イースターを挟んで8泊10日、シチリアのトラーパニを満喫してきました
全日程、幸運にも晴天に恵まれ、旅の後半に泊まった宿の屋上からのトラーパニの風景をパシャリ。半島の右に見えるのがティレニア海、左側が地中海、そして正面にうっすら見えている二つの島にも行きました。
この写真の横長バージョン、2019年度のイタリア政府観光局ENITさんのカレンダーにつかっていただきました。感謝感激
シチリアに行くのは5回目ですがいずれも島の東側およびエオリエ諸島での滞在だったので、初の西側満喫の旅。色々な方がネットに情報提供して下さっているお陰で、事前に綿密に計画を立てる事が出来て本当に助かりましたこの場を借りて御礼申し上げます。
検索すれば既出のしっかりしたトラーパニの情報がたくさんありますから私が今さら書くのもなんですが、自分も人様の情報にお世話になったように、そして自分自身の思い出として見たもの、聞いたもの、食べたり飲んだりしたものを備忘録がてら書き残してみたいと思います。
トラーパニは地図で見るとここらへんです。
【1日目】パレルモ着
飛行機の欠航により便が変更になったのでローマからパレルモに着いたのは23時過ぎでした。空港を出てすぐ右手へ直進すると薄暗~い場所にAST社のシャトルバス乗り場があります。ここからシャトルバスでポリテアーマ劇場前まで移動。
「深夜到着の場合、空港からホテルまでの移動が心配なのでポリテアーマホテルを予約し、ポリテアーマ劇場の前でシャトルバスを下車するととても便利」とネットに書いてる方がいらっしゃったので私もそのように。バスを下車するのがちょうど深夜0時頃でしたし、翌朝すぐ移動するので最も重視したのは深夜にバス停からホテルまで安全に素早く移動すること。そういう意味ではうってつけの立地でした
シャトルバスを降りてそのまま劇場前の広場を横切ればすぐにホテルがあります。
劇場のライトアップのお陰で深夜でも明るかったですし、それだけでも少し安心感があります。
お部屋は当然一番お安い部屋だって数時間寝るだけだもんね。
ここぞという時の出費のためにも節約は大事
一番お安い部屋でしたけどスーツケース2つ広げてもじゅうぶんに余裕がありました。
【2日目】
お昼にトラーパニに着きたかったので11時頃SEGESTA社のバスで移動開始。
ホテルのフロントでバスの情報を尋ねると、パレルモ中央駅まで行ってそこからバスに乗るよう言われました。しかし。
これもまたネットで「ポリテアーマホテルのすぐ近くからトラーパニ行きのバスに乗れる」と書いてあった旅行記をを事前に見ていたので、少し時間を空けてから別の係員に尋ねてみます。そうすると中央駅はおろかホテルの玄関を出て左手に数十メートルもいけばSEGESTA社のオフィスがあって、そこでチケットを買ってその場でバスに乗れると言うではないですか。
人によって言う事が違うのは実にイタリアらしいイタリアに来た実感が湧くわー。
ちょっと腹たつけど。今まで数えきれないエセ情報に振り回され痛い目を見てきたので、いかんせん疑り深くなってます。スーツケースを持ってバス停に向かう前に、本当にチケットオフィスがあるのか手ぶらでいったん確かめに行ってから出発しました。
ホテルのために弁明しておきますが、フロントの方々はとても親切な方ばかりです。
そしてチケットオフィスもちゃんとありました
余談ですが旅行最終日にトラーパニからパレルモに帰ってきた時はSEGESTA社のオフィス前から少し離れた場所に停車したので、着いた時「ここどこー?」状態で
「この停留所はポリテアーマ劇場の前ですか?」と運転手さんに確認したけど「そうだ」ときっぱり言うもんだからやや心配ながらも下車。もちろん歩ける距離でしたけど、行きと違う場所で降ろされると心配になりますよね。よかったポケットwifi持ってきておいて。Google先生さえ居ればなんとかなる。
予定通りお昼過ぎにはトラーパニに着いたのですぐにホテルにチェックインして、近郊の山の上にある街エリチェに行く事にしました。風が強いとロープウェイが運休するらしいのでフロントで運行状況を調べてもらってからバスでロープウェイ乗り場まで行きました。
快晴でロープウェイ日和でしょ〜
そういえば私が住んでいたミラノでは、バスのチケットはタバッキとよばれるタバコ屋さんで
乗車前に買う必要がありました。目の前に目的のバスが来ているのに、チケットがないので1本見送ってタバッキでまずチケットを調達。いざバスに乗ってみると他のお客さんはバスの中で
普通にチケット買ってますやん。
