オゾン層と自然化学
化粧品がいらない肌に導く化学者
大川明伸（はるのぶ）です。
“オゾン”という物質名を
聞かれたことがあると思います。
オゾンは
常温では気体で存在し
人体に有害な物質です。
酸素（O)が、3個くっついたもの。
生臭くて、強い酸化作用持っています。
そして
地球の大気中には
オゾン層が存在します。
オゾン層とは
大気中でオゾンの濃度が高い部分のことで
高度約10～50 kmほどの成層圏に多く存在しています。
地球は、約46億年前にできたといわれています。
そのときには
オゾンをつくるための酸素はないので
オゾン層も存在していませんでした。
大気には
二酸化炭素、メタン、水蒸気、アンモニアだけです。
やがて
地球の温度が冷えてきたとき
大気の水蒸気が冷やされて
雨が降りはじめ、地表に海ができました。
この雨に
大気中の水に溶ける二酸化炭素やアンモニアも
海に大量に溶け込みました。
その後
地表に大量に降り注いた紫外線よって
水の分子が分離。
そして
酸素がつくられたのだと考えられています。
38億年前、海に生物が誕生しました。
陸には
まだ大量の紫外線が降り注いでいるため
生物は存在していません。
さらに
海にはラン藻類といった
光合成をおこなう微生物が誕生したことで
大量の酸素がつくられました。
これが
約20億年前だとされています。
この酸素が
海から大気に放出され
約4億年前にオゾン層がつくられたわけです。
大気中にオゾン層が存在していることで
わたしたちは、地球上で生きていることができます。
オゾン層破壊のことがいわれていましたが
最も大きな原因は冷蔵庫やエアコンなどの冷媒に
使用されていたフロンなど。
塩素を含む物質です。
今は、世界中でフロンの使用が制限されています。
オゾン層破壊においては
現時点では解決の道筋はできたとされています。
オゾン層によって
有害な紫外線のほとんどが吸収されています。
地表には、届いていません。
もしも
何らかの原因で
オゾン層が破壊されてしまいますと・・・。
どんなに
SPF、PAの数値が高い
日焼け止めクリームが開発されてもでも
もうカットはできません・・・。
わたしたちは
動物や植物を食料にし
呼吸をして生きています。
地球の、宇宙の
神秘的な自然の奇跡のバランスが
保たれていなければ生きてはいけません。
化学はときとして
このバランスを崩しかねない
原因になってきました。
ビジネス上
化学を自然に対する悪者に
仕立てあげることは簡単です。
しかし
化学の進歩を否定しては
生きていけないこともまた事実です。
大切なことは
どのように化学を活用しているかだと思います。
自然を守り、自然を活かすことに
活用されている化学もたくさん存在しています。
豊かな自然と
そのバランスを守り続けるために。
そして
わたしたちが幸せに生きるための化学に
僅かでも携わることができればと思います。
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