「マッサン」第45回~嫌み眼鏡と酒造り、お母さんの歌と亀山の味 | 日々のダダ漏れ

日々のダダ漏れ

日々想ったこと、感じたこと。日々、見たもの、聞いたもの、食べたものetc 日々のいろんな気持ちや体験を、ありあまる好奇心の赴くままに、自由に、ゆる~く、感じたままに、好き勝手に書いていこうかと思っています♪

「マッサン」 第45回
第8週 「絵に描いた餅
嫌み眼鏡と酒造り、お母さんの歌と亀山の味


俊夫) ああ…この米はええ!
政春) ほんまじゃのう。心白も程ようある。
俊夫) 心白いうて?
政春) 米粒の中にあるこの、白い玉じゃ。
    俊兄、知らんのか?
俊夫) 知らん訳なぁでしょうが。西洋かぶれは、
    麦の事しか知らん思うとりました。
政春) 一応、酒蔵の息子じゃ。


**********

政春) じゃけど、これまでの備前米を使うた酒が、
    品評会で何べんも賞もらっとるんじゃけん、
    わざわざ新しい米試さんでも。
俊夫) お坊ちゃまは口出しせんでよがんす。
政春) 何でじゃ?
俊夫) 悔しいでしょうが!
政春) 何が?
俊夫) 岡山の米じゃのうて、広島の米で酒を造る。
    広島で出来た米で、広島の水で、今までのよ
    りうまい酒造りたいいうんは、旦那様や、わし
    らの長年の悲願ですけん!
政春) そ…そがいに力まんでも。
俊夫) 広島を捨てたお坊ちゃまには
    分からんでしょうがの。
政春) 何じゃ、その言い方。
俊夫) ええ匂いじゃ。
政春) 匂いで分かるんか?
俊夫) わしゃ自分の鼻を信じとりますけん。
政春) ブレンダ―みたいじゃのう。
俊夫) ブレン…あ?
政春) ウイスキーを調合するもんの事じゃ。ほうじゃ、
    俊兄、そがいに鼻に自信があるんじゃったら、
    わしと一緒に、ウイスキー造ってみんか?
俊夫) はあ?
    わしゃウスケやら何の興味もありまへん。
政春) 「ウスケ」やのうてウイスキーじゃ。
俊夫) どっちでもよがんす!
政春) ようないわ!
俊夫) ようない事ないわ!


**********

(回想)
千加子) 政春が、日本でウイスキー造りたいいうん
     も、あんたが、日本人の嫁になりたいいうん
     も、どがに頑張っても実現せん、間違うた夢
     なんよ。


エリー) 間違ってない。
政春) あ~…。
エリー) マッサン、ご苦労さま。
政春) あ~くたびれた~!
エリー) フフフッ。
     お酒造り、どう? やっぱり楽しい?
政春) 全然楽しゅうない。
エリー) ない? どうして?
政春) 「お坊ちゃま、お坊ちゃま」言うて、いちいち嫌
    みば。俊兄はいつからあがな、嫌み眼鏡にな
    ったんじゃ。
エリー) イヤミ…メガネ?
政春) ああ。
エリー) イヤミメガネ、イヤミ…。
政春) 何やっとるんじゃ?
エリー) これ? これの穴、繕う。女中さんのお仕事。
政春) そがな事せんでええって。
    エリーはわしの嫁さんなんじゃけぇ。
エリー) マッサン、大丈夫。
     私、頑張って、女中さんの仕事。ねっ。
政春) ハハッ、エリー。はあ…。
千加子の声) 政春。
政春) あ?
エリー) お姉さん、何ですか?
千加子) エリーさんはええんよ。政春、ちょっと。
政春) 何じゃ? ああっ…。


