「マッサン」第49回~新商品「ウイッキー」と頭を下げられないマッサン | 日々のダダ漏れ

日々のダダ漏れ

日々想ったこと、感じたこと。日々、見たもの、聞いたもの、食べたものetc 日々のいろんな気持ちや体験を、ありあまる好奇心の赴くままに、自由に、ゆる~く、感じたままに、好き勝手に書いていこうかと思っています♪

「マッサン」 第49回
第9週 「虎穴に入らずんば虎子を得ず
新商品「ウイッキー」と頭を下げられないマッサン


新たな決意を胸に、
マッサンとエリーは大阪へ向かいました。


エリー) マッサン!
政春) 何じゃ?
エリー) 大将しかいない。
政春) え?
エリー) マッサン、鴨居商店に行こう!
     ウイスキー造るには、
     大将に頭下げるしかないでしょ。
政春) それしかなぁのう。
エリー) マッサン。
政春) 大将んとこ行くんが、一番近道じゃのう。
エリー) はい。帰ったら、すぐ行こう!
政春) すぐ!?
エリー) はい。(英) 善は急げ!
     一緒に行こうか?
政春) 一緒にて。わしゃ子供じゃなぁど。
エリー) マッサン、時々子供になる。
政春) 何じゃと~! こら!
エリー) ハハハッ。大将~! 待ってて~!
     マッサン、鴨居商店に行きまっせ!
政春) 何が何でも、ウイスキー造ったるど~!
エリー) はい! 日本で初めての男になるんじゃ~!

**********

広島に呼び戻され、千加子さんの出産に
立ち会う事になった、マッサンとエリー。

将来、2人の子供を産み育てるためには、
広島で暮らす方がよいのではないかと、
マッサンの心は、大きく揺れます。

しかし、お父さんの一喝で、
マッサンは自分の原点に立ち返ります。

目指すのは、全て大麦から造る、
日本初のピュアモルトウイスキー。

そしてマッサンは、一度は断った鴨井さん
のもとへ、頭を下げに向かったのです。

しかし、マッサンが足踏みをしている間に、
鴨居商店は、大きな変化を遂げていました。


紺野) 我が鴨居商店、太陽ワインのポスターがなん
    と…ドイツの世界ポスター品評会で、一等賞に
    なりました!
規子) 今日は受賞記念の餅まき大会です!
白井) 皆さん、餅まきですよ~!
黒沢) 間もなく始まります~!
    どうぞ皆さん、お集まりください。
一同) よいしょ! よいしょ! よいしょ! よいしょ!
鴨居) おお…何しとんねん。聞いたか? これ。世界
    ポスター品評会で一等賞! うちのポスターが、
    西洋でも芸術として認められたんや。
政春) ええ…。すごいですのう…。
欣次郎) 何や今日も一段と辛気くさい顔しとるのう。
政春) あっ…ちいと大将に、話が…。
欣次郎) わてに話?
政春) はい。
欣次郎) 何や?
政春) 実は…。
紺野) 大将! お願い致します。
欣次郎) おお、今行く! ちょっと待っててくれ。なっ。
客) 大将! 大将!
規子) 皆様、大変お待たせ致しました~! ただいま
    より、ドイツポスター品評会、一等賞受賞記念、
    餅まきが始まります! まずは、鴨居商店代表、
    鴨居欣次郎より、皆様にご挨拶申し上げます。

(拍手と歓声)
欣次郎) 高い所から失礼致します。鴨居でございま
     す。ほれ~! 皆さん、笑て暮らしてまっか?
     そこのおかあちゃん、旦那は毎晩飲んだくれ
     てまっか?

(笑い声)
客) 太陽ワインがうますぎるからな!
欣次郎) おおきにおおきに! いや~わては人が笑
     てる顔が大好きです! 皆さんに太陽ワイン
     を可愛がってもろたおかげで、鴨居商店は、
     今日も、商いさせてもうてます。

(拍手)
客) ええど!
欣次郎) 近い将来、皆さんの度肝を抜く、
     新しい酒を、お届け致します!
客) 楽しみやな~。
客) 新しい酒って何て酒や~?
欣次郎) それはちいと先の…お楽しみですわ~!
     太陽ワイン、万歳~!
一同) 万歳~!
欣次郎) 万歳~!
一同) 万歳~!


