「てるてる家族」(再放送)第40回 | 日々のダダ漏れ

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「てるてる家族」 第40回

夏子(櫻谷由貴花)は、照子(浅野ゆう子)と冬
子(田島有魅香)に付き添われ、梅田劇場の
四月公演のオーディションを受けた。結果はす
ぐその日に発表され、見事合格。夏子は、冬子
(田島有魅香)にもらったお守りのおかげだと、
冬子に感謝し、喜びを分かち合う。そこへ担当
の斉藤(伊藤正之)がやってきて、照子と夏子
を再びオーデションの部屋に案内する。審査員
たちは、受験者の中でも夏子が一番だったと告
げた。

**********

夏子) はい! 私、岩田夏子は、
    芸能人になります!
照子) ほな、念のため、お母ちゃんも歌とこか。
春男) 何でやねん。
照子) オーディションで「一緒に歌え」て言わ
    れるかも分からへんやないの。ねえ?
春男) 言われへん。言われへん。
冬子) ほな、私も行く!
秋子) 冬ちゃんが行ってどないすんの?
冬子) 見てるだけやん。ええやろ?
照子) ええよ。
冬子) やった~!
春男) 何で喜んでんねん。そんなお前…。
    ちょっと貸しい。
冬子) あかんわ! あかんて!
春男) 反対や! 芸能界なんて、反対や!
冬子) もういてへん。
春男) 何…? 寝よか?
冬子) うん。


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そして、
私は本当についていきました。


照子) 受かったら、あそこに立てんねんで!

(舞台でを歌う自分の姿を妄想する冬子)

照子) 冬子。何してんの? 行くよ。
冬子) はい。


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斉藤) いや~お待ちしておりました。
照子) よろしゅうお願い致します。
夏子) よろしくお願いします。
照子) あ…これ、夏子の妹の冬子です。
冬子) こんにちは!
斉藤) やあ! やっぱり夏子ちゃんの
    妹さんもかわいいですね!
照子) ハハハ…!
    そしたら、これも歌が歌えるんです。
    歌うてみい、ほら…。
斉藤) どう? 夏子ちゃん。
    ゆうべはよく眠れたかな?


たった2秒で、
私への興味はなくしたようでした。


斉藤) オーディションの人数は、30人前後だ
    と思うけどね。何人いようと周りの人を
    気にする事はない。夏子ちゃんは自信
    を持って受けて下さい。
夏子) はい!
斉藤) 何と言っても夏子ちゃんは
    僕の一押しだからね。
照子) アッハハハ…。そしたらオーディション
    は形だけ、いうもんですか?
斉藤) いえいえ! そこまで、審査に対して
    僕に権限はないんですよ。
照子) あ…何や…。
夏子) お母ちゃん。失礼や。
照子) あ…すいません。
斉藤) アハハ。じゃ、行きますか。
照子) はい!

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斉藤) では、付き添いの方はそちらの部屋で
    お待ち頂くことになってますので。
照子) えっ? あ…
    一緒には入られへんのですか?
斉藤) はい。ここからは夏子さん一人です。
冬子) 何や。オーディション見られへんの?
斉藤) せっかく来てくれたのにごめんね。
    お姉さんが舞台で見られるように、
    祈っててね。
冬子) そら大丈夫や。
    私、これ持ってきたから。
夏子) 冬ちゃん?
照子) いや、冬子…あんたいつの間に、
    そんなちいちゃい…。
斉藤) 何ですか? それは。
冬子) お守りです。これ持ってたら大丈夫や。
    夏子姉ちゃん、一人やあらへんで。
夏子) 冬ちゃん、おおきに!
照子) 夏子。笑顔やで。どんな時にも笑顔や。
夏子) うん!
照子) そうや。それでええんや。
    頑張っておいで。
夏子) ほな、行ってくるわ。
照子) うん。お願いします。

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冬子) お母ちゃん。
    さっきの人、大阪の人と違うな。
照子) …ん?
冬子) 大阪弁と違うかったやん。
照子) ああ! 斉藤さんか? 斉藤さんは、
    東京の会社から来てはんねんて。
    東京にはもっと大きな劇場や、
    プロダクションいうのがあってね。
    そこで、ゆくゆくはそっちに移って
    大スターを育ててみたい、って
    言うてはんねん。
冬子) 大阪では大スターになられへんの?
照子) うん? いや…。そ…そんな事あれ
    へんと思うよ。そやけど…。
    (小声で) なりにくいんやろなあ。
    そやけどここで落ちたら
    元も子もあらへん。

(ピアノの音)
冬子) あっ! 始まった!
    夏子姉ちゃん、何番目やった?
照子) えっと…29番目や。

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(オーディション風景)

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男性) それでは次、29番、岩田夏子さん。
夏子) はい!

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(オーディションで「可愛い花」を歌う夏子)

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斉藤) お待たせ致しました。
    オーディションの結果を発表します。
    名前を呼ばれた方だけ、残って下さい。
    呼ばれなかった方は、ご苦労様でした。
    また、次の機会に、頑張って下さい。
    岩田夏子さん。
冬子) やっ…!

(冬子の口をふさぐ照子)
斉藤) 小島景子さん。山本弓子さん。
    以上です。
夏子) お母ちゃん!
照子) 夏子!
夏子) お母ちゃ~ん!
照子) すごいわ~! 上手に歌えたんやな。
夏子) そんなん分からへん!
    けど楽しかった~!
冬子) 夏子姉ちゃん、おめでとう!
夏子) ありがとう!
    冬ちゃんのお守りのおかげや!


