フラクショナルレーザーMOSAIC  経過 | 美容皮膚科医の日常ーペルラクリニック神宮前院長 本田淳

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昨日、フラクショナルレーザーMOSAIC の治療後2週間経過した患者様が数人おみえになりました。





元来、5回程度の繰り返し治療が必要となる施術なので、1回終了した段階での評価はさほど意味があるとは思えませんが、例によって「印象」を述べてみたいと思います。





まず、リジュビネーション目的(肌質の改善、小皺の改善など)でおやりになった方の場合・・・





(施術者側から言えば、比較的 mild な設定で施行した場合。


・ダイナミックモード《ハンドピースを皮膚上でスプレーを吹きかけるように動かす》にて低出力《12~18mJ》、300spots/cm2. ちなみにビーム径あるいはヒートショックゾーンの径 200μ)、





・・・テクスチャーが改善し、化粧のノリがよくなったと絶賛される方もいましたが、残念ながら、「あまり変化がわからない」とおっしゃる方が大多数でした。


この辺りは、上記の通リ複数回の施術を前提とする治療ですから、ある意味仕方ないと言えます。多機種も似たりよったり、というところだと思いますが・・・








次に、ニキビ痕で長い間様々な治療をお試しになるも、効果がほとんど感じられなかったという方の場合(ご本人がaggressiveな治療を強く希望されていました)・・・





(同じく1550nmの波長の他のフラクショナルレーザーで、5回の繰り返し治療を受けられた方でした。しかも5回とも 70mJ トリートメントレベル8で施術を受け、ほとんど変化を感じなかったとの事でしたので、初回とはいえ強めの設定でした。具体的には、





・スタティクモード《スタンプを押すように照射する》80mJ 100spots/cm2 1パスをニキビ痕の部分のみに





・ダイナミックモード  12~18mJ  300spots /cm2をフルフェイスに





※ ジュール数の表記設定とでも言うものは、マシンによって異なりますので単純に比較できません。例えば出力と深達度は比例しますが、ある機種の30mJと他の機種の50mJが深達度は同等だったりします。


 ちなみに、MOSAICの80mJは、最高出力の70%くらいです。





・・・施術後、かなり強い発赤、浮腫が生じましたが、1~2日で消退したとのことです。


効果の方ですが、ここはご本人の感想を挙げるべきでしょう。数値化されたデータより、ご本人の満足度をこそ重視すべき「領域」だと思うからです。





「今回のMOSAICの治療1回の効果を、仮に1だとすれば、以前やった5回分のトータルの治療効果は、0.3」 






もっとも、患者様ご自身がおっしゃっているように、「医師の照射技術にもよるのでは?」ということもあるでしょう。私自身、上手などと自惚れてはいませんが、そこは相対的な問題です。前におやりになった機種(上の記載で、「何」なのかお分かりの方も多いでしょうが)を使って治療した経験がないので、何とも言いようがありません。








次回に続きます。




(無論、患者様の許可の下に記しております)