ナノ絆創膏 | 美容皮膚科医の日常ーペルラクリニック神宮前院長 本田淳

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 色んなメディアで報道されていましたのでご存知の方も多いとも思いますが、世界一薄い絆創膏が日本人の研究者によって開発されたそうです。

 その厚さは、名の通リ、ナノのオーダー(10億分の1メートル)で、内臓の損傷に(確か研究者は、胸膜欠損モデルのイヌを使っていたと思いますが)貼る事により、治癒に誘ったとのこと。もちろん、その他幅広く医療分野における応用が期待されている、と結ばれていました。

 この辺りのことは、恥ずかしながら勉強不足ですので、もし事実誤認があればご指摘いただきたいのですが、この画期的バイオマテリアルは、数年前から学会で発表されていた、ナノシート(その中でも多糖ナノシート)の医療分野への応用の一形態だと思われます。

 単に患部に物理的に吸着するのみならず、元来、面上・膜状の薬物運搬体という機能が与えられていますので、これに出血部位に対する認識能を付与すれば、血小板代替物として使用できます。これがナノ「絆創膏」と呼ばれる所以でしょう。
 
 元より、医療分野の応用に留まらないマテリアルですので、どのように発展していくのか楽しみですね。

 臨床の現場に登場するのは、まだ数年はかかりそうですが・・・