<14th Oct Mon>
仕事が一段落してやっとパートタイム勤務らしい出勤ができることになり、今日はオフ。昨夜は夜中の2時までテレビ観てたので(エディット・ピアフの映画La Vie en Rose)、今朝はゆっくり起きて、たっぷり美容体操なんぞをし、ランチは日本からの知り合いとハイドパーク近くの中華マンダリン・キッチンへ。ぶらぶらせずに家にまっすぐ帰ってお琴の練習。夜はブログも書けたし、天気は悪かったけど、充実した月曜日。
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10月11日、ウィグモア・ホールでご贔屓テノールのトビー・スペンスのリサイタルがありました。
ここのフレンズ予約は席が選べないので、良い席を確保するために1枚だけにした上、地元なのになぜか人気のないトビー君なので、めでたく最前列の真ん中が買えました
予想通り、いつもの黒いベルベットの学ラン風ジャケット。ほんとにこれしか持ってないんでしょうね。
Toby Spence tenor
ほんの小さなガラガラ虫が喉の中にいたようで、トビー君の魅力である澄んだ声をずっと聴けたわけではないですが、完璧ではなくても立派な歌唱で、ストレートに声が飛んでくる席ですから、大好きな声を聴けただけでも幸せ。
前半はシューベルト、ベートーベン、ブラームスとドイツ語でしたが、圧巻だったのはやはりブリテンで、英語だから直接訴えるものがあるだけでなく、死がテーマの暗い内容ですがパワフルで、戦争レクイエム同様、若いブリテンが戦争に影響されて作った曲は感動的です(今日の曲は、1945年の終戦直後にブリテンがバイオリンのメニューヒンと一緒にドイツのユダヤ人収容所でコンサートをしたことが原動力となったそうです)。
病気で人生観が変わったに違いないトビー君の心境を反映してか、深刻で暗い内容の歌が多かったですが、全て暗譜で心の込もった熱唱は、一回り成長したトビー君を感じさせてくれました。
アンコールは2曲で、最初はおそらくシューベルトだと思うのですが、優しい曲で、重くて熱いブリテンの後だったので、内容はわからないけど、ふんわりと。
最後はトビー君が説明してくれたのですが、Music for a whileのブリテン版。そんなのがあったんだ。お馴染みのアレンジと歌は同じで、ピアノ伴奏が少々前衛的だったのですが、不思議なミックスが面白かった。
最前列だとすぐに行けるし、CDサイン会みたいに待たなくてもいいので、10時前に帰宅できました。
「グロリアーナ以来、ちょっと痩せたんじゃないの?」
「うん、実はそうなんだ」
「今シーズンはミュンヘンには2度出るくせに(魔笛とティト)、ROHには全然来てくれないなんて、がっかりだわ」
「そうだね、ごめん、ごめん。来週からミュンヘンに行くんだよ」
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