植田光宣・寛美さんのパンジー・ビオラ | ROKA BLOG

植田光宣・寛美さんのパンジー・ビオラ

植田光宣さんは高知県の見元さんの御親戚(義兄・妹さんが見元さんとご夫婦)にあたるブリーダーの方ですが、なんと今回の作品展に参加していただけることになりました。初参加!いやー、ありがたいです!


植田さんの品種はサカタさんのカタログ等で拝見はしていましたが、実際に目にすることはありませんでした。ところが昨年、コオロギさんの所属する「ガーデン倶楽部 みつばち」の方が作られており、お店に入荷。

初めて見る実物のあまりの見事さにびっくり!

是非とも作品展にご参加いただきたいとご連絡を差し上げた次第です。


突然の電話と出展の依頼に驚かれたようですが、快く了承して下さいました。感謝、感謝!!


実は植田さんとは数年前に一度だけお会いしたことがあります。

植田さんがパンジー・ビオラの栽培を始められる前か、始めて間もない頃だと思います。見元さんと一緒にわざわざ宮崎まで見学に来られました。

昔のことなので多くは覚えていませんが、とてもまじめで静かな情熱を秘めた方だったような印象が残っています。


さて、初めて見たその植田さんの品種群ですが、若干の違和感を覚えたことも事実です。


品種(作品)というものはその人なりが現れ、特に男女の性差がはっきりと分かれます。ひとつの品種では難しいですが、品種群としてみると作者を知らなくてもその方が男性か女性かは分かるものなんです。


そういう観点から見ると植田さんの品種群は見元さんの品種から派生したことは明らかですが、その“男性的な雰囲気”をそのまま引き継いでいるかと思うとそうでもなく、明らかに“女性的な雰囲気”が感じられるのです。


「植田さんって男性だよな・・・。なんでだろ?」とモヤモヤ感がずっと取れずにいました。


「そういえば、どこかに植田さんの紹介があったはず」と、探し出したのがサカタのタネさんの園芸通信(2006:平成18年の9月号)記事でした。

ROKA BLOG-紹介記事

その中には

「2001年より本格的に花苗の育種を開始」。


「植田氏と共にパンジー、ビオラの知識を深めていった奥様の寛美さんも徐々に育種に関心を持ち、オリジナルの品種作りに参加するようになりました。現在では掛け合わせる品種を選び、実際に作業をするのが寛美さん。よいものを選抜し、増やして安定させるのが植田氏という作業分担で『植田パンジー、ビオラ』の育種が行われています」との内容がありました。


なるほど、そういう訳か!ご夫婦で育種されているのでどうりで男性的な雰囲気と女性的な雰囲気が混在している訳ですね。納得がいきました。


パンジー・ビオラの場合、ご夫婦での育種は他に例を見ません。非常にユニークです!


「最初は見元さんの品種から出発したが、ここ5~6年は見元さんの品種の導入は無く、オリジナルや市販種などでの交配選抜を続けています。見元さんと同じところを目指しても仕方が無いですから。(妻と)喧嘩しながらやっています(笑)」


電話でそう話されてた植田さん。ご夫婦での育種は他にいらっしゃいませんので間違いなく今までにない世界が広がっていきます。どんな世界になるのか、期待大です!!


さて、紹介したい品種はいっぱいあるのですが、今回は3品種をご紹介!

ROKA BLOG-いとしのジュリエット

‘いとしのジュリエット’

明るめローズで緩やかなフリル(ウェーブ)の中~小輪パンジーです。

ROKA BLOG-いとしのロミオ

‘いとしのロミオ’

上記品種と対になる品種で、解説には「いとしのジュリエットに交配して分かれた品種」とあります。

こちらも緩やかなフリルの中~小輪パンジーです。


花弁には光沢があり、見元さんの‘ウェディングドレス’の血を引いているような気がします。この緩やかなフリルの品種は意外とありそうで無いのが現実です。


「ロミオとジュリエット」と聞くと映画では世代的にはデカプリオではなく(当然でしょ!)、オリビア・ハッセーとレナード・ホワイティングでフランコ・ゼフィレッリ監督の世代ですが、この花はその映画の衣装の色(14世紀のイタリアの貴族服)をものすごくイメージさせます。奥さん、映画御覧になってます?

日本で生まれた品種なのに不思議ですね。


さて、今回一番驚いたのが下記の品種です。

ROKA BLOG-サンフラッシュ

‘サンフラッシュ’

上弁イエロー、側唇弁がレッドブロッチのビオラ。


みなさん、お気づきですか?
何気に売店に並んでいますが、こんな鮮やかでこの色の組合せのものは他にはありません!名前のとおり太陽の閃光を感じさせます。いやー、素晴らしい!

現在、上弁アプリコットのものも分離しているそうです。こちらもどうなるか楽しみですね。


出発点は同じでもそこにどんな想いをこめるかでその後は全く違うものになってきます。繰り返し言っていますが、このことは間違いない事実です。


今回は15品種ほど展示して下さるそうです。どんな作品が並ぶでしょうか?どうぞ、植田さんご夫婦の作品にもご期待ください!


*サカタさんの記事を誤った解釈をしてしまい、植田さんはじめ関係者の方に不愉快な思いをさせてすみませんでした。訂正してお詫び申し上げます。


*夢咲きヴィオラ、通販開始です!

http://ameblo.jp/pansy-tane/entry-10760954999.html