ごちそうさん(95)~ミセスキャベジの正体とそれぞれが出来る事 | 日々のダダ漏れ

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ごちそうさん 第95回
「汁(つい)の棲み家(すみか)」
~ミセスキャベジの正体とそれぞれが出来る事




和枝) ちょちょちょ…あんさん!
    まさか、食べはるつもりだすか?
め以子) えっ? せやかて…
和枝) ちょちょちょ…。何なんだす、このお膳は。
    杉玉は親のかたきみたいに大きいし。
め以子) 縁起ええと思たんで。
和枝) 何なんでっか、この雑魚は?
め以子) いや、せやけど、
     ちっちゃいけど、鯛とかも、あるんですよ?
和枝) 雑魚は雑魚でっしゃろ。
め以子) 名もない魚でも、おいしゅうできるよって。
     いや…大事なんは、肩書や、名前やなくて、
     美味しいかどうかやって。大事な事見失わな
     いでって、希子ちゃんに、伝えたくて。
和枝) 嫁として認めてもらえんでも、
    あんさんは幸せやって言いたかったんかいな。
め以子) 認めていただければ、それはそれで。
和枝) あんさんは、もうわてを苛立たせるために生
    まれたようなお人だすなあ。ホンマに…。
め以子) あの…美味しくなかったですか?
和枝) 普通。
め以子) 杉玉、
     中まで味染ませるの大変だったんですよ?
和枝) せやから大きすぎるんや言うてるやろ。
め以子) 大きい方が、いいかなと…。
和枝) おかしな事言わはるな。この人はホンマに…。


**********

悠太郎) もうお帰りやないとあきませんか?
イク) 店、休んできてるんで。
照生) お父ちゃん行くよ。
イク) ああ…。
照生) 姉ちゃん、またな。
め以子) うん。ありがとうございました。
悠太郎) ありがとうございました。
め以子) 気をつけてね!
大五) め以子、元気でやれよ。
め以子) うん。
照生) おお…気をつけて。
イク) ほらほら、はいはい。
    しっかり! お父ちゃん、ほら!

**********

和枝) 何やの、もう~。
め以子) えっ?
室井) う~ん…。
泰介) 大丈夫ですか?



和枝) おおきに。



和枝) よいしょ。
め以子) あの~お姉さん。
悠太郎) はるばる、ありがとうございました。
め以子) ありがとうございました。
和枝) あのなぁ、これからは、ミセスキャベジの料理、
    手本にするとええ思うわ。
め以子) え?
和枝) あれは、うちの長患いの年寄りにも食べやす
    う作ってあるさかい。
め以子) えっ、ミセスキャベジって…お姉さん?



め以子) え~っ、え~っ!?
希子) ミセスキャベジって、
    お姉ちゃんやったんですか?
和枝) あんさんの見かけ倒しの雑な料理でも採用さ
    れてるから、わての料理でもいけるんちゃうか
    思たら、案の定や。名前出すと、あんたが気ぃ
    遣ての採用になるかもしれんやろ? 



和枝) それが嫌で匿名でやっとったんや。
    まあ、わての方が分が悪い状態で、採用数は
    倍ですわ。ほな、倍倍。ほなね。



**********





悠太郎) この味や! なあ。
静) これ、たまらんなあ。
正蔵) うまいやろう? なあ?
    この、きずしが臭うないのに、酢がび~っと立
    ってのうて、柿の葉の香りが、溶け込みよって。
    ご飯はべとついてへんし。ハハハハハ。
希子) 何が秘訣なんですかね?
め以子) 何でしょうねえ?
悠太郎) まだ怒ってるんか? キャベジさんの事。
め以子) 何や、もの凄く、負けた気がするんです。
静) 何なん? その話。
悠太郎) この人、姉さんに知らんうちに、ず~っとイ
     ケズされとったんです。ラジオを通して、もう
     何年も。姉さんのせいで、投稿が採用されん
     ようになってたんです。
静) はあ~それはまあ、信じられんほど、手ぇの込
  んだイケズやなあ。ハハハ。
め以子) どこまでいってもかないませんよ。
     知恵も、料理の腕も…。
正蔵) ハハハハ。けど何や、夢みたいな1日やった
    なぁ。えぇ? 2人の祝言見られて、そこに和枝
    までおって。柿の葉ずしまでついてきた。フフ。
悠太郎) ホンマですね。
め以子) ホンマに、お…
静) いや…。ちょっと、あんさん、どないしたん?
め以子) お父さん!
静) どないしたん?
希子) お父さん?
悠太郎) 医者呼んでくる。
希子) どうしよう? どうしよう?
静) 痛いんか?
め以子) お父さん! 大丈夫ですか?
静) どないしたん?

