったら、いけるんやない
    かって気ぃしてんねんもん。
春男) また都合のええ時に
    ようピ~ンと来るなあ!
照子) それで今まで外れた事ある? あんた
    の浮気かて、ピ~ンと当てたやないの。
春男) そこはピ~ンと来んかてええねん。
久世) ♪すみれの花 咲くころ~
春男) あっ、来た来た…!
久世) 照子さん。
照子) はい。
久世) 退院おめでとうございます。
照子・春男) ありがとうございます。
久世) そやけど、照子さんいてはらへんよう
    なったら何や寂しいわ。
照子) いや~! 婦長さんと仲ようなれて、
    2か月近い入院が楽しかったわぁ。
久世) これからいつでもね、宝塚の話
    聞きたなったら、電話してきてね。
照子) ほんまに?
春男) ほんまにしますよ。
久世) 構いませんよ。いつでも役に立ちます。
    お嬢さんの事やったら。ねっ?
春男) 何や…そこまで話してんのや…。
照子) いろいろほんまにお世話になりました。
久世) そやけど、まだ、1週間にいっぺんは
    必ず通院して下さいよ。
    ご主人、お願い致しますよ。
春男) はい!
久世) これからは、奥さんの体を
    よういたわって下さいよ。
春男) はい!
照子) 頼んだで。


**********

浪利) 宝塚歌劇団ねえ。そやけど、次から
    次へといろんな話題提供してくれはる
    なあ。冬ちゃんとこは…。
冬子) なあ…どう思う?
浪利) ええのとちゃいますか。
冬子) 真面目に考えてえな!
浪利) 真面目に考えてるよ。
    冬ちゃんやったら絶対行けるわ。
冬子) 何で?
浪利) きれいやもん。
冬子) ハハハ…!
浪利) ハハハ…!
冬子) 問題は、あんた以外に通用するかや。
浪利) するよ。
冬子) 歌や踊りやて、私にできる思う?
浪利) そやから習うんでしょ?
    初めは学校入って…。
    そしたらできんのが当たり前。
冬子) みんな、できる子が
    入ってくんのと違うの?
浪利) う~ん…そやろな…。
冬子) どっちやの?
浪利) まあ、僕は応援しますよ。
    行くんやったら。
冬子) まだ分からへん。
浪利) 何や、冬ちゃんらしないな。
冬子) そやけど…お母ちゃんに何かしぃ  
    言われたん初めてやから、こういう
    の慣れてへんねん。急に注目され
    たら、びっくりするわ。
浪利) まあ、どっちにしても、気になるんやっ
    たらいっぺん見に行ったらどない?
    宝塚歌劇団を作りはった小林一三さん
    いう人も、亡くなるまでこの池田に住ん
    ではったんです。そやから縁があるんや。
冬子) それもお母ちゃん得意の
    たまたまやんか。

(時計の時報)
冬子) あっ、あかん! もうこんな時間や。
    お母ちゃん帰ってくんねん。
    お店で退院祝やの。
浪利) へえ~ほんま?
冬子) うん。
浪利) はあ…。
冬子) それで、あんたもどうかな思て。
浪利) えっ、ほんまに? 行ってもええの?
    ほな、記念に写真撮ってあげるね。
    ちょっと待って!


**********

春男) 帰ったで!
一同) お帰りなさ~い!
静子) おかみさん、
    退院おめでとうございます!