**********

政春) あ~寒い。何じゃ?
千加子) もう限界なんじゃないん?
政春) 何がじゃ?
千加子) あんたがちゃんと決めてあげんけん、
     エリーさんがあがな目に遭うとるんよ。
政春) まさか姉ちゃんがあの足袋を…。
千加子) いつまでも夢から覚めん
     あんたらがいけんのんよ。
政春) 姉ちゃん…。
早苗) 千加子の言うとおりじゃ。きちっと話してみ。
政春) 何を?
早苗) 何で大阪の会社辞めた?
    これからどうやって生活していくんじゃ? 
    ウイスケは諦めんって言うた。
政春) もう、「ウイスキー」じゃ!
千加子) ちゃんと説明してみんさい。
     これからどがにして生きていくつもり?
政春) いや、そりゃ…。
早苗) まだ何にも決まっとらんのじゃ。あの会社
    辞めたんは、あの人のせいじゃろ?
政春) そりゃ違う。エリーは関係ありゃせん。
早苗) 外国人の嫁なんかもらうから、
    運が悪うなったんじゃ。
政春) 何を言いだすんじゃ。
早苗) どがな人と一緒になるかで、人生はガラッと
    変わる。日本人と、外国人と夫婦になったら、
    神様もそっぽ向くわ。
政春) お母ちゃん、
    いつからそがな信仰深うなったんじゃ。
早苗) あの人はのう…魔女じゃ。
    お前は魔女に狂わされとる。
政春) はあ~魔女て…どっちがじゃ!
    もうええ! 親父の腰が治ったら、 
    わしゃすぐこの家出ていく。
早苗) いつまで意地張っとるんじゃ。お前じゃって
    うすうすは分かっとるんじゃろ?
政春) わしらは2人で一つ。一心同体じゃ。
早苗) 意地張ってなぁ。あ~あ…。


**********

俊夫の声) 旦那様、俊夫でがんす。
政志) ちいと待て! ちいと待て!
俊夫の声) はい。
政志) あっ、ええじゃろ。入ってええど。
俊夫の声) 失礼します。
政志) あっ、イタタ…。
俊夫) 大丈夫でがんすか?
政志) あっ、イタタ…。はあ~当分、動けんのう。
俊夫) ああ…。
政志) 試験米、蒸しあがったんか?
俊夫) はい。ああっ…こちらです。
政志) どれどれ。
俊夫) う~ん…滑らかで、さばけがええのう。
政志) はい。匂いもええし、表面もサラッとしとって、
    手のひらで潰しても、指に粒が残りまへん。こ
    れなら、備前米に負けん酒が造れる思います。
政志) よし。試しに、仕込んでみるか。
俊夫) はい! 失礼します!
政志) あっ、ほいで、政春の事じゃがのう…。
俊夫) ああ…。相変わらず、「ウスケ、ウスケ」
    言うて、未練たらしゅう…。
政志) ほうか。
俊夫) わしゃ正直、お坊ちゃまの考えとる事が分か
    りまへん! こがな立派な蔵に生まれて、、守
    るべき酒があって、何でわざわざ西洋の酒な
    んか…。
政志) 政春に、蔵、手伝わせてみ。ちいと、きつい
    仕事させんと、目覚まさんじゃろう。
俊夫) かしこまりました。失礼します。


**********

男性) よいしょ!
俊夫) 声出せよ、おい!
男性) よいしょ! よいしょ!
俊夫) よいしょ!
男性) よいしょ!
俊夫) よいしょ!
男性) よいしょ!
政春) 何でこがな仕事…。
    試験醸造はどうするんじゃ。
俊夫) もちろんやりますで。
    じゃけど今は蔵も仕込みの時ですけん、
    併せて手伝うてもらいまさぁ。
政春) わしゃ蔵人にはならんど!
俊夫) かばちをたれるな! よいしょ~!
男性) よいしょ!
俊夫) よいしょ!
男性) よいしょ!
政春) よいしょ。
俊夫) お坊ちゃま、腰に力入れて!
政春) 入っとるじゃろうが!
男性) よいしょ~!
俊夫) よいしょ!
政春) よいしょ!