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斉藤) 夏子ちゃんとおかあさんは、
    どうぞ、中へ。
照子) そしたら冬子。
    ちょっとここで待っとってね。
冬子) うん。
斉藤) ごめんね、冬子ちゃん。どうぞ。


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(すすり泣きしている女の子)

ふと…ついこないだの夏子姉ちゃんが、
そこにいるような気がしました。
今の夏子姉ちゃんは、この中にいます。
その中間に、私はいるだけでした。


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竹中) どうぞ、気を楽にして下さい。
照子) はい。あの…。
竹中) は…?
照子) やっぱり、私も何か歌うんでしょうか?
竹中) えっ…?
一同) ハハハ…!
夏子) お母ちゃん…。
照子) えっ? そうかてほら、ピアノの人かて
    まだ座ってはるやないの。
竹中) あの…おかあさん。
    審査の方はもう終わりました。
    夏子ちゃん、素晴らしかったですよ。
男性) フィギュアスケートやってただけあって、
    姿勢はええし、度胸もある。本格的なレ
    ッスンを始めたら、末が楽しみですよ。
照子) あ…ハハハ…。
竹中) それで、僕たちはですね。
照子) はい。
竹中) 急きょ夏子ちゃんが、ソロで歌うシー
    ンを今、考えていたところなんですが。
照子) はい。
竹中) どうでしょう?
    いきなりソロでも、よろしいでしょうか?
照子) はい…。ソ…ソロ?
竹中) 一人で歌うという事です。
照子) え…?
竹中) つまり、夏子ちゃんは今回のオーディ
    ションで、1等賞だったという事です。
照子) えっ! え~っ! いや~! 夏子!


**********

夏子) お母ちゃん。
照子) うん?
夏子) 不思議なもんやな。
照子) 何が?
夏子) 取れるもんなんやなあ、1等賞て。
照子) そやけど、今日のは勝ち負けと違う。
    これから始まるんやから。
夏子) そやな。
照子) あっ、こんにちは。
松本) ええ服着て、ええとこ行ってきたんか?
冬子) 梅田グランド劇場や。
松本) そうか! 芝居見物か。
    そらよかったなあ。
照子) ミュージカルや!
夏子) ミュージカルや!
冬子) ミュージカルや!
松本) ええもん見たなあ!
照子) 見たんと違うで。出るんや~!
松本) ええ?
夏子) 出るんや~!
冬子) 出るんや~!
松本) ええ夢やな。
照子) 夢と違う。ほんまに出んねん!
夏子) 夢と違う!
冬子) ほんまに出んねん!
照子) どうも。ホホホ…!
夏子) どうも!
冬子) どうも!
松本) 夢と違う? 「ほんまに出んねん!」て、
    あいつら何者や…?

**********

照子) さあ、みんな!
    今日はぎょうさん食べてね~。
一同) 頂きま~す!
春男) 工場長)
辰造) あっ、ああ…。
    何やわしらまで、すんませんな。
春男) 恒。
恒夫) あ…。
照子) こうしてみんなが来られる事なんて
    たまにしかあらへんねんやもん。
    遠慮せんといてね。
春男) 喜介も呼んだったらよかったなあ。
照子) あそこは一家で来るやないの!
    お正月に来た時に、嵐が去ったあとみた
    いにお重が空っぽになったん忘れた?
春男) 何言うてんねん。ケチくさい。
ヨネ) そんなん言うたら、
    ケチに失礼や。なっ?
照子) お母さん、それ、どういう意味ですか?
一同) ハハハ…!
弘子) けど何やすごい事になりましたね。
    私なんか梅田グランド劇場見に行く、
    いうだけでも夢やったのに。
恒) 夏ちゃんはいろんな才能に
  あふれてるんやな。
静子) ほんなごて、羨ましか~!
辰造) 今度、工場に歌いに来てや。
夏子) うん! ええよ!
春男) もったいないな。そんな工場で…。
辰造) しかしうまい肉や。
弘子) おいしいで。
春男) どんどん食べえ。どんどんどんどん…。


ふと、私は、
あの廊下で泣いていた子は、
今頃どうしているだろうかと、
考えていました。


**********

本気でオーディションで自分も歌う気満々の照
子が、あまりにも照子らしくって笑った。凄いよ、
照子さん! 照子がいれば子供たちは百人力!

オーディションは順当に、夏子が一等賞。舞台
でソロを任せてもらえることに。オーディション
についていった冬子は、ジュニア選手権で1等
賞を取れずに泣いていた夏子のように、オー
ディションに落ちて泣いている少女のことが気
になって…。部屋の外で泣いている彼女と、今
は部屋の中にいる姉、夏子。そして、その中間
にいる自分。いつか…冬子もまた、そのどちら
かの立場にたつ日が来ると予感してるのか…。

光あるところに影があり、笑いの影に涙があり。
成功の陰に挫折があり…。何となく、そういうこ
とを、冬子は子供なりに感じ取っていたのかな。

それにしてもここのところ続くすき焼きシーンに、
すき焼きが食べたくなって困る。いいことがあっ
た日はすき焼きの岩田家。まずは何かいいこと
見つけないと! 小さな幸せ、見つけなきゃねw


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