ヒューマンエラー | 続 サルでもわかるプリント基板のはなし~きばんやおやじのブログ

続 サルでもわかるプリント基板のはなし~きばんやおやじのブログ

プリント基板の基礎から、実装技術を駆使した品質管理のノウハウ、コストダウンの方策まで、電子機器のものづくりのノウハウの虎の巻です

JR西日本が、
事故の教訓として
ヒューマンエラー(人為的なミス)を
懲罰対象から除外する管理手法を導入する方向であることを発表した。

事故や不具合を抑制することを重視することに
異論を持つ諸兄はおられるまい。
それでも事故や不具合は発生する。

当社でも創業以来、
顧客に迷惑を掛けることが無いよう
最大限の注意は払ってきた。

しかし、創業10年目に試作品での不具合を経験し、
顧客から数百万円単位の補償を突きつけられた経験がある。

当方にも言い分があるので
時間をかけて丁寧に交渉してようやく解決した。

重要なことは、
問題点を隠蔽することなく、
迅速にありのままを公開することにあると思う。

法人としての三菱自動車は、
問題点をありのままに公開せず
外部(今回は日産)からの指摘を受けて公開したとことに
最大の問題点があると考える。

かなり昔のことであるが、
JRが国鉄を名乗っていた頃、
当時のトップ(たしか総裁職にあられたと思う)が
踏み切り事故を防止するためには踏み切りを廃止することだ
と並べておられた記憶がある。
この思想に基づき、
新幹線には1ケ所の踏み切りも存在しない。

ここで述べておきたいことは人は間違えるということだ。
性善説でも性悪説でもなく、
ヒューマンエラーは不可避であることを前提にすれば、
ヒューマンエラーを根拠に処罰を課すことは
決して対策にならないと考える。
事故や不具合を防止する努力には敬意を払う。
不断の対策は必要ではあるが、
「隠し立て」せずに正直に公開することが最も重要なことであろう。

蛇足ではあるが、
その意味で、隠蔽に走った三菱自動車の罪は重い。