**********

医者) では、大事になさってあげてください。
悠太郎) ありがとうございました。
泰介) おじいちゃん、どうなんの?
静) 寝てるだけや。
め以子) 希子ちゃん。ミセスキャベジのお料理が載
     ってる台本、写させてもらえへんかな?
     きっと、お父さんの舌に合う思うから。
希子) うちが、写してきます。
め以子) おおきに。


その日から、西門家の女たちは、
正蔵のために、動き出しました。
それぞれが、できる事を。


**********

活男) お母ちゃん。
め以子) うん?
活男) おじいちゃん、これ、食べるかな?
め以子) 持ってってみよっか。
活男) うん。
泰介) ただいま戻りました~。
め以子) あっ、おかえり。


**********

静) ♪しかとわからぬ 主(ぬし)の胸
   ちょいと 私が気を紅葉(もみじ)♪

泰介) おじいちゃん。
正蔵) おっ、何や?
泰介) これ。これ見て。
正蔵) え~? 100点満点や。ようやったなあ。
活男) おじいちゃん、干し柿出来たで! 干し柿!
正蔵) よう出来た、よう出来た。よう乾いて。
    ええ色してるな。えぇ?
静) きれいなぁ。
正蔵) 美味しそうか? ハハハハ。 後で食べるか?


**********

ふ久) お母ちゃん。
め以子) うん? あ、どないしたん?
ふ久) 一緒に食べる。


**********

め以子) お父さん、ええですか?
正蔵) ああ。
静) うん? な、何や、何や。えぇ?
正蔵) おお? 何やいな。
め以子) ふ久が、一緒に食べたい言うて。なっ?
ふ久) うん。
正蔵) へえ~。へえ~へえ~…。




正蔵) ああ~何や懐かしい味やなあ。
め以子) それ、お姉さんが考えたおついなんです。
正蔵) ほう、道理で。子どもらが食べてるとこっちゅ
    うのは、見てて楽しいなあ。ハハ。
ふ久) おかわり!
め以子) はい。
正蔵) おかわり、やて。
    じいちゃんも、頑張らんとあかんなあ。ハハハ。
め以子) はい。ふ久。


**********

悠太郎) あの子ら、そんな事したんですか。
め以子) うん。みんな、お父さんに褒められたくて、
     仕方ないんですよね。
悠太郎) 親父も、
     じいちゃん冥利に尽きると思いますよ。
希子) ただいま戻りました。
め以子) あ、おかえり
悠太郎) おかえり。
希子) あ…これ。この間の追加の写しと、あと、これ
    ね、お料理の先生が、ええんちゃうかって。
    食養生の献立の本やねんけど。
め以子) はあ…おおきに。
     うわ~これ、凄いなあ。いろいろ載ってるね。

**********

竹元) 西門のお父上が倒れた?
室井) そうなんですよ~。悠さんの祝言のあとに。
    いや~いい祝言でねえ。
    おかげで書きたい事がいろいろ…。
竹元) 祝言があったのか?
    というより、してなかったのか?
    ところで、西門のお父上はかなりお…
室井) うん? うん?
竹元) 西門のお父上はかなりお悪いのか?
桜子) よくはないみたいです。
竹元) そうか…。


**********

源太) ほな、師匠。また、来るわ。
め以子) あっ、帰るん?
源太) おう。あ~これ。
め以子) うん? 



