“チャーリーとチョコレート工場”のチョコレート | 日々のダダ漏れ

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グレーテルのかまど (2月9日放送)
“チャーリーとチョコレート工場”
チョコレート



映画「チャーリーとチョコレート工場」。チョコレートが
大好きな少年チャーリーが、謎のチョコレート工場を
訪れ、夢のような体験をするファンタジーです。工場
の中は、すべてお菓子で出来ていました。
舟が行くのはチョコレートの川。この夢の世界を通し
描かれたのは、実は、人間味溢れる物語。




原作者は、イギリスの作家、ロアルド・ダール。彼の
書は、今なお、世界中の子供たちに愛されています。

子供たちが夢を抱く、チャーリーとチョコレート工場の
物語。しかし、その背景には、作者ロアルド・ダールの
苦難の人生がありました。

今日は、チャーリーとチョコレート工場の、チョコレート
に託された
メッセージを映画の魅力と共に紐解きます。

**********



映画の主人公チャーリーは、チョコレートが大好きな
ごく普通の男の子。
祖父母四人と両親の家族七人で、
貧しくも穏やかに暮らしていました。
夢は、近所にある
謎のチョコレート工場に入ること。
ある日、チャーリー
は、世界で5枚しかない工場見学のチケットを
引き当
てます。そして、念願かなって、工場を訪れるのです。

チョコレート工場への憧れ。それは、原作者ロアルド・
ダール自身が抱いたものでした。ダールが十代の頃、
1930年代は、イギリスのチョコレート生産が
盛んにな
り、それまでより質のいい製品が次々と作られていま
した。
今も定番のチョコレートがこの頃生まれました。



**********



ダールが通う学校の近くに、大手メーカーのチョコレ
ート工場が
ありました。その工場から、時折生徒たち
に配られる新作チョコレート
のサンプル。それは、子
供たちにとって、大きな楽しみの一つでした。
しかし、
その喜び以上にダールを夢中にさせたのは、工場の
中を想像すること。
いつしか、工場の発明室で働くこ
とを夢見るようになっていきました。



それから、およそ30年後の1964年、ダールは、
チャー
ーとチョコレート工場を書き上げました。ダールが見
た夢は、物語の中でチャーリーに託され、
叶えられた
のです。



**********



映画のもう一人の主人公、工場主のウィリー・ウォン
カ。貧しいけれど、家族に囲まれたチャーリーとは正
反対の人生を送ってきました。少年時代、父からお
菓子を取り上げられた、嫌な体験が忘れられず、チ
ョコレート工場を作ったウォンカ。そして、家族とは訣
別。チョコレートに囲まれながらも、孤独な日々を送
ってきました。

原作者、ダールもまた、孤独と戦う少年時代を過ごし
ました。父親は、船の雑貨を扱う会社を経営。南ウェ
ールズの、裕福な一家に生まれました。



しかし、3歳のとき、姉が病死。そのショックから父ま
でも亡くなってしまいました。母は遺された息子の教
に力を注ぎ、家から離れた、イングランドのエリー
校に入学させました。この時ダールは9歳。1人寄
宿生活を送ります。そこで待ち受けていたのは、彼
にとって理不尽な躾の数々でした。自伝には、満足
に食事を与えないうえ、上級生や校
長が、下級生に
理由もなく鞭をふるう
と記録されています。家族と離
れ、孤独と悲しみでいっぱいの日々
でした。

そんな中で、唯一の楽しみ。それは、家族との手紙
のやりとりでした。その中に、頻繁に登場するのが、
チョコレートのこと。

母にあてた手紙(10歳のころ)
愛するママ 
クリケットボールとチョコレートをありがとう
ぼくが一番欲しかったものです

姉にあてた手紙(10歳のころ)
サッカー場の草取りをするために
チョコバーを4本も食べたんだよ

ダールにとって、大好きなチョコレートは、孤独を
癒すとともに、喜びの象徴でもあったのです。



**********

原作の一節に、自身のチョコレートへの想いが、
あらわれているシーンがあります。

そんな素晴らしい誕生日の朝、このプレゼント
もらうたびに、チャーリーは、大切にしている
小さな
木箱の中へ、そーっと入れて、まるで金
の延べ棒
みたいに、大事にしまいこむ。



そして、何日かは
ただ、見つめるだけにして、
ぜったいに手をふれない。
それからついに、辛抱しきれなくなってから
(中略)
ほんのちょっぴりかじる―
とろりとした甘い味が舌にひろがれば、
もうそれでじゅうぶん。

チョコレートに囲まれながらも、家族のいないウォン
カ。家族に恵まれながらも、年に一度しかチョコレー
トを食べられないチャーリー。ダールは、家族とチョ
コレートへの想いを、二人の登場人物に託しました。



どちらも孤独を癒し、元気をくれる存在だったのです。


**********


夢の中からあらわれたようなチョコレート。
ほんのちょっぴりかじったら、
キャラメルがとろ~りめちゃウマ。メロメロよ。甘くて、
温かくて、幸せな気分になれること、間違いなし。


**********



バッキンガムシャーにあるロアルド・ダール博物館。
連日、世界中から人々が訪れます。ダールのメッセ
ージが今なお、人々を惹きつけています。



ロアルド・ダール博物館管理責任者
アマンダ・コンキ―

ロアルド・ダールは、日々誰しも、ちょっとしたご褒
美を必要としていると考えています。
だから、チャーリーとチョコレート工場
の作品でも、
チョコレートは、とても重要なものとして描かれて
いるんです。


**********

ここに、ダールの遺品を集めた仕事部屋が
再現され
ています。



チャーリーとチョコレート工場は、3年の
月日を費や
して生まれました。
その執筆中に、ダールは最愛の
娘を、病気で失いました。
家族への想いを胸に秘め
ながら、この作品を書き上げたのです。



**********

映画のラストシーン。チョコレート工場の見学から
しばらくたったある日、チャーリーの元へ、ウォンカ
が突然訪ねてきます。
孤独に耐えきれなくなった
ウォンカを、チャーリーは、
自分の家に招待します。



ウォンカは、家族の存在が、いかに大切かを、あら
めて知ったのです。チャーリーとチョコレート工
のチョコレート。それは、甘くてほろ苦い、そして
温か
い、家族のようなスイーツでした。




**********


映画の「チャーリーとチョコレート工場」を観て、ジョニ
ー・デップが好きになったという、自分でも変だと思う
けれども、ウォンカが好きで、忘れられない映画です。
チョコレート工場という、何とも、心惹かれる秘密の場
所(と、子供には思える)が舞台で、そこには、夢のよ
うな、チョコレートで出来た世界が広がっていて・・・。

そういえば、自分も子供の頃からチョコレートが大好
きで、いつもチョコレートを手にしていたような気がし
ます。飴よりもクッキーよりも、チョコレートが好き!
今でも、冷蔵庫にチョコレートを切らすことはないし。
昔も今も、チョコレートは、幸せな気分にしてくれる
お菓子、ナンバー1かもしれません。

ダールが言っていたという、「日々、誰しもご褒美を
必要としている」という言葉。本当に、そう。日々、ほ
んのちょっと、ほんのひとときのご褒美が必要だと、
私も心から思います。そしてそれが、チョコレートで
あったりすることが、日々の幸せの糧になっていて。
知らず知らずのうちにそうしていたことに気づいて。

なるほど、日々のご褒美も、年に一度のバレンタイ
ンのご褒美もまた、必要なのかもねと思いました♪
(つまりは、自分のご褒美も用意しなければ~とw)


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