Wilson Pickett / Right On (Atlantic SD 8250) 1970

$Soul Music 千夜一夜-Wilson_Picket_Right_On

週末はイベント連チャンでした。2日続けて会った人が多いこと多いこと>爆
みなさん、お疲れ様でした。

ということで、今日は夜にゆっくりレコード聴いております。

こんやの1枚は、Soul Singerでは好きな一人、というか
かなり好きな一人の、Wilson Pickettを!

このアルバムは、ほぼ全曲を、MiamiのCriteria Studioで録音している。
(B-5だけは、Muscle ShoalsのFame)
一部ですが音はここ

Tracklistings
SIDE:A
01."Groovy Little Woman" 2:38
02."Funky Way" 2:29
03."Sugar, Sugar" 2:56
04."Sweet Inspiration" 2:53
05."This Old Town" 3:23
06."You Keep Me Hangin' On" 4:54
SIDE:B
01."Lord, Pity Us All" 3:19
02."It's Still Good" 2:36
03."Woman Likes To Hear That" 2:51
04."She Said Yes" 3:13
05."Hey Joe" 3:03
06."Steal Away" 3:50

Archie'sやThe Supremesのカバーも入っているが、
一般的は、地味で売れ行きも芳しくなかった1枚。
ヒットシングルが3枚以上あるのだがなぜかアルバムは・・・という感じ。
Soul Musicというのはヒット曲は重要だが、
アルバムのなかに点在する様々な曲も
これまた、味わいが深い物である。
特に60年代も終盤になると、コンセプトというのが
プロデューサーの理念として確立されてくるわけで、
アルバムカットというのはスピンの時にもポイントとなる。
知ってる曲がかかるだけのイベントを求める人は別だが、
かかっている曲で、格好良かったりすれば、
「お、これは何!!」と反応するのが
真のSoul Fanだと思っているので
そうでない人には、ついつい辛口になるが>笑
もちろんヒット曲を馬鹿にしちゃ駄目よ。
名曲にはオーラがあるのですからね、ワハハ。

先日のMiracleのイベントでも、
明らかに、Step Discoに染まった方々が、
「多分しらないであろう曲」で楽しく踊って居たが、
彼らは、本当にSoul MusicとかDanceが好きなのだろうね。

閑話休題、A面から聞いてゆこう。
A-1はファンキーなミッド、ホーンとリズムセクションに
左サイドからの女性コーラスがからむ。
2曲目も続編のようなファンキーミッド。
共に曲調が地味なのだが、聴ける。
3曲目は、Archiesの大ヒットのカバー、
Pickettでもヒットしている。Soul Chart No.4、Pop ChartでもNo.25)
昔は僕もこのあたりは苦手だったが
今聴くと、Atlantic時代のあとのRCA録音や、
Muscle Shoalsの音などをふまえれば納得。
A-4は、アップミッドで、これは快適。
続くA-5も甘めのミッドで、ここまで聴くと
流しっぱできける統一感がわかってくる。
A面ラストは、The Supremesのカバーで
スロウな仕立て、これはよろしい。
ハモンドのイントロからぐっとテムポダウンした展開。
ベースリフやらドラムやらはもちろん
有名なロックバンドのカバーが下地だろうが、
Pickettは後半までホットである。Soul Chatは16位のヒット。
B面は頭の1曲目、これはベストトラックである。
スロウのゴスペルであるが、流石に上手い。曲の展開も良いし、
女性コーラスは登場するがシンプルなバックも良い。
2曲目は、ダウンテムポの跳ねるリズムの格好いいミッド。
B-4のFlip Sideでシングルになっている。
3曲目はミッドの甘い作り。これも快適で、
強烈なアップではないが。まろやかな甘みが堪らない。
B-4はシングルSoul Chatは20位まで上昇している。
ゆったりしたリズムバラッド、これもほのぼのとした気配が良い。
RCA時代にCaptain & Tennilleの曲をカバーしたりしているが、
ダンス天国のPickettだけではない、と確認できる曲だろう。
B-5は、あのJimi Hendrixもやっている名曲、
70年代をにらんだ、New Soul的な作りだが、
PickettのVocalは余裕たっぷりで素晴らしい。
Soul Chartでは、29位まで。
Fameの重厚ながらもロックフレーヴァーも漂うナイスな音だ。
アルバムのラストはゴスペル、頭からナレーション登場のスロウ。
こうして聴いてみると、世間でOtis Reddingをたたえる声の方が
圧倒的に多いのだが、Pickettの巧さは並の物ではない。
Otisと比して劣る言う人がいるなら、耳がないのだろう。
声の質も高さも、格段に、Pickettの方が好きである。

ポイント ★★★★★

そして、この時期の、Single B面曲をおまけに2曲、
A-3のB面、"Cooke, Cole & Redding"
Otis Reddingが亡くなったメモリアルで同時期に録音されている。
「俺が最後にOtisを見たときに、彼はDock Of The Bayに座っていた」
という有名なフレーズも出てきて、最後はホットにシャウトする。
A-6のB面が、"Now You See My Now You Don't"
あまいつくりではあるが、快適なアップミッド、
B面にしておくのはもったいないかも。
共にMiamiのCriteria Studio録音だ。

$Soul Music 千夜一夜-Wilson_Picket_Funkymidnightmover

この2曲は、ここで紹介した6枚組の
Atlantic Recordsのスタジオ録音ボックスで聴ける。

12月のスピン予定は、こちら

今週金曜日は、四谷→渋谷です!