**********

エリー) (英) どこが違うんだろう?
千加子) 何しょうるん?
エリー) あっ、お姉さん。ビックリした。
     ごめんなさい。私、勝手に…。
     あっ、私、亀山の家の味、勉強してます。
千加子) 亀山の味?
エリー) はい。味噌…味噌汁の味。
     私、早く、この家の味、覚えたいです。
     すいません。


**********

早苗) 腰が入っとらん!
    あんたのはなでてるだけじゃ。
    もっと力を入れて拭かんか!
エリー) はい、すいません。
早苗) できなかったら出てってもらうけ。
エリー) 大丈夫です! 頑張ります!
早苗) 頑固者。
千加子) エリーさん。


**********

千加子) 大阪じゃ、昆布じゃった思うけど、うちの場
     合はまず、イリコでだしをとって、味噌は、こ
     のうちで仕込んだ味噌を使うんよ。
エリー) お姉さん…。
千加子) 今日しか教えんけん、
     しっかり書いとかんにゃいけんよ。
エリー) はい…あっ、ちょっと待って。
千加子) …で、この味噌とは別に、うちは、ご飯に添
     えて食べる、ひしおみそいうんがあるけん。
エリー) ヒシオ…ミソ?
千加子) うん。ひしおみそ。間違えたらいけんよ。
エリー) はい。
千加子) まあ、亀山の家の味は、
     味噌で決まるようなもんじゃわ。
エリー) はい。ありがとうございます。本当に。

**********

♪ああ 安芸のヨーホイ

エリー) お母さんの歌。
千加子) お母さんの歌?
エリー) うん…素晴らしい。


**********

♪廻れば ヤレ 七里 ヨーホイ
 ああ 浦はヨーホイ 七浦のヨーホイ
 七浦のヨーホイ


俊夫) お坊ちゃま!
政春) あ?
俊夫) もっと魂込めてつかぁさい!
政春) えっ? おお、おお…。


**********

千加子) うちら当たり前のように聞いて育っとるけん、
     カエルの鳴き声みたいなもんじゃわ。
エリー) カエル?
     (英) それは違います。
     命の誕生の歌。
     千加子さんの赤ちゃんも聞いてる。
千加子) お~い、聞こえとるか?
エリー) マッサンも、きっと、
     お母さんのお腹の中で、聞いてた。
千加子) 政春は、いびきかいて寝とったじゃろう。
エリー・千加子) フフフッ…。
千加子) あっ、動いた!
エリー) 動いた?
千加子) うん。
エリー) 大丈夫ですか? うわっ! ハッ!
     お母さんの歌、聞いてるね。

**********

奥様は魔女! マッサンのお嫁さんは魔女でしたw
いやあ~、嫁と姑の間に流れる深くて暗い河の流れ
を垣間見たような…。息子を買いかぶる、息子に甘
い母親の目線というか、思考がダダ漏れしてました。
息子のダメダメさも見えてはいるものの、やっぱり嫁
が悪いって事になるのよね。魔女に狂わされてると。
いやいやいや、人生狂わされてるのはエリーのほう
じゃろうが~! それこそ外国人のマッサンと結婚し
て運が悪くなったのはエリーの方だと思うんだけど!

とはいえ…くしくも早苗さんが口にしたお言葉、

どがな人と一緒になるかで、
人生はガラッと
変わる。

ってのは、確かにあるある! とは思う。良くも悪くも。
マッサンもエリーも、出会った事で、それぞれの人生
がガラッと変わったはず。一心同体の2人が出会っ
て、日本のウイスキーは出来たのだろうと思うし…。

その土地のものでその土地のお酒を造りたいという
思いは日本酒もウイスキーも同じ。お酒のお母さん
の歌を聞きながら、マッサンは何を思うのか? 早苗
ママは何を思うのか? 相変わらずハリセンで張り倒
したくなるお坊ちゃまマッサンの腐った性根を叩き直
してやってほしい。俊兄、もっとしごいてやってくれ!


「マッサン」関連ブログはこちらから↓
「マッサン」関連ブログリスト

●「マッサン」HP


ランキングに参加しています。
ポチっとしていただけると、嬉しいです♪


にほんブログ村


NHK連続テレビ小説 マッサン 上/NHK出版
¥1,404
Amazon.co.jp

望郷 (角川文庫)/KADOKAWA/角川書店
¥821
Amazon.co.jp

マッサンとリタ―ジャパニーズ・ウイスキーの誕生/NHK出版
¥2,160
Amazon.co.jp

マッサンとリタ/汐文社
¥1,512
Amazon.co.jp

リタとマッサン (集英社文庫)/集英社
¥680
Amazon.co.jp