うーむ。そうか。そうなのか。同じイタリアでも勝手が違うのねん。
いや、そもそも住んでいたと言ってもかれこれもう6年も前のこと。もしかして今はもうミラノもバスの中でチケット買えたりするのかしらん。
ロープウェイはリフトのように次から次に来るので、他の人と乗り合わせず自分達だけで乗ることが出来ました。グイーンと一気に高台に駆け登っていく窓からはトラーパニの街が眼下に広がります。残念ながらロープウェイのまあまあ汚れた窓越しの撮影なので実際の景色の透明感というか爽やかさが伝わりませんねえ
撮影してみるとスモッグが出てるみたいに見える
頂上の街までロープウェイで約10分の道中も後半に差し掛かったあたりから急に気温が下がります。以前エリチェに行った知人が真夏でも半袖だと肌寒かったって言ってたので羽織物持ってきておいてよかった~。
ではエリチェにいざ。
コンパクトでありながら見事な中世の様相を保った街はさすがイタリア。
ロープウェイを降りて街の門をくぐると絵に描いたような中世の世界です。
城壁の内側の街をブラブラ歩くと街の端に外界に突き出るように築かれた砦が見えてきます。風雨にさらされたのか横縞のような模様が土台の岩に刻み混まれ、その奥にどこまでも広がる緑の大地に思わず見とれてしまいました。強風だけど、髪の毛がボサボサになるけど、コンタクトがやばかったけどそれでもずっとそこに居たいと思わせてくれる素敵な風景でした。
アスコリピチェーノ、サンジミニャーノ、ウルビーノ、オルビエートなど他にも中世から抜け出てきたような街を今まで何度となく訪れましたが、エリチェはそれらのどことも違っていていて、外界から完全に断絶された孤高の都市という雰囲気です。ちょっとサン・マリノに雰囲気が似てるような気がするなあ。
圧倒されながら街を散策し、お目当てのHotel Moderno併設のレストランに到着⬇︎
普通のホテルなんですが以前のブログにも書いた「ひょんな事からコレクションし始めた皿」がゲットできるのです。詳しくは2016年7月19日のブログ記事をご参照ください。
アンティパストの盛り合わせとブジャーテ・アッラ・トラパネーゼ、セコンドのScaloppine di cernia agli agrumi di Sicilia(ハタのスカロッピーネシチリアの柑橘風)を頂きました。
スカロッピーネというと肉がポピュラーなような気がしますが、お魚で作っているんですね。
これこそがUnione Ristoranti Buon Ricordoに登録されているお料理でして、注文すると料理の絵と名前が書かれたお皿を持ち帰れるのです。もちろん箱入りの新品で。
これはね、もう美味しいとか美味しくないとかじゃなくてコレクション魂に火がついちゃってるのでイタリア各地で行った先にBuon Ricordo協会に加盟してるレストランがあれば一度はそこで食べる決まりなのです。自分的に。そしてブツブツ言う夫。日本にも「日本ブオンリコルド協会」に加盟しているレストランがあるようなのでイタリア版と日本版のリンクを貼っておきます。ご興味のある方はどうぞ。
無事お皿も頂いてホクホクしながら今度は街の反対側、海が見える方へ腹ごなしに歩いきて行きました。うおっぷ!やはりこちらも風がすごい!!帽子が飛びそう〜。でも絶景!
そしてエリチェのお菓子屋さんマリア・グランマーティコにも行かねば。
食べるものは絶対に取りこぼさない女。お店で食べたかったのですが、ちょうどフランス人っぽい団体旅行客とかちあってしまって店内は大混雑。お店の人のおすすめだと言われてこの3個をテイクアウトしてトラーパニへ戻ります。
今回の旅は滞在日程の真ん中にイースターの行事があります。盛大なパレードを拝めるので、しっかり堪能するために公式サイトにて行列が通る道順を調べまくりました。中心地でありながら行列の人混みは少し避けられそうな立地のHotel San Micheleにまず4泊。1部屋ごとに内装やカラーが違うようで、とても可愛らしい宿でした。旅の前半は毎日出かけっぱなしで夜は寝に帰るだけなので、ここも節約ポイントで一番お安い部屋。
浮いた分は全力で食費に回す
なんせ10日の滞在日数で食べたいもの全て網羅できるかどうか分からないくらい食べたいものだらけなんですから。ホテルのお部屋はちょっと手狭でしたが工夫して過ごせば立地もホスピタリティも大満足でした。重ねて申し上げますが、手狭なのは我々が滞在費をケチったからであってホテルにはもっと広いお部屋もあります。
イースターのパレードまであと2日あるので明日は念願のエガディ諸島へ行きます。