「花子とアン」第65回~さよならおじぃやん。辞世の歌は周左衛門で | 日々のダダ漏れ

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日々想ったこと、感じたこと。日々、見たもの、聞いたもの、食べたものetc 日々のいろんな気持ちや体験を、ありあまる好奇心の赴くままに、自由に、ゆる~く、感じたままに、好き勝手に書いていこうかと思っています♪

「花子とアン」 第65回
第11週 「グッバイ!はな先生
さよならおじぃやん。辞世の歌は周左衛門で


ふじ) お父や~ん、けえったよ。
吉平) ふじ。

(吉平を見て、外に飛び出すふじ)
吉平) ふじ。こぴっと、話し合おう。
ふじ) おらのいねえ間に、
    お父やんに取り入るなんて、調子いいだから!
吉平) ちっと待ってくりょう! ふじ!

**********

きよ) これ、はな先生のおじぃやんにお見舞い。
はな) ありがとう。みんな、気を付けて帰るのよ。
生徒たち) は~い!
       けえろ! けえろ!

(はなに会釈するサダ)

おとうの女ずら。

**********

はな) ただいま。
ふじ) ああ、おけえり。
はな) あっ、おじぃやんもう大丈夫け?
周造) ああ、おけえり。
はな) あのね、おかあ。
    今日、学校にサダさんが来て。
ふじ) てっ!
はな) おらもびっくりしたけんど、謝りにきただ。
ふじ) どういうこんでえ?
はな) もともと、おとうとは何にもなかったって。


(回想)
サダ) 実はね、この間の話、全部嘘なのよ。
はな) てっ…う…嘘って。
サダ) だって、幸せそうなんだもん。あんたのお母さ
    ん、旦那のこと信じきってるし。私が何を言っ
    てもかばうもんだから…。こんなに旦那を愛し
    てる奥さんもいるんだって、悔しくなっちゃって。
はな) ふ…ふんだけど、ほのくしは…。
サダ) あっ、これ? これは、気に入ったから自分で
    買ったの。うちの旦那はこんな物買ってくれる
    人じゃないから。これ買った時、吉平さんった
    ら、あんたのお母さんにくしをあげた時の話を
    ずっと嬉しそうにするのよ。


はな) ほれとね、富士山の話も、嘘だったの。

(回想)
サダ) 「いつかお前には、
    表側の富士山を見せてやる」って。


はな) おとう、ふんとはこう言っただって。「うちのや
    つに、表側の富士山を見してやりてえだ。俺の
    ふるさとの、景色を、見てもらいてえだ」って。
ふじ) ほんな事を…。
はな) おとう、教会の本の部屋にいるよ。
ふじ) はな! 
周造) 何べん言ったらわかるだ。
    こっちが表で、あっちが裏!

**********

はな) あっ! あっ!
吉平) ふじ。
ふじ) あんた…。もう、全部聞いただよ。
    はなの学校にサダさんが来て。
吉平) てっ…。
ふじ) あんた…。いつ、表の富士山を、
    見に連れてってくれるでえ?
吉平) てっ…ほれも、聞いただか?
ふじ) おらを、生まれ故郷に、連れていきてえなん
    て。ほんな事思ってくれてただなんて…。
    嬉しいよ…。
吉平) おい。泣く事ねえら。
ふじ) ふんだけんど…夢みてえじゃ~ん!(泣)
吉平) 俺は、おまんと一緒になって、ここで暮らして、
    甲府の事がでえ好きになった。おまんにも、俺
    の生まれ故郷を、好きになって、もれえてえだ。
ふじ) あんた…(泣)


**********

周造) はなの作る話は、面白えなあ…。
    今日、何べんも何べんも、
    婿殿に読んでもらっただ。
はな) てっ…。おとうに?
周造) ああ。はなは、ボコの頃、わしに言ったら。
    「自分が周造じゃなく、周右衛門や周左衛門に
    なったと思ったら、景色が違うて見える」って。


(回想)
はな) 名前が変われば、見える景色も変わるだよ。
    自分が花子だ~と思うと…。
    ほ~ら、風の匂いまで違うじゃん!
周造) フフフフフ。

周造) はなに言われてっから、わしは時々、周左衛
    門になってみてるだよ。ほうすると、はなの言
    ったとおり、何か、ワクワクしてくるだ。
    そうさな…。はなの夢見る力が、わしにも伝わ
    るだな。はな。見っけた夢は、夢中になって追
    っかけろし。この手で、わしらの作れんものを
    作ってくれっちゃ。「たんぽぽの目」。じぃやん
    でえ好きじゃん。

(はなの頭を撫でる周造)
はな) おじぃやん…。

**********

吉平) おじぃやん! 籠を借ります!
    ほれとクワも。
周造) おお、頼んだぞ。
吉平) ふじ!
はな) おとう、おかあ、行ってこうし。
朝市) おはようごいす。
ふじ) おはよう!
はな) おはよう!
    おじぃやん、おらも学校行ってきます!
周造) おお、行ってこうし。
朝市) 行ってきます!

