食中毒に注意その2
今回は引き続き食中毒について取り上げてみたいと思います。食中毒とは(おさらい)?
食中毒というと6月~8月にかけて起きるものというイメージがありますが、実は冬でも食中毒は発生します。最近は特に冬でも室内温度はそれ程下がらない家庭が多いため、うっかり油断して部屋の中に食べ物を放置したことによって細菌が増殖し、食中毒を引き起こすというケースが増えているようです。さてそんな食中毒ですが、現在では250種類以上の病気が食中毒によって引き起こされていると警告されています。主なものとしては、カンピロバクター病原菌、サルモネラ菌、赤痢菌、O157、リステリア菌、ボツリヌス菌等が挙げられます。
細菌に感染するとどうなるの?
赤痢菌
赤痢というと、東南アジアのような熱帯地域に行って感染する、というパターンが多いのですが、便を媒介して感染する細菌の一種です。特に、人が密集している衛生面であまり良い状態でない環境下での感染が多くなります。主な症状としては:
● 下痢(出血を伴う)
● 吐き気
● 発熱
● 嘔吐
● 胃けいれん
赤痢は日本では法定伝染病として指定されています。もし赤痢かな?と心当たりがあるのであれば直ぐに病院へ直行しましょう。なお、下痢によって体内の水分が一気に失われるため、水分の補給を欠かさないようにしましょう。そうしないと脱水症状を引き起こすことになります。なお、予防法はこまめに手を洗うことが最も効果的です。もし小さな子供がいる家庭であれば、おむつを交換した際にも手を洗うよう心がけましょう。
O157
O157は日本でも大量発生したのが記憶に新しいところです。O157は食べ物を媒介して感染するものですが、アメリカでは毎年73000件にも及ぶ感染事例が報告されています。
多くの場合O157への感染は不十分な調理をした食べ物や汚染された牛肉などを食べることよって起きています。さらに、低温殺菌していない牛乳や、水泳、下水が混入した水の飲用でも感染することがあります。また、感染者の便からも感染するため、十分な手洗いなどを含む衛生管理が重要です。
幼児の場合、症状が出なくなった後1~2週間は引き続き細菌が便内に含まれている恐れがあるため、子供が感染した場合は症状が出なくなった後も注意しましょう。
症状としては:
● 血便を伴う激しい下痢
● 腹部のけいれん
ですが、たまに激しい症状が現れず、微熱や出血を伴わない下痢、あるいは全く症状が出ないケースもあります。なお、O157は時として命に関わる事があるため、安心できません。特に5歳以下の子供や老人が感染した場合、溶血性尿毒症症候群を引き起こすことがあり、これが発症すると重篤な状態に陥ることがあります。
予防法としては、十分に加熱して調理すること、低温殺菌していない牛乳を控えること、肉を扱った後や入浴後、おむつを交換した後に丁寧に手を洗うことが有効です。
さて、これ以外の最近については第三弾で。
食べ物に注意
O157は基本的には夏場に流行するものですが、かといって冬に発生しないわけではありません。食べ物の加熱や手洗いは年間を通して注意深く行うように心がけましょう。- O157をふせぐには?―食中毒と経口感染症/須田 都三男
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それではまた。
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