ボロディン  「交響曲第2番」 ロ短調 | クラシックばっか 時空間

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 今日 2月14日は、アレクサンドル・ボロディンの「交響曲第2番」ロ短調が初演された日である。

 アレクサンドル・ポルフィーリエヴィチ・ボロディン(1833~1887)はロシアの化学者であり、作曲家である。ロシア音楽の作曲に情熱を注いだ「ロシア五人組」(ロシア5人組)の一人である。

 「交響曲 第2番」 ロ短調は、歌劇『イーゴリ公』と同じく1869年に着手された。この2つ作品の完成には時間がかかった。ボロディンは、オペラにするつもりで準備済みであった素材のいくつかをこの交響曲に転用し、曲調と音色の結びつきを強めながら作曲していった。

 本「交響曲第2番」が1877年になってようやく完成すると、ボロディンはこれを「勇士」と呼んだ。事実本作品の第1楽章は、非常に厳しく激しいメロディーで貫かれており、勇壮さを感じさせる。

 

第1楽章の勇壮な主題の力強さやたくましさは作品の中の色々な主題に受け継がれ、どこか広大な中央アジアの草原を連想させる情緒的なメロディーとも絡み合いながら、ロシア風の色彩を帯びた堂々とした作品に仕上げられている。

 1877年の今日(2月14日)、サンクトペテルブルクでエドゥアルド・ナープラヴニークの指揮によって初演された。しかし観客の反応は今ひとつであった。

 

その後、ボロディンは管弦楽法などに多少の変更を加えて改訂し、1879年にリムスキー=コルサコフの指揮によって初演されると、ようやく成功をおさめることができた。

 

  さらに1880年のドイツ初演にあたっては、フランツ・リストがヴァイマルでの手筈を整え、演奏は成功裏(せいこうり)に終わり、ボロディンの名をロシア国外に広める役割を果たした。

 本交響曲「第2番」は、4つの楽章からなり、構成は以下の通りである。(第3楽章と第4楽章は続けて演奏される。)

・第1楽章:アレグロ ロ短調 ソナタ形式
・第2楽章:スケルツォ,プレスティッシモ ヘ長調
     (トリオはアレグレット ニ長調)
・第3楽章:アンダンテ 変ニ長調 三部形式
・第4楽章:フィナーレ,アレグロ、ロ長調、ソナタ形式


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                     (演奏時間:約32分)
■■ 「交響曲第2番」 ロ短調 □ Borodin Symphony No.2 - YouTube


□参考□(演奏時間:約30分)
■参考動画■ 「交響曲第2番」 ロ短調 □ Borodin: Second Symphony - YouTube

 

(※ロシア五人組に関する参考記事)
2013年
    1月18日 ・キュイ 「ヴァイオリンとピアノのためのソナタ」
     1月 2日 ・バラキレフ  「イスラメイ」(東洋的幻想曲)
2012年
  11月12日 ・ボロディン  歌劇『イーゴリ公』より,「序曲」,他
    10月 7日 ・リムスキー=コルサコフ 「4つの音楽的絵画」
    3月28日・ムソルグスキー  交響詩 「はげ山の一夜」
     3月18日 ・リムスキー=コルサコフ 「シェヘラザード」
    2月 6日・ボロディン  交響詩「中央アジアの草原にて」