直交表とPairwise法(All-Pair法)の比較 HAYST法とPictMaster | 組み合わせテストケース生成ツール 「PictMaster」 とソフトウェアテストの話題

直交表とPairwise法(All-Pair法)の比較 HAYST法とPictMaster

 これまで直交表とPairwise法(All-Pair法)の比較を何回か行なってきましたが、ここで総まとめを行ないたいと思います。

 直交表ベースのテストケース作成は、2水準系直交表を利用するHAYST法によるものとします。HAYST法では専用のツールを使ってテストケースを生成することになっていますが、ここでは手作業でテストケースを作成する場合を取り上げます。HAYST法の専用ツールの開発には莫大な費用がかかるため、専用ツールを開発できる企業はごく限られ、直交表ベースでのテストケース作成はほとんどの場合、手作業によるものと考えられるためです。

Pairwise法(All-Pair法)はPictMasterを使用した場合とします。それでは直交表とPairwise法(All-Pair法)との比較表を以下に示します。

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有利な手法を黄色で塗りつぶしています。直交表の場合、3因子間網羅率と組み合わせのばらつきの項目で有利です。それ以外の項目ではPictMasterが有利という結果となりました。

・2因子間網羅率100%は確保したい。
・8水準を超える多水準の因子を丸め込まずに扱いたい。
・複雑な制約がある。
・3因子間網羅率を測定したい。
・テストケース数の調節をしたい。
・テストケース作成に長い時間をかけたくない。

こういったことを重視するならPictMasterの使用を推奨します。これらを重視しないなら直交表ベースのテストケース作成がよいでしょう。