「儲かりそう」だからやっても儲からない! | P&F社長の今日の一言

「儲かりそう」だからやっても儲からない!

昨日は、事業会社の役員メンバーが揃って、新たな領域もグループ入り
していただいた中で、中期経営計画の作り直し会議の一日目でした。

私から、予め今後のグループ全体の方向性、方針を伝えさせて頂いた上
で、事業会社の役員メンバーには様々な意見を頂きました。

かなりグループとしての強み(コアコンピタンス)を手にした事で、
各事業会社においても、大いなる成長を見込める事になったのですが、
ある役員から、この様な意見がありました。

「人材の領域で“AI”に特化した紹介を始めましょう!
この領域は極めてこれからの時代でマーケットは広がりますし、企業の
ニーズは極めて大きいです!」

私から、その際にお伝えさせていただいた事ですが、

「〇〇君、事業というものはマーケット(市場)や、社会のニーズに応
える事ではあるけれど、“儲かる”というからやるのではいけないよ。
事業