【Perfume SS】 「太陽と」 (1/4) | Perfect Performer Perfume

【Perfume SS】 「太陽と」 (1/4)







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あくまでも二次創作ということをご了承願える方のみご覧ください。









過去に2chのPINK版のPerfumeSSスレに投下したことのあるつたないお話・・・


のっちとあ~ちゃん+かしゆかみたいな話です。

時期的には冬の年始ごろですかね。



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今日は忙しいスケジュールの合間を縫っての、やっとのオフ。

といっても、午前中は番組収録があるため、午後からが完全なる休みであった。

今はすっかり見慣れた4畳半ほどの彩乃の部屋に、3人で一つの布団を敷いている。


年も明けたことだしと、久しぶりに3人で彩乃の家に泊まることになったのだ。


貴重な自由時間ではあるが、たまにはプライベートで3人の時間にしようとの綾香からの提案である。

午前中から昼間のテレビの収録を終え、帰りに真っ直ぐマネージャーに送ってもらい、彩乃宅に着いたのは夕方ごろ。


久しぶりに訪ねた彩乃の部屋を散々物色(冷やか)してから、

道すがらコンビニで買い求めたお菓子やジュースを広げて、居間でいつものガールズトーク。

他愛のない世間話や、女子特有の恋話で大いに盛り上がるのであった。

有香と彩乃はもう酒が飲める年になったが、やはりまだ馴れない大人の味よりは、幼い頃から馴れ親しんだジュースのほうが口に合うようだった。



お腹が空く頃合いになると、彩乃が事前に食材を用意していたカレー鍋を3人でつついた。

食卓でも3人のおしゃべりは続き、鍋の残り汁を堪能するまでだらだらと箸を片手に笑っていた。



楽しい時間というものは早く過ぎるもので、楽屋以外で久しぶりに取れた3人のプライベートの時間はあっという間に過ぎ、いつの間にか時計は深夜を回っていた。





一人暮らしの彩乃の家には来客用の布団が一組しか無く、いつも有香と綾香が一緒に寝るというパターンで、今回もそのようになった。



「布団買おうと思うんだけど、なかなかたいぎぃからねぇー」と申し訳なさそうに言う彩乃に、

綾香は「全然。誰かと一緒に寝たほう楽しいけぇ」と笑ってみせた。



夜も更けに更けて丑三つ時も過ぎたころ、3人は床に入った。



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電気も消して、真っ暗な部屋。

カーテンから漏れる月の光が、僅かに部屋に淡く差し込んでいた。

彩乃は今日1日の楽しかった一時を、大切な宝物のようにひとつずつ思い返した。

大抵修学旅行なんかでは、ここからいろいろとよもやま話が始まったりするよなぁ、と彩乃が一人思っていると、綾香の声が斜め下から聞こえてきた。



「のっちぃ、もー寝た?」

「んーん、起きとるよ。」



綾香の声色からするに、まだ眠たげではなさそうだ。

先刻までしていた恋話のテンションがまだ収まっていないのだろう。

まだ楽しい時間は終わってないんだ、と彩乃はわくわくした。




「…今のあ~ちゃんの悩み聞いてくれん?」



彩乃は思わず息を呑んで身構えた。

綾香が自ら悩みを言うなんて珍しく、いつもより真剣なトーンだったためである。


恐る恐る聞き返した。





「…何?」



「ゆかちゃんがなぁ、布団独り占めしよって、スンスン寒いんよ。」



――思っていたより大したことない悩みだったようで少し安心した。

綾香本人にとっては大した悩みかもしれないが…。



「………取り返せん?」

「無理じゃ。ぐんるぐる体に巻き付けとるけぇ。」



もそっと上半身を起こして下に目をやると、確かに有香が蓑虫のように布団を被っていた。



「……じゃあ適当なタオルケットとか出すよ。やっぱ二人で一枚はきつかったね。」

「いーよいーよ。たいぎぃしょ?ゆかちゃんも起きちゃうし。だいじょーぶだいじょーぶ。」

「でもそのまんまだったらあ~ちゃん風邪ひきよるけー。」



困る彩乃に、綾香が唐突にぽつんと言葉をかける。



「のっちの布団で寝ちゃいかん?」





「……え。…い、いいの?」



予想外の言葉に、彩乃は少し詰まった。


いつものテンションの自分なら快く受け応えるのだが、夜の独特な雰囲気がどうやら少し気を変にさせているらしい。



「あ~ちゃんが言っとるんじゃけぇ、いいに決まっとるじゃろ。なーに今更そんなこと言っとるん。」

「あ、うん、…はい。」

「…じゃー失礼しまーす。」



呆け君の彩乃を後目に、綾香は有香を起こさないようにひっそりと立ち上がり、暗がりの中、手探りで彩乃の寝るベッドへそっと入り込んだ。




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