<10月9日(日)>

車鈴鹿サーキットのF1レース、今朝6時に起きてTV観戦しましたが、日英の架け橋とも言える我らがジェンソン・バトンが優勝してとても嬉しいクラッカー ジェシカも頑張れ!

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10月初めから来年1月末までの間になんと22回目も公演のあるLa Traviata(椿姫)。

なんでこんな前代未聞の事態になったかと言うと、「トラヴィアータは素晴らしいオペラなので是非多くの方にご覧頂きたい」、という発端なのではなく、新作オペラを2つ予定していたのに予算カットでキャンセルとなり、やむなくトラヴィアータで穴埋めすることになったのが実体のようです。


ROHのプロダクションの中でもこのオペラはドル箱でどんなしょぼい歌手が出ても切符が売れるトラヴィアータの公演数を思い切りストレッチしたんですが、歌手の配分に苦労の結果がみられます。いくら人気があると云ってもミュージカルとかと比べたら観客数が極端に少ないわけですから、かろうじて確保した限られた有名歌手をいっぺんに出してしまうわけにはいかず、実に巧みに分けて、「何度か来て下さいね」と懇願してるROHの姿は涙を誘いますしょぼん


サーチまず、主要役3人の全キャストを出演順にリストアップすると、


Violetta Valéry (4人)
Marina Poplavskaya/Ailyn Pérez/Ermonela Jaho/Anna Netrebko
Alfredo Germont (4人)

James Valenti/Piotr Beczala/Stephen Costello/Vittorio Grigolo
Giorgio Germont (3人)
Leo Nucci/Simon Keenlyside/Paolo Gavanelli


クリップこれを、私が観たい順に並び替えると、


Violetta Valéry (4人)
Anna Netrebko/Ailyn Pérez/Ermonela Jaho/Marina Poplavskaya

Alfredo Germont (4人)

Vittorio Grigolo/Stephen Costello/Piotr BeczalaJames Valenti

Giorgio Germont (3人)
Leo Nucci/Simon Keenlyside/Paolo Gavanelli



ドリルで、結局こういう5通りの組み合わせと順番になるんです。良い歌手が出るのは回数が少ないのが不満ですが、ちょっとだけでも来てくれるだけで感謝しろってことでしょうか。因みに、売れ切れてるのはネトコちゃんが出る日だけです。


ポプラフスカヤ/ヴァレンティ/ヌッチ(7回)

ペレ/ベチャラ/キーンリーサイド(8回)

ヤホ/コステロ/ガヴァネッリ(3回)

ネトレプコ/コステロ/ガヴァネッリ(2回)

ヤホ/グリゴーロ/ガヴァネッリ(2回)


これを最初フレンズ予約で4枚しか買えないとしたら、安く良い席は一体どれを狙えばいいんだろうか、うーん、と散々迷ったんですが、結局、幸いなことに、無能なROHの設定ミス(だと思う)のおかげでもっと沢山買えたので、とりあえずあれこれ9回分確保しちゃいました。体力勝負ですが、お財布は痛まないので、この際買った分は全部行ってやろうじゃないかと思ってます。ROHも苦労してるようだから、こんな時こそ助けてあげないとね(んなら、もっと高い切符買えと?)


オペラ三昧イン・ロンドン
で、10月3日の初日にまず行ってきました。


Conductor Jan Latham-Koenig

Violetta Valéry Marina Poplavskaya

Alfredo Germont James Valenti

Giorgio Germont Leo Nucci
Baron Douphol Robert Poulton
Doctor Grenvil Richard Wiegold
Flora Bervoix Liora Grodnikaite
Marquis D'Obigny Jeremy White
Gastone de Letorières Ji-Min Park
Annina Sarah Pring


この第一チームが私にとっては一番極端で、絶対聴きたいヌッチと、できれば聴きたくないヴァレンティと、想像するのもおぞましいポプラフスカヤ。


女の子ワラ人形に釘の努力も虚しく、ROHではこれまで病欠したことがない丈夫なポプラフスカヤは(それ自体は立派なことなんですが)、大奮闘。美声ではないけれど真心のこもった素晴らしいヴィオレッタと批評では絶賛されてて、誉める人の気持ちは理解できるんですが、なんせ私は彼女の声も顔も大嫌いなのでむっ、迫真の演技も却って嫌悪感が募るだけ。そう言っちゃお終いだけど、こればかりは仕方ないですよね。


男の子アルフレードのヴァレンティは、マダム・バタフライのピンカートンよりもうんとましだったのでやれやれ。この二人の間に恋人としてのケミストリーは全くなかったけど(これは批評でも言われてる)、これは一概に演技下手なヴァレンティの責任とも言えなくて(だって、去年代役のマリーナ・レベカ嬢とやった時はなかなか素敵なカップルだっんだから)、これもミスマッチだから仕方ないってことなんでしょうか?


尚、この翌日、ヴァレンティは、グリゴーロの代役でファウストに出たんですが、アルフレードは大した役ではないとは言え、連チャンでもちゃんと声も出てたし、それまでの私の彼の対するうんと低い評価がかなり上がったのでした。


オペラ三昧イン・ロンドン     オペラ三昧イン・ロンドン

おうし座唯一楽しみにしてたレオ・ヌッチは期待通り素晴らしくて、彼を観るだけでも行った甲斐がありました。ほとんどロンドンに来てくれないヌッチ、このオペラには1994年のプレミエ以来の出演なんですが、彼が誰だか知らない人は、「なに、この貧相なハゲの爺さん、歌は上手いけどほとんど動かないし、渋過ぎ!」、と思ったでしょうが、彼の過去の偉大な功績を知るファンにとっては、後光が差してました。


今まで多くのパパ・ジェルモンをここで見たけど、大袈裟な芝居をするバリトンが多い中で、目だけで演技するヌッチはたしかに地味だけど、深味のあるパパでした。これはヌッチのスタイルなんでしょう、思えばちょっと前のリゴレットの時も意外に控え目な演技だったし、マクヴィッカーの卑猥な演出も拒否して歌だけで勝負し、全盛期の声量はなくなったのでしょうが、小柄でも存在感のあるヌッチ御大に拍手と投げキッスキスマーク


ポプラフスカヤをもう一度聴くのは嫌だけど、生ヌッチはこれで最後かもしれないので、もう一回、逆側から観られる日に行くつもりです。

オペラ三昧イン・ロンドン    オペラ三昧イン・ロンドン

                     写真もヌッチばっかりねべーっだ!

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