グリム童話のお菓子の家 | 日々のダダ漏れ

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一生ハロウィン、一生クリスマス、どっちがいい? ブログネタ:一生ハロウィン、一生クリスマス、どっちがいい? 参加中

私はクリスマス派!


一生ハロウィンか一生クリスマス。どっちか選ばなければ
いけないならば、そりゃあ、クリスマスのほうがいいです!
だって、ハロウィンは、仮装だの、お菓子くれだの、メンドく
さそうなんだもの。クリスマスは、華やかだし、日本ではな
んだかカップルメインのイベントのようになっているけれど、
世界を見れば、様々なクリスマスがあるわけで、そういう
意味では、幅広い過ごし方ができそうなのがクリスマス。
というわけで、自由度が高いクリスマスの方に軍配(*^^)v


グレーテルのかまど (12月22日放送)
クリスマススペシャル
グリム童話のお菓子の家



お菓子の家。ドイツでは、家族で手作りするのも、
楽しみの一つ。そして、このお菓子の家が登場
するオペラ「ヘンゼルとグレーテル」も、100年以
上前から、クリスマスに上演され、愛されてきま
した。なぜ、クリスマスにお菓子の家なの? 

そのきっかけとなったのが、ご存知グリム童話
「ヘンゼルとグレーテル」のお話。



森に捨てられ、お腹を空かせた兄妹ヘンゼル
とグレーテルは、小さな家に出会います。



2人が近づいてみると、その家はなんとパンやケー
キで、窓は、白いお砂糖で出来ているではありませ
んか。しかし、そのお菓子の家は、子供達を食べて
しまう恐ろしい魔女が住む家だったのです。



このお話が収められたグリム童話集は、1812年、今
からちょうど200年前のクリスマスに出版されました。
グリム兄弟は、物語を創作したのではなく、古くから
伝わるお話を集め、一冊の本にまとめたのです。


今日は、お菓子の家の魅力とともに、グリム童話に
込められた子供たちへのメッセージを探ります。

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ニュルンベルク名物のスイーツが、
「レープクーヘン」



一口に、レープクーヘンと言っても、実に様々。
こちらは、ナッツがたっぷり。
しっとりした食感のレープクーヘン。




デコレーションをほどこしたタイプは、主に飾り用。




お菓子の家は、
固めの生地でしっかりと作られています。




女の子が首からかけているものも。



(これはレープクーヘンのハート! ニュルンベルク
で有名なものなの。「私はあなたを愛しています」っ
て書いてあるのよ)


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バリエーション豊かなレープクーヘン。その中で、ニュル
ンベルク伝統の作り方とはどの様なものなのでしょう?




こちらは18世紀のレシピを守っているという老舗。



私が作っているのは伝統的な『ハチミツレープクーヘン』
です。3kgの生地のうち2kgがハチミツで1kgが小麦粉で
す。そしてこれらのスパイスをすべて使っています。




小麦粉より、ハチミツの方が多いとはちょっと驚き。そし
て、もう1つの主役がスパイス。シナモンなど、10種類
ほどをブレンドして、香り豊かな濃厚な味わいを生み出
します。生地は2週間寝かせ、2cmほどの厚さに伸ばし
ます。そして、オレンジピールとアーモンドで花の模様
を描き焼き上げます。



ニュルンベルクは中世以来、養蜂が盛んなハチミツの
産地。さらに、貿易の拠点となり、世界中からスパイス
が集まった事で、レープクーヘンは、この町の名物に
なりました。ハチミツをスパイスをたっぷりと使い、栄
養にも富んだレープクーヘン。クリスマスを祝うスイー
ツとして、欠かせないものとなりました。その伝統が、
今も変わらず受け継がれているのです。



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ドイツの家庭では、アドベント(キリストの降臨を待
ち望む期間)の期間に、クッキーを焼くのが定番。


