喫煙と糖尿病
喫煙者は日に日に肩身の狭い思いをされていると思います。これも時代の流れですし、実際タバコを吸わない人にとって煙を嗅がされる事は苦痛以外の何物でもありません。ここに来て、新たなタバコの危険性が指摘されています。
喫煙者は糖尿病を発症しやすい
既に多くの人が知っているとおり、タバコには様々な健康面での問題がありますが、新しい問題点がスイスの研究者によって発見されました。これまでタバコは肺ガンや心臓疾患や発作の原因となるものとして知られてきましたが、さらに最も一般的な糖尿病のリスクを上昇させると、2007年12月11日に発表されました。
喫煙者は非喫煙者と比べて44％もII型糖尿病を発症するリスクが高い事をスイスの研究者が突き止めました。
ローザンヌ大学のキャロル・ウィリー博士とその同僚達は1992年から2006年の間に行われた25の研究結果を調査し、120万人を30年間にわたって追跡調査したデータを分析しました。
そして、彼らはヘビースモーカーはさらにリスクが高くなる事を発見しました。少なくとも1日に20本以上タバコを吸う人は、非喫煙者に比べて61％も糖尿病のリスクが高いという結果が得られたためです。
禁煙でリスクを減らせます
禁煙でリスクを削減できます。以前喫煙していた人でも現在喫煙していた人に比べてリスクを減らせ、非喫煙者と比べて23％リスクが高いという状態に落とす事が出来ます。「糖尿病の発症数は劇的に増加しているため、公衆衛生の面においてこれは非常に重要です。糖尿病を回避する事は喫煙者がタバコを止める他の良い理由であり、さらに今はタバコを吸っていない人に新たにタバコを始めさせないという事につながるでしょう。」とウィリー博士は述べています。
ちなみにII型の糖尿病は肥満が原因で起こる事があります。そして、座ったままのライフスタイルも関係しています。インスリンに依存しないタイプの糖尿病とも言われ、体内のインスリンは十分足りているにもかかわらず、何らかの理由でそれが上手く機能せず、血糖値が高い状態になるものです。
近年多くの国々で増加しており、一般的な病気になりつつあります。
予防可能な死亡原因です
喫煙は世界的に予防する事が可能な死亡原因の一つです。年間900万人が死亡し、世界中で死亡原因の9％を占めます。さらに他のタイプのガンと同様にほとんどの肺ガンの原因となるだけでなく、心臓発作、心筋梗塞、慢性肺疾患、その他疾病を引き起こします。
「喫煙も糖尿病も循環器に対する主要な危険因子であるため、今回の結果はさらに重要です。」とウィリー博士はまとめています。
完全な証明はまだ
ただし、注意しなければならない点として、ウィリー博士はこの研究が、喫煙が25の研究で対象となった、糖尿病の実際の原因であるかどうかを結論づけるようにまとめられていなかったと言う点に注意を払っています。とはいえウィリー博士は喫煙が糖尿病へと導く高いリスクとなるという事実は、喫煙が糖尿病の原因となっている事を示唆していると述べています。加えて、全ての事例において、糖尿病の発症よりも前にその患者が喫煙していたという事も付け加えています。
喫煙はインスリン抵抗へつながると研究者はコメントしています。これは、体がインスリンをどのように都合良く利用するかという点について喫煙が干渉する事を意味します。インスリン抵抗によって通常II型糖尿病が引き起こされます。
それでもタバコ止めませんか？
このブログを見てくださっている方であれば、何度となくタバコの危険性について目にされている事と思います。世界中でタバコのリスクが騒がれている現在においても、日本国内はどこか他人事のように静かなのが不気味です。糖尿病は言うまでもなく慢性化しやすい病気で、突き詰めれば国にとっては医療費の増大をまねく危険因子と言えます。もし本気で医療制度を改革する(というか日本の場合は単純に医療費の削減しか見てないようですが)というのであればやはり喫煙率を下げるのが重要ではないでしょうか。
条例ではなく法律として路上喫煙を完全に禁止してもらいたいと思う今日この頃です。
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それではまた。
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