**********

周造) ああ…初雪か。
    「まだまだと おもひすごしおるうちに
    はや 死のみちへ むかふものなり。
    周左衛門」。


甲府に初雪が降った日、
周造は眠るように息を引き取りました。

**********

はな) この度はお休みを頂き、ありがとうございまし
    た。おかげさまで、無事に祖父を送る事ができ
    ました。
本多) 顔は、おっかなかったけんど、
    優しいおじぃやんだったな。
緑川) 安東先生、お力落としのねえように。
はな) ありがとうごいす。
緑川) 亡くなったおじぃやんも、
    花嫁姿、見たかったらねえ。
はな) いえ…。祖父は私に、
    夢を追っかけろと、言ってくれました。
緑川) 夢? 嫁じゃなくて、夢?
はな) ええ。夢です。


**********

朝市) ごめん。待ったけ?
    校長先生に捕まっちまって。
はな) 大丈夫?
朝市) うん。相談って、何ずら? 学校のことけ?
はな) ううん。
朝市) ふんじゃあ…。
はな) あっ。その前に、朝市の大事な話って、
    何だったでえ?
朝市) てっ…。
はな) ほら! 何か話があるって言ってたじゃん。
朝市) ああ~…ああ…何だったけな…。
    忘れちまった。あ…あれは、もういいだ。
    ほれより、どうしたでえ?
はな) 東京から、出版社の人が来た事あったら。
    ほの事で…。
朝市) 迷ってるだけ?
はな) おかあたち残して、とっても上京なんて出来
    ねえって、いっぺんはあきらめたけんど…。
朝市) はなは、東京に行きてえだけ?
はな) うん。
朝市) ふんじゃあ行けし。
はな) 朝市…。
朝市) 一生懸命やって、勝つ事の次にいい事は、
    一生懸命やって、負ける事だ。

ごきげんよう。さようなら。

**********

サダさんの嘘は、想定内以上のものがなかったので
割愛。舞台が東京に移る前の、甲府キャストの見せ
場を作ったという感じなのかなあと。とりあえず、夫婦
が仲直りしたのはよかったよかった。おとうは畑仕事
を手伝いだしたし、何となくそのまま家に残りそうだし。

そしてまたもはなの背中を押す、おじぃやんの言葉。

見っけた夢は、夢中になって追っかけろし。
この手で、
わしらの作れんものを作ってくれっちゃ。


おじぃやん、以前もこう言ってくれていました。

ほの手は、米を作るより、
わしらが作れんもんを作るのに、使えし。
by 第17回~ほの手は、わしらが作れんもんを作るのに使えし

今日一番のツボは、おじぃやんが、時々「周左衛門」
になっていたこと! 夢見る力で、周左衛門になって、
時々、ワクワクした気持ちを楽しんでいたのかなぁ?
おじぃやん、かわゆし! 周左衛門になってどんな想
像の翼を広げていたのか、こっそり覗き見したかった。

はなが子供の頃死にそうになって読んだ辞世の歌を、
おじぃやんもまた、はなが花子と詠んだように、周造
ではなく、周左衛門として詠んだのがよかった。はな
は、吉平と同じように、周造にとっても、特別な存在だ
ったんだろうなあって思う。貧しく過酷な日々、孫娘の
語る話に、おじぃやんも癒されていたのかもしれない。

はなが辞世の歌を詠んだのは、この回↓
第4回~奉公へ行く兄と、辞世の歌を詠む妹

はなの東京へ行きたい気持ちを知った朝市は、当然
ながら応援にまわり、告白はなしになりそうな雰囲気。
思いは秘めたまま、影で見守る幼なじみの立ち位置
を貫きとおすのか? いつか、ずっとあなたが好きでし
た的な告白場面があればいいんだけど。いや、今週
でも、全然構わないんだけどね! てか、してほしい
んだけどw しないんだろうなあ…。朝市に勇気を~!

ちなみに、朝市の名言も、以前出て来た台詞でした。

一生懸命やって、勝つ事の次にいい事は、
一生懸命やって、負ける事だ。

by 第36回~蓮子が取り戻した青春最後の一ページ

今週は、甲府編の総おさらい特集になりそうですw


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