(照子に花束を渡す静子)
照子) ありがとう。うわ~!
    静子ちゃん、私がおらへん間、
    ず~っとリンク店の方に行って
    てもろて、ありがとうね。
静子) いいえ! ばってんあそこは
    ほんなごて夏場は暇ですね~。
照子) ハハハ…! ねえ~。
    ほんま迎える早々、そんな落ち込む
    ような事聞かせてもろてありがと。
一同) ハハハ…!
冬子) お母ちゃん、行こ行こ!
    こっちこっち!
照子) うわ~! すごいわ~!
辰造) おかみさん。これ、わしらから。
喜介) 特製ケーキ、シャトーでありま~す!
照子) どうもありがとう! …ありがと。
    そやけど、ろうそく、1本だけやの?
春男) 照子言うたやろ?
    手術が終わって目ぇ覚ました時、
    「生まれ変わったみたいや」て。そやか
    ら、照子は今日が、1歳の誕生日や。
照子) いや~! ほんまや!
    うれしいわ~! ありがとう!
ヨネ) また1歳からやて?
    なんぼ長生きする気やねんな。
一同) ハハハ…!
照子) お母さん、ご心配おかけして
    すいませんでした。
ヨネ) 心配してへん。病院が迷惑して
    はらへんか心配したけどな。
喜介) それはありえますね。
一同) ハハハ…!
ヨネ) お帰り。
照子) ただいま。お母さ~ん、お母さ~ん…。
    (すすり泣き)
ヨネ) アホやなあ。
    ほんま子供に戻ったんか?
照子) あ…。春子…夏子…。
    心配かけてごめんね。
    お母ちゃん不注意やったわ。
夏子) お母ちゃん、もう無理したらあかんで。
照子) うん。秋子…。勉強頑張りや。
    お母ちゃん、あんたが誇らしいわ。
秋子) お母ちゃん…ありがとう!
照子) ハハハ…。
照子) 冬子。
冬子) うん。
照子) よう考えや。
冬子) うん。えっ? うん…えっ?
照子) うわ~。
春子) お母ちゃん。何や、懐かしいやろ?
    私も退院した時そう思たわ。
照子) いや…何やの? この窓…。汚いなあ!
    うわっ! 拭いてへんのや。ほこりたま
    ってるやないの。もう、ほら…。うわっ!
    このコップも…。いや~洗い方が雑や
    ねえ! 弘子ちゃん。
弘子) はい。
照子) あんた、掃除、手抜いてたんと違う?
弘子) いやいや! あの…。すんません!
一同) ハハハ…!
静子) よっ! それでこそおかみさんたい!
恒夫) おかみさんが帰ってきたなあ!
弘子) お帰りなさ~い! 帰ってきた~!
(拍手)
春男) あっ! 雨や!
照子) えっ? いや…ほんまや~。うわ~。
    神さんが私の事を祝福してくれて
    はんねんや。
春男) 何でもええように考えるなあ。
浪利) ほな写真撮りましょか!
    僕、感動しました。みんなケーキ
    んとこ行って下さい! こら写真
    撮らなあきまへん!
秋子) 行こ! お母ちゃん行こ! 早よ!

**********

秋子) おばあちゃんも一緒に撮ろ!
浪利) 皆さん笑って笑って~! は~い!


お母ちゃんが帰ってきて、
少しずつ私達姉妹の運命も、
また変わろうとしているようでした。

来週もきっと、天気にな~れ!


**********

宝塚好きの婦長さんが宝塚と結びつくのだろう
とは思っていたけれど、こう来たか~。病室で
見た夢として強引に話を持っていくあたり、照
子らしいといえば照子らしい。大好きなお母ち
ゃんに勧められると、うれしくてその気になって
しまう冬子が健気でかわいくて。冬子はお母ち
ゃんが大好きで、そんなお母ちゃんに注目され
ることがうれしくてたまらない。も~なんて可愛
いんだ。一応ローリーに相談してみるところも、
きれいと言われて「問題はあんた以外に通用
するかや」と冷静に答えるところも、なにもかも
可愛い。照子の退院祝いに誘われて喜ぶロー
リーも可愛い。いいな、屈託のない若者ってw

退院して、ヨネの憎まれ口の後の「お帰り」と、
「ただいま」。お母さ~んと子供のように泣く照
子が可愛くてしょうがないのよね~ヨネさんも。
照子が帰ってくると、家の中がぱ~っと明るく
なる。本当に、照子はサンサンサ~ンと輝く太
陽のような存在なんだなぁと。お母ちゃんが元
気で笑っている家は、幸せなんだと思えるよ♪

宝塚の話が出て来たからには、いよいよヒロ
イン冬子の物語が動き出しそうで…ワクワク!


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