め以子) えっ、ちょっと…
     こんなん、高いんとちゃうの?
源太) ええ、ええ、ええ。もろといて。
め以子) いや、せやけど…。
源太) ええんや。ホンマの親父の時は、何もでけん
    かったから。こんくらいの事は、さして。
め以子) ほな、おおきに。
源太) おう。ほな。
め以子) うん。ホンマにおおきにね。

**********

みんなが、出来る事をしている中で、
何一つ出来ない悠太郎は、
自分を不甲斐なく感じておりました。

真田) また、微妙に色違いませんか?
悠太郎) せやな。
真田) あっ! これ、タイルで上だけ、覆ったらような
    いですか? どうせ下までは、全部見えへんし。
    あっ、そうか。…アイタッ!




真田) すいません…イテテ。
竹元) おい。
悠太郎) ああ、いらしてたんですか。
竹元) 親父さん、倒れたらしいな。なぜか私が招か
    れなかった祝言の後に。
悠太郎) 出たかったんですか?
竹元) 誰が出たかったと言った!?
    招かれなかったと言っただけだ!
    それより、お父上をここにお招きしろ。
悠太郎) …えっ?

**********

ミセスキャベジの正体は、やっぱり和枝ちゃん。和枝
ちゃん以外あり得ないし、いつ種明かしするのかと思
ったら、このタイミングで来たか~。さりげなく、正蔵
の食のサポートとして、これからは、大っぴらにめ以
子を遠隔指導するようですw さすがだ~和枝ちゃん。
キャベジの正体にショックを受けるのはわかるけど、
正蔵が食べたかった柿の葉ずしを美味しそうに食べ
ている所で、食いしん坊のはずのめ以子が不満げな
顔で怒っているというか、凄く負けた気がするって…。
勝てる気でいたのか? てか、追い出した事で勝った
気になっていたのか? かなうと思ってたのか~!?
それに、別にイケズってわけでもないと思うけどね。
まあ、レシピを採用されて、得意げに天狗になってる
様子が目に浮かんで、実力を見せつけてやろうと思
ったのは確かだろうけど、その気持ちはよくわかるし。
姉さんのせいで、投稿が採用されないようになったっ
ていう悠太郎も何だかね…。姉さんのせいって…。
せいって何? 実力でしょ、単に、経験の、実力の差。

と、文句はここまで。さて、今日のいいとこ探し~!
やっぱり、泰介は気ぃ遣い。気が利く男。一体誰に
似たのか…。まさか、気が利く和枝ちゃんに似た?
小さな紳士の様に和枝ちゃんに手を差し伸べた泰
介は、王子様のようでした。和枝ちゃんも紳士な甥
っ子の手が嬉しそうで、またまた、ほっこり(*^。^*)

ふ久ちゃんも、ぼ~っとしているようで、彼女なりの、
おじいちゃんへの愛情が感じられてよかったなあ♪
子供たち、どんどんいい感じになって、主人公より
ずっと存在感を見せてくれるようになってきていて。
もう、明日であの子らの姿が見られなくなるのかと
思うと寂しい。ふ久ちゃんも好きになってきたのに。
こんな風に、主人公も好きにさせてほしかったよ…。

和枝ちゃん仕様の柿の葉ずしは、見るからに美味
しそう。美味しい料理は、食べる前から美味しそう
に見えるから不思議。あれは、食べてみたいなあ。
正蔵が嬉しそうに語った言葉はそのまま、今まで
無理やり食べさせられた、め以子の柿の葉ずしへ
の不満が漏れていたような気が。おついも、和枝
の味に喜んでたし。やっぱりずっと、前妻、西門の
味が食べたかったんだろうね。うんうん、わかるよ。
ず~っと、め以子の変な創作料理尽くしじゃね…。
ずっと我慢してきたのは、め以子じゃなくて、正蔵。
ミセスキャベジレシピで、やっと西門の味が食べら
るようになってよかったよかった。め以子が追い出
したせいで、娘の和枝にも会えなくなったわけだし。
和枝ちゃんが、希子のほっぺをムニムニしたシー
ンも、愛情が感じられてほっこり。め以子のほっぺ
をみょ~んとした時とは大違い。あれは、希子を実
質育ててきた人の、妹を可愛がる優しい手だった。
ホント、役者さんの好演に助けられてるドラマだと
思う。てか、ヒロインを可愛げのある、魅力ある人
に描くだけで、全く違うドラマになれたかも、ね(毒)


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