「やめてけれ やめてけれ やめてけれ ゲバゲバ
やめてけれ やめてけれ ゲバゲバパパァヤァ~」
う~む。
「芸術は爆発だ」と岡本太郎さんが言ってたけど、かつてこの曲「老人と子供のポルカ」ほど芸術性と爆発性を兼ね備えた曲を、ボクは聴いたことがない。
何しろ先ず、歌詞が爆発している。
いきなり、「やめてけれ」だ。
小さい頃のボクは、この曲は何かをやめて欲しい曲なのだと思ってた。
「やめてけれ」。さて、何をやめてけれなのか・・・。
おそらくそれは、ベトナム戦争について言っているのではなかろうか。
トンキン湾事件。そして、北爆。
アメリカのベトナムへの軍事介入と同時に、米ソの対立の縮図とされてしまったベトナム戦争を止めて欲しいと、彼らはゲバゲバ言っていたのかもしれない。
ゲバルト。それは「暴力的手段をもってする闘争」の意味。
つまりそれは、当時の学生運動に繋がる。
・・・ってことは。
小さい頃のボクの予想は、ビンゴだったのかもしれない。
ただし・・・。当時の日本人。他にも、止めて欲しいことがたくさんあった。
公害。交通戦争。ごみ問題。物価上昇。
高度経済成長という華々しい国家の反映の裏側で、「やめてけれ問題」は山積していた。
ボクが小さい頃の話だ。
でも。それでも、今とは空気が違っていた。
全ての問題を解決する余力が、日本にはちゃんとあったのだ。
ロストジェネレーション。
アメリカが、急速に社会を閉塞化していく中で、リンドバーグは、パリを目指し大西洋横断に成功する。
ニュースを聞いた、作家スコット・フィッツ・ジェラルドは、「そうか。空を飛べばよかったのか。空を飛べば、この時代から抜け出せたのか。」そう語る。
じゃぁ。
今の日本人はどうだ。ここから抜け出る、何かを、日本人は見つけることが出来るのか。
もはや、空を飛ぶだけではすまされない、閉塞状況。
日本国民全員で、」「スビズバ パパパヤァ」と歌いながら、真剣に考えていきたい。