「TPP神髄」 TPPに参加するか否か? | 加納有輝彦

「TPP神髄」 TPPに参加するか否か?

 TPPとは、太平洋周辺の国々の間で、人、もの、サービス、金の移動を自由にし、貿易関税を撤廃しようという国際協定のこと。
 現在、アメリカをはじめ10各国が今年秋のエイペック首脳会議までの協定合意を目指している。

前の日記で、以下の考えを紹介した。

反対意見
三橋貴明氏: 増税と同じくデフレを加速し、日本をだめにするだけだ。デフレの時にやる政策ではない。農業をはじめ、医療分野、法務分野にもアメリカが土足で踏み込んでくる。公共事業も決して枠外ではなく、震災復興事業も、外資にむしりとられてしまう可能性がある。

青山繁晴氏: TPPの枠組み、アメリカが中心になって作ったものの中で、日本がモノを言える国でないと、いま参加しても結局、セカンド・アメリカのまま使われるだけ。日本の発言力・政治力をつけてないで今のままTPPに加盟するってのは、賛成できない。

賛成意見
竹中平蔵氏: 自由にいいものを買いたい、作ったものを安く売りたいと自由を保つための自由貿易なんだから、それはインフレ、デフレに関係なくやらなきゃいけない。

 
 月刊ザ・リバティー編集局M氏に、この問題に関して参考に聞いてみた。
私自身、かなりこの問題に関し整理ができた。

TPPを単独でとらえると、確かにデフレ加速とかいろいろ問題がある。ゆえに、全体的な政策手当により中和させる。そうした上で原則、競争にさらすことが繁栄をもたらすことができる。
 TPP参加は、アメリカとの経済同盟の意味がある。アメリカと手を組むことになる。TPPを世界の貿易主軸にすると日米が主導権を握ることになる。
トータルで日本の国益となると考える。
 自由化によって軍事産業も大きな進展が得られ、民生用への転嫁も期待できる。安全保障上も必要と考える。

もう一段上の政治判断が必要である。

アメリカが最後の買い手の機能を捨てつつある。
日本が覇権国家の役割を果たす時が来たのである。覇権国家の役割とは、どんどん外国のモノを買ってあげるということ。超円高の一つの意味は、輸入をどんどんして買ってあげなさい、それが欧州の財政破たん危機を救うことにもつながる。戦後、アメリカが日本に対して行ってくれたことだ。

 1980年代のバブル期は、日本がアメリカの資産を購入すると、成り金国家の横暴と非難された。
しかし、今は違う。世界から買って下さいと言われているのである。買ってあげればいい。
なんといっても買い手は強いです。お客様は神様です。
 日本人は古い考えかもしれない。作り手が偉いという信仰を持っている。しかし、買い手が偉いのである。これは、日本に覇権国家になって下さいと言われていると考えてよい。

 覇権国家になって威張るという事では断じてない。世界のリーダーとなるということだ。アメリカは世界の買い手であったし、世界の警察であった。

 TPPに参加すると日本の農業が崩壊するという、日本の農業を保護してきた側からすると反対するしかない。
 しかし厳然とした事実がある。保護した分野の産業は衰退の一途をたどっている。
競争に晒された、試練にさらされた自動車業界のような分野が、強くなってきた。

 試練にさらされるべきである。そして、負けると思う負け犬根性こそが問題である。なぜ、負けると決めつけるか。この根性が腐っているのかもしれない。農業に関しても、青山繁晴氏は、日本の農業は世界市場に晒されても負けないと言っています。

 競争に晒されることは、試練にさらされることである。恐れてはならない。

 いま、日本人は、国にぶら下がる気持ちが強すぎるのかもしれない。これは、経済問題、政策問題もさることながら、実は、人間としての哲学、生き方、精神的自立の問題であると考える。
 日本に精神的支柱を立てたいとする幸福実現党の立党精神にかかわる。
 宗教政党の使命は、ここにもあります。

TPP神髄と題しましたが、「恐れるな。試練に晒されることで、はがねとなる。強くなる。」日本人の気概の問題だ。


 もしよろしければ、クリックを はげみになります。
にほんブログ村 政治ブログ 政治家(幸福実現党)へ
にほんブログ村