↓ AFP(2013.1.28) より
フンコロガシは天の川の光を頼りにまっすぐにふんを転がすという研究結果が
25日、米科学誌カレント・バイオロジー(Current Biology)に発表された。
スウェーデン・ルンド大学(Lund University)などの研究者らと共同研究した
南アフリカのウィットウォータースランド大学(University of the Witwatersrand)
の生物学研究チームは、地元のプラネタリウムで夜の空を再現し、フンコロガシ
の行動を観察した。
その結果、脳は小さく、視力は弱いフンコロガシが、天の川の星々の光を頼りに
まっすぐ進み、ふんを奪い合うライバルのいる場所に円を描いて戻らないように
移動していることが分かった。
↓ Wikipedia より(以下3点)
↓ Scarabaeus nitidicollis
フンコロガシは人工の光よりも、太陽、月、銀河の光を好むようだ。
天体ははるかかなたにあるためフンコロガシにとっては動いていないように見え、
固定された基準点になる。
アザラシや一部の鳥や人間が星を道しるべにすることは知られているが、天の川
を手掛かりにすることが報告されたのはフンコロガシが初めて。
同じ研究チームは以前、フンコロガシが方位を知るための光源を探すために、
丸めたふんの上に登ってちょっとしたダンスのような動きをすることを発見して
いた。
フンコロガシは、昆虫綱鞘翅(甲虫)目コガネムシ科のScarabaeus(スカラバエ
ウス)属とGymnopleurus(ギムノプレウルス)属などに分類される、動物のフンを
丸めて転がす種の総称です。(広義には糞球を作らない種も含みます)
頭部や脚で球状にし、後脚で目的地まで転がして運び、食料にしたり、卵を
産み付け(1つの糞球に1つ)、揺りかご兼食料とします。
古代エジプトでは、スカラベ (scarab)と呼ばれ、太陽神ケプリの化身として神聖
視されました。
フンを転がす姿を太陽の運行に見立てられ、フンから成虫となって生まれる
様子から(太陽と同じく)再生・復活の象徴とされたのです。
(この"太陽"が天の川などの星を目印に移動している、というのは何とも面白い
ですね~)
↓ 王家の谷の壁画に描かれたスカラベ
なお、ファーブルが観察した有名なスカラベの現在の和名は、ヒジリタマオシ
コガネとされています。
しかし、フンコロガシの様な小さな生き物が、宇宙という壮大な存在と確かに
つながっている不思議・・・
ヽ(゚◇゚ )ノ
参考記事:「南米スリナムで発見された46種の新種候補:その3」
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