安倍総理と田母神俊雄 | 53歳 おっさん社長の日記

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このブログはもう8年ぐらい前から書いております。タイトルも入れ替えて、月に数回書いていきたいと思います。コメントは放置でしたが今後は書くようにしたいと思います。

おはようございます。

昨夜は、早く帰ってゆっくり五輪観戦とかしていました。

カーリング面白いですね。あの距離から狙ってスーパーショット連発というのは凄いなと思います。

それから、複合では渡部選手ががんばってくれました。今まであの粘りは日本人にはなかなか無かったと思います。まあ、私もコツコツとやるしかないので、がんばります。

さて、選挙後様々な影響が出てきております。

田母神俊雄氏が61万票をとったという事実に、安倍総理が軽くショックを受けているという話しも聞こえてきました。それから、田母神選対を挟んで非難している方と擁護している方でのいろいろな発言がありますが、これに関しては黙っておきます。

私には特段コメントする資格があるわけではないですからね。それ程真剣に命をかけて戦ったわけではありませんから。

ということで、ここのところの騒動はさておき、多くの方が誤解しているんじゃないの?と思ったので、思うところを書いておきます。

都知事候補としての田母神俊雄氏を安倍総理がどう思っていたのか?

これですね。良く書き込みで安倍総理が本心では、田母神押しだという書き込みを見ましたが、これは疑わしいと思っています。

昨日、三橋貴明さんがブログで書かれたのですが、安倍総理には12月のうちに田母神氏の立候補が伝わっていたそうです。
安倍氏の回答は、うちも候補を出すから。つまり、田母神氏への応援は自民党としてはしないということでした。
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-11769744977.html

これは、安倍総理は田母神さんがそもそも勝つとは思っていなかったし、応援する気も無かったということになります。

これには伝え聞いたところによれば、伏線があって、自民党から田母神氏の所には、過去の衆院選や参院選で出馬要請があったのです。田母神氏は、自衛隊に加えて、様々な文化人や評論家の人脈が有り、それを使えば全国比例や、比例区では確実に議席が狙えるからです。実際に今回の60万票は衆院選では充分にトップ当選のレベルです。

ただ、田母神氏は断ったと聞いています。自民党としては一民間人の田母神氏を応援する可能性はこの時点でゼロでした。

では、どうしてそんな誤解(安倍総理が田母神氏支持)が生まれてしまったのか?

政策が比較的似ていたからではないでしょうか。それと戦後レジュームからの脱却という第一次安倍内閣のスローガンが、田母神氏に重なるからかもしれません。

ですが、ここで指摘したいのは、安倍総理は第二次安倍内閣で戦後レジュームからの脱却とは一言も言っていないのです。

個人的には、今はその旗は降ろしたのだと思っています。それよりも現実的に、親米的に動いた方がやりたいことが出来るというわけですね。

ちょっと考えれば解るのですが、中国と韓国が日本が悪い悪いと言っているのは、あれは戦後レジュームです。

ものすごく乱暴に、簡単に言うと、戦後レジュームとは、日本は戦前悪く、戦中も悪く、だから戦争にも負けた。そして、アメリカが来て良くなって、だから親米で、戦前、戦中を反省していると、いう構図です。

これだと、南京大虐殺や韓国が言っている慰安婦問題は日本が悪い事の傍証ですし、だから米国は悪い日本人にお仕置きをしたので、広島長崎の原爆投下も、大都市への大空襲と言った民間人の大虐殺も当然いい事になってしまいます。アメリカ人はその方が日本の民間人をあれだけ殺戮させた言い訳にもなるわけです。アメリカは、戦後も多くの民間人を殺していますが、大東亜戦争の時の日本人以上には殺した記録は無いと思います。

アメリカにとっては、ある意味一番つかれたくないタブーでもあります。なので、百田氏の発言に米国はあそこまで過剰反応するわけです。

安倍総理は、河野談話も、村山談話も踏襲すると明言しています。そして、靖国に参拝されましたが、慰霊だ、不戦の誓いだと公言してしまっています。

それが現在の首相の発言なのですから、つまりは戦後レジュームは堅持というのが現在の安倍総理のお考えと見て間違えは無いと思います。(ちなみに、本心はわかりません。ですが、今の時点では堅持の方が総理をやりやすいと考えているのではないかなと思います。多分僕が総理でもその方が今はやりやすいと思いますしね。)

また、TPPへの参加や規制緩和をするというのを、自分をドリルの刃に置き換えて明言している事を考えても、政権として親米であるということは間違えありません。

ただ、アメリカがアホなのでその心情が良く伝わっていないだけで、頭の良いアメリカ首脳は確実に安倍氏のメッセージを読んでいると思います。

翻って、田母神氏はどうかと言えば、戦後レジュームからの脱却が一つのテーマにはなっています。つまり第一次安倍政権当時であれば問題なかったのでしょうが、現在の安倍政権の方針とはその点が違うということなんでしょう。

経済政策は、比較的似ていますが、田母神俊雄氏の政策はよりケインジアンチックです。アベノミクスの第三の矢に当たるものがごっそり抜け落ちており、第二の矢がかなり補強されているという感じですかね。

田母神氏の方がより庶民や中小企業に優しいので、社会主義的とでも言うのでしょうか。とにかく、格差を小さくしようとお考えなのはよく解りました。

アメリカがおかしくなっているのも、中国がおかしくなっているのも経済的には格差が大きくなくなってきて、国としての一体感のある政策が取れなくなりつつあることが本来問題なので、私はアメリカ的な経済政策を打とうとしている安倍政権には、大反対なんですけどね。

ということで、安倍総理と田母神俊雄氏は、似て非なるものです。もちろん立場もあるでしょうし、育ちも社会経験も全く違うわけで、共通しているのは日本を愛しているということぐらいなのではないでしょうかね。

どちらが良いというつもりはありませんが、庶民に優しいのは確実に田母神俊雄氏の方だったような気がします。もちろん安倍総理の経済政策以外の外交や改憲、集団的自衛権の行使なども支持しております。

あ、ちなみに戦後レジュームからの脱却は、口で言うほど容易くないですよ。なんでかと言えば、それが国際秩序だから。これからの脱却とは、国内だけでも大変です。何せ憲法を改正して、軍隊を作って、軍法会議を持って、核の保有の是非を話し合わないといけない。教育勅語のような教科と日本神話も教えるようにしないといけません。大変ですよね。外国向けには、ロシアも、アメリカも、中国も大東亜戦争でしたことを反省させないといけないし、少なくても米国大統領が広島と長崎に行って反省の弁を述べる必要があるのです。さらに、日本とドイツを拒否権つき常任理事国にする。これぐらいしないと、戦後レジュームから完全に脱却したことにはなりません。

出来るわけないですよね。第一次安倍内閣はそれを進めていたのです。凄いですね。。。