**********

政春) いや~違うのう~。
欣次郎) いや~最高のタイミングやった。
政春) アハッ。わしがですか?
欣次郎) はあ!?
政春) え?
欣次郎) このポスターや!
     一大事業を始めようとした矢先の、まさかの
     一等賞や! これは天命や! 何やねん。
     フン詰まりの猪みたいな顔して。
政春) フン詰まりの猪って…。
欣次郎) いつも辛気くさい顔しとったら、
     運もツキも逃げてしまうで!
政春) 大将が陽気すぎるんじゃなぁですか?
欣次郎) 苦労してるがな。
     お前に断られてしもたから。
政春) 大将…。
欣次郎) 今、スコットランドまで手ぇ広げて、国内の
     大学教授も巻き込んで、わての右腕になっ
     てくれる男を探してんねん。スコットランドの
     プロフェッショナルと、日本代表の、混成開発
     チーム作ったろう思てな。
     ほんで、お前の話は? 今何してんねん?
     エリーちゃん元気か?
政春) 実は…。
欣次郎) あっ、そや! ええもん飲ましたる。
     これ、飲んでみ。
政春) 何ですか? これ。
欣次郎) 今度売り出す新商品の、「ウイッキー」や!
政春) 「ウィッキー」!?
欣次郎) ええから、飲んでみ。
政春) 何じゃ、こりゃ!?
    ウイスキーと炭酸水混ぜたんですか?
欣次郎) ええあんばいやろ~。
政春) 何でウイスキーを薄める必要があるんです?
欣次郎) 飲みやすいからや。
政春) あ!?
欣次郎) 大衆は、ウイスキーの味をまだ知らん。こ
     れやったら日本人とウイスキーの出会いを、
     見事に演出できる思わんか? 大発明やろ!
政春) 何言うとるかさっぱり分からん。これ原酒は
    何です? どこのウイスキーですか?
欣次郎) フフ~ン…それは秘密や。身内でもないお
     前に、教えられるか。いよいよ始まるで~。
政春) はあ~…。

(ドアが開く音)
黒沢) 大将、英会話の先生がお見えだす。
政春) 英会話!?
欣次郎) これからは世界を相手に、
     商いせなあかんからな。
先生) (英) やあ鴨居社長、ご機嫌いかが?
欣次郎) (英) はい、元気モリモリ!
先生) (英) それは良かった。
政春) 失礼します。
欣次郎) 何や、話あったん違うんか?
     けったいなやっちゃな。


ピュアモルトのウイスキーを夢見るマッサンにとって、
炭酸水を混ぜ合わせるなど、考えられない事でした。


**********

エリー) マッサン、お帰り~! どうだった?
政春) あがな奴の会社に入っても、
    ウイスキーは造れんわ。
エリー) 何があった?
政春) 何が「ウイッキー」じゃ!
エリー) 「ウイッキー」?
政春) 何でウイスキーに炭酸水なんか混ぜるんじ
    ゃ! やっぱあの人はな~んも分かっとらん。
    ウイスキーの事を、
    バカにしとるとしか思えんわ!
エリー) 大将、思いついたら、何でもやってみる。
政春) あんのう、やってええ事と悪い事がある。
    あの人は本気で、
    ウイスキーを造る気なんかないんじゃ。
エリー) 大将がそう言った?
政春) 言わんでもわしには分かるわ! それに…
    大将はもう、別のウイスキー技術者を探しとる。
エリー) 見つかったの?
政春) それはまだじゃけど…。
エリー) マッサンには技術がある。大将はお金ある
     けど、技術ない。2人で一緒にやればいい。
     きっとうまくいく!
政春) もうええって。わしゃ大将んとこにゃ行かん!
エリー) じゃ、どうするの?
政春) えっ…? 
    どっか他に、ウイスキー造れる会社探す。
エリー) 見つかるの? …見つかるの?
政春) とにかくもう、わしの前で大将の話はすな!
    何が「ウイッキー」じゃ!
    考えただけでも腹が立つわ。


**********

桃子) ほな、またけんか別れ?
エリー) 「もう、わしの前で大将の話はすな!」。
梅子) 男はいっつもそうや!
キャサリン) 日本の男はすぐ面倒くさいこと言うからな。
     筋が通るとか通らんとか、顔が立つとか立た
     んとか。顔なんか立っても坐っても辛気くさ
     い男は辛気くさいねん。

(笑い声)
キャサリン) もうこうなったらな、ウイスキーの事は忘れ
     て、何でもええから、仕事探さした方がええ。
梅子) ガツンと言うたれ、ガツンと!
エリー) マッサンには、ウイスキーしかない。
桃子) いやエリーちゃん、ちょっと優しすぎるわ~。
キャサリン) 男にとって都合のええ女になったあかん。
     甘やかしたらつけあがるばっかりや。
エリー) だけど、ウイスキーは、マッサンの夢だから。
キャサリン) 夢食べて、お腹いっぱいなりません。
桃子) うん。
梅子) あっ、あっ…ゆうべ、腹いっぱいお寿司食べる
    夢見て。あかん、もうこれ以上食べられへん!
    って、目覚ましたら、腹ペコやったわ。
キャサリン) あんた、いっつも腹ペコやん。
梅子) あっ、知っとるか。

