大腿筋膜張筋に短縮がみられる人ってけっこう多いですよね。
腰、股関節、膝関節の問題と関わりも強いので、トレーナーとしてはしっかり抑えておきたいところです。
まずは、イメージを確認しておきましょう。
図版引用:プロメテウス解剖学アトラス解剖学総論/運動器系
トーマステストとかオーバーテストで短縮しているかどうかを評価できます。
左右とも短縮しているかもしれないし、片側だけ短縮しているかもしれません。
これによって姿勢にどう影響するかが変わってきます。
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【大腿筋膜張筋が左右どちらも短縮している場合】
・骨盤が前傾する
・脛骨に対して大腿骨が内旋する(膝蓋骨が内側を向く)
・膝が外反する
【大腿筋膜張筋が右側だけ短縮している場合】
・骨盤が右に側方傾斜する(右骨盤が低くなる)
・右下肢で脛骨に対して大腿骨が内旋する
・右膝が外反する
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大腿筋膜張筋の短縮 → 骨盤前傾 → 腰椎の過剰な前弯 → 腰痛
大腿筋膜張筋の短縮 → 大腿骨内旋and/or膝外反 → 膝痛
そういうことが起きる可能性があるわけですね。
パーソナルトレーニングでは、こんな感じになります。
姿勢評価 → 骨盤前傾を発見! → トーマステスト(短縮している筋を特定する) → 大腿筋膜張筋の短縮が判明! → アプローチ → 再評価
ちなみに短縮している大腿筋膜張筋に対しては、ストレッチポールを使ったエクササイズをしてもらいます。
図版引用:コアパフォーマンス・トレーニング
大腿筋膜張筋の短縮によって、中殿筋後部繊維などに筋力低下がみられるときは、ストレッチポールエクササイズの後に、中殿筋後部へのエクササイズもお忘れなく