「永遠の0」
この映画はとても、とても尊いものを与えてくれました。
この映画と、三浦春馬くんのコメントは、自身の祖父を振り返るきっかけを与えてくれたのです。
私は今までどんな映画・ドラマを見ても、原作が一番だと思ってきましたが、
この映画はまったく原作に引けを取らないくらい、素晴らしいものでした。
本当に本当にこの作品が気に入って、Webサイトも舐めるように閲覧しました。
そんな中、映画の完成披露イベントのreport記事で、
春馬くんが役作りのためにご自身のおじいさんの話を聞き、
この映画が自分のルーツに触れるきっかけになったという話がありました。
わたしは、映画の中だけではなく現実に同じようなストーリーがあるのか、と思いました。
そしてさらにシンパシーを感じたのは、
春馬くんのおじいさんが校長先生になり、叙勲を受けていたこと。
私の祖父も警察官になり、晩年、叙勲を受けていました。
(ちなみにもっと言うと春馬くんと私は同い年でもあります。)
では自分の祖父にはどんなストーリーがあったのだろう、どう生きたのだろう、と気になる気持ちがむくむくっと起き上がってきました。
祖父は生前、難聴だったこともあり、詳細に昔の話をしてくれたことはありませんでしたが、
幸いなことに、亡くなる前に自伝を自費出版していました。
この映画と原作で得た知識とで照らし合わせながら読むと、たった数行の中にも、数行では済まされないドラマが眠っていたことに思いをめぐらすことができるようになりました。
自伝を手渡された当初は祖父の生き方にもほとんど興味もなく、全く理解できず、一読して終わっていたのですが、
こうして再び手にとり、理解を深め、家族への想い・祖父への想い・先祖代々とそれに関わって支えてくれた人たちへの感謝を強く持てたことは本当にこの映画のおかげです。
社会人になってからの幾多の甘甘発言を恥じました。
大学時代のプータローだった私にも。
祖父・祖母の死を軽く受け止めていたことにも。
自分で人生を切り開くことを教えてくれた祖父。
宮部久蔵が亡くなったのと同じ歳の健太郎。
終戦時の祖父の年齢と同い年の私…
いつも祖父がついていてくれると信じて、
惜しまず努力をしていこうと思います。
敦子
(すぺしゃるさんくす、けんご。)