世界遺産候補のラッシュ | CIAO! ITALIA

世界遺産候補のラッシュ

日本の世界遺産登録候補の推薦申請がにわかに活気づいてきている。



日本の世界遺産は、今年の世界遺産委員会で審議される『富士山』と『鎌倉』に次いで、今年2月1日にユネスコに対して『富岡製糸場』が推薦されており、来年2014年の登録を目指している。



従って、昨年、『富岡製糸場』との争いで負けてしまい、推薦されなかった『長崎の教会群』も、来年こそとの思いで、2014年の推薦での2015年の登録を目指しているだろう。



世界遺産登録の手順は、まず、あらかじめ政府のユネスコへの申請により暫定リストに掲載され、その中から登録の準備が完了したと思われる物件が、毎年、2月1日までに政府からユネスコに推薦される。それによって、はじめて世界遺産委員会での審議を受けることができる・・・という流れになっている。


そして、現在は各国政府が推薦できる物件数は、年に文化遺産、自然遺産各1件までとなっている。



日本国内においては、この推薦する物件の検討、選択が夏ごろからスタートすることから、登録を目指す物件を有する自治体はこの時期に名乗りを上げてくる・・ということだ。


・・・ということで、最近の新聞報道によると、次の2件も2015年の登録に向けて、来年2月のユネスコへの推薦に名乗りを上げているようだ。



それは、『九州・山口の近代化産業遺産群』と『北海道・北東北の縄文遺跡群』の2物件。


『九州・山口の近代化産業遺産群』は、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、鹿児島県、山口県、岩手県、静岡県、北九州市、大牟田市、中間市、佐賀市、長崎市、荒尾市、宇城市、鹿児島市、萩市、釜石市、伊豆の国市の8件と11市で推進している物件で、幕末から明治期における飛躍的な日本の近代化をテーマに、九州・山口等の各地域に所在する複数の産業遺産(製鉄・造船・石炭)を一つの「遺産群」にまとめたもの。


一方、『北海道・北東北の縄文遺跡群』は、北海道、青森県、岩手県、秋田県の4県道で推進している物件で、北海道・北東北を中心とする地域における、円筒土器文化・十腰内式土器文化・亀ヶ岡式土器文化などの縄文時代を代表する独特の地域文化圏の遺跡群を遺産としてまとめたもの。


しかし、万が一、『富士山』、『武士の古都 鎌倉』が情報照会等による落選となると、さらに混乱を極めることとなる。


先日の富士山についての野口健さんの意見ではないけど、≪何のために、世界遺産への登録を急ぐのでしょう≫か・・・・ですね。