こちらは、「ツィムトシュテルネ」
シナモンの効いた星型クッキーです。




「バニラキプフェル」という、三日月型のクッキー
もクリスマスには欠かせません。




クリスマスにレープクーヘンで作るお菓子の家。
家族の時間を豊かにしてくれるスイーツです。


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ドイツのクリスマススイーツを紹介。

粉砂糖のかかった「シュトーレン」
生後まもないキリストが、おくるみに包まれた
姿をあらわしているそう。



ドライフルーツたっぷりで保存が効くから
少しずつ食べて味わうんだって。


「ドミノシュタイン」
切ってみるとこんな感じ。下からレープクーヘン、
ゼリー、マジパンという順番になっています。




「グリューワイン」は、赤ワインとシナモンやクロー
ブなどのスパイスを一緒に温めた飲み物。カップご
と売ってるんだって。デザインは町ごとに違って、さ
らに、毎年変わるから、集めてみるのもいいかもね。


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番組内でヘンゼルが作ったお菓子の家 ↓


ドイツの、深い森の中に佇むようなお菓子の家。レープ
クーヘンの豊かな香りが広がります。甘ーい雪の降り
積もる屋根にお砂糖でできた窓。ヘンゼルとグレーテル
もこんな夢のようなお菓子の家に出会ったのかしら?

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今からちょうど200年前の、1812年12月20日に
誕生したグリム童話集。
ドイツ語のタイトルは「子どもと家庭のメルヘン集」


古くから伝わる童話を集めたこの本には、魔女に食べ
られそうになるヘンゼルとグレーテル。白雪姫や赤ず
きんなど、主人公が命の危機にさらされる、残酷な話
が数多くあります。子供向けの本に、一体なぜ?


グリム兄弟は、童話集の序文にこう書いています。

この物語には「純粋さ」が
染み渡っている
不正を隠すことなく
率直に書いてある物語に真実があり
その中にある「純粋さ」こそ
我々が求めているものなのです
          「グリム童話集」序文より

善も悪も包み隠さず表現したものの中にこそ、普
遍的な生きるための知恵がある、と考えたのです。

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1840年頃から晩年まで、弟ビルフェルムが使って
いた机が、今も残されています。


グリム兄弟は、45年をかけて、200を超える物語を
集めました。そして、第7版まで、何度も改訂を重
ねたのです。


2人が生涯をかけてまとめた童話集は今も
世界中のこどもたちに読み継がれています。


「ヘンゼルとグレーテル」では子どもが危険を乗り
越え成長して家に戻ります。読んだ子どもたちが
小さなヒーローになった気持ちになれる。実際に
危機にあったときにそれを乗り越え自分の中の強
さを養ってほしい。メルヘンにはそういうメッセ
ージ
が込められて
いる。

(ゲルマン国立博物館 19世紀コレクション長、
ウルスラ・ペータース博士)




お菓子の家を、クリスマスに家族で囲む。それは、
昔も今も変わらない、グリム童話のメッセージを
伝えるための、大切な時間でもあるのです。

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グリム童話の中でも、ヘンゼルとグレーテルのお話は
親に捨てられるという怖さと、魔女に出会う恐ろしさを
感じつつも、あの「お菓子の家」というものに、たまらな
く心惹かれるというか、憧れのワナ、いえ、存在でした。
全部お菓子で出来ている家なんて、とてつもない、夢
のような家を、一体誰が考え出したのでしょう? 目の
前にあったら飛びつかずにはいられない魅力があっ
てこそ、子供を呼び寄せる恐ろしい罠になるわけで。

とはいえ、大人になった今では、クッキーがそれほど
好きではない私としては、焼き立てのパンや、チョコレ
ートで出来た家の方がいいなあ、なんて思いますが。

日本のクリスマスは、クリスマスの形だけ取り入れて
楽しんでいるという、お気楽なクリスマスだけれども、
もう少し、本来の意味合いを取り入れてもいいんじゃ
ないかなあと。まあ、関係なしのクリスマスも嫌いじゃ
ないんですが。みんなでお菓子の家を作る、みたい
なイベントは、やってみたら楽しそうだなあと(*^。^*)
ドイツの家庭が、ちょっとうらやましく感じたのでした。
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