ふれなばおちん (7) | 日々のダダ漏れ

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日々想ったこと、感じたこと。日々、見たもの、聞いたもの、食べたものetc 日々のいろんな気持ちや体験を、ありあまる好奇心の赴くままに、自由に、ゆる~く、感じたままに、好き勝手に書いていこうかと思っています♪

ふれなばおちん (7) 
小田ゆうあ



彼に会いたい──

でも、そんなことは許されない。
妻であり、母親の私に
そんな自由はありません。

ただ、
心の中は
心の中だけは
自由でいさせてください。

 
それだけでいいのです──

**********


神様が見てる…そういう視点は、ずっと家族のために
生きる事に疑問を持たずにいた主婦だからこそ、ある
べき視点というか、神様イコール自分の良心だと思う。

想うだけの恋ならいいじゃないかって。長い人生の中
で、ちょっとだけ、少し華やいだ、ドキドキする時間が
あってもいいじゃないかって。そう思うのは、罪じゃな
い。思うだけなら、誰にも止める権利はないし、止め
られるものでもないし。思うことと、それを実行するこ
とは、全く次元の違う話だから。心は自由でも、身体
は不自由なのが、現実で。その不自由さの一線を越
えた瞬間に、純粋だった想いは…罪になってしまう。

想うだけならと、自分の恋する気持ちを肯定し始めた
夏が、少しずつ、その想いがまわりを、家族を傷つけ
るものだということに気づかされていく。想いが深くな
ればなるほど、だんだんと、リアルな現実を思い知ら
されていく様子が描かれているのが秀逸。恋をして、
どんどん綺麗になっていく夏の変化が、夏を追い込
んでいく。ちゃんとパートナーを見ていれば、相手の
変化に気が付いて、心の変化にも気が付くはずだと
いう、当たり前のことなのに、油断しているときが長く
続いてしまうと、忘れてしまうのが、人間の愚かさで。

食べてはいけない甘いお菓子が目の前にばらまかれ
て、手が届く場所にそのお菓子はあって、誰も見てい
なかったら…。一つぐらい食べても誰にもわからない
ほどたくさん、美味しそうなお菓子が目の前にあった
ら…。手を出さずにいられるか…こっそり食べてみた
くなる誘惑に勝つことができるのか…。たぶん、誰に
も知られずに、お菓子を食べることは出来るかもしれ
ない。そして、そのお菓子は、きっと夢のように美味し
いはずで。でも、誰が見ていなくても、神様が見てる。
そのことを自分も知っている。その罪悪感と、お菓子
がもたらす罪深く甘美な幸福感。ふれなばおちん…。
おちそうでおちない、おちてはいけない恋は…切ない。


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