(笑い声)
政春) 行ってくるけん。
キャサリン) 今日も皿洗いですか? ご苦労さまです~。
エリー) キャサリン、ひどい。行って帰り!
キャサリン) 甘い顔したあかん!
梅子) ガツンや!
エリー) マッサンは私の旦那さんでしょ!
一同) そらそう…そうやな。


**********

政春) おはようございます。
秋) お父ちゃん、聞いとるん?
  絶対置いた方がええって!
春さん) そがなもん置かんでええ!
政春) どうしたんです?
秋) あっ、マッサン、マッサン! これ、酒屋さんが試
  しに飲んで、えかったら店に置いて下さい言うて。  
  これ(ポスター)と一緒に…。
春さん) この店にゃ似合わん言うとるんじゃ!
秋) この頃は葡萄酒飲みたいいう人もおるんよ。
春さん) 日本人はお前、
     カ~ッと酒飲んどりゃええんじゃ!
政春) 春さんはな~んも分かっとらん。
春さん) 何!?
政春) 明治このかた日本にゃのう、西洋文化がどん
    どんどんどん入ってきよるんですよ。酒や食べ
    もんはもちろん、文学や芸術も!
秋) そのとおり!
政春) じゃけど太陽ワインは置かんでええ!
秋) えっ、何で!?
政春) あの会社が気に入らん。
秋) 鴨居商店のこと?
政春) あの大将が気に入らんのじゃ!

**********

欣次郎) ミスター・アンドリュースが?
黒沢) ええ。今日、東京から、こっちに向かうさかい、
    着いたら、その足で、寄ってもええ言うんだす。
    ただ、大将は英会話が…。
欣次郎) 英会話なんか先送りや。アンドリュースに
     会えるんやったら、他の予定は皆キャンセル
     してくれ。
黒沢) 承知しました。
欣次郎) (英) この日を待ちわびとったんや。


**********

何を今さら…今さらすぎるほど、それしかない答えに
辿りつくエリーとマッサン。マッサン、ホントにメンドク
サイ男だな。時々子供になるどころか、もうず~っと
子供なんだけど…。まあ、エリーがマッサンをさらに
子供にさせてるっていう面も否めないのだけれど…。

まさに飛ぶ鳥を落とす勢いで、世界ポスター品評会
で一等賞をとり、受賞記念に餅をまく、活気あふれる
鴨居商店。最初の頃は、辛気くさい辛気くさいと言っ
てても、別に辛気くさい顔じゃないのになぁ…と思っ
ていたのが、今ではすっかり、辛気くさい顔にしか見
えなくなっているマッサン。ホント辛気くさい。あの顔
見ると、ハリセンで張り倒したくなって困る~。もはや
混ぜるな危険、喋るな危険、顔を見せるな! になっ
てしまいそうな勢い。本当に、何でこんなキャラにし
てしまうのか…、若気の至りにしてはひどすぎる~。
私が竹鶴さんだったら、絶対脚本家をはり倒す!!

そのくせ、鴨居の大将はやけに魅力的に描くんだよ
ねえ…。サントリーと何かあるのか?って思うほどw
そのまんまのウイスキーを飲ませても、今まで一度
たりともいい感触がなかった事からいっても、まずは
その味になじませる、鴨居の戦略は正しい。まずは、
名前を知ってもらうところから、最初にまずいと思わ
れたら、その先は見えなくなる。今ですら、ウイスキ
ーらしい飲み方よりも、ハイボールのほうがなじみが
あるんじゃないかって感じだし。まあ、お酒をどう楽し
もうとその人の勝手じゃん?って話。こだわる人がい
てもいいし、こだわらない人がいてもいい。味の好み
は人それぞれ。まあ、こう飲んでほしいと思う作り手
の気持ちはわかるけど。でもね、いろんな可能性を
試してみたり、思いもしなかったいろんな楽しみ方を
発明するのもまた…人間って生き物じゃないかと…。


「マッサン」関連ブログはこちらから↓
「マッサン」関連ブログリスト

●「マッサン」HP


ランキングに参加しています。
ポチっとしていただけると、嬉しいです♪


にほんブログ村


NHK連続テレビ小説 マッサン 上/NHK出版
¥1,404
Amazon.co.jp

望郷 (角川文庫)/KADOKAWA/角川書店
¥821
Amazon.co.jp

マッサンとリタ―ジャパニーズ・ウイスキーの誕生/NHK出版
¥2,160
Amazon.co.jp

マッサンとリタ/汐文社
¥1,512
Amazon.co.jp

リタとマッサン (集英社文庫)/集英社
¥680
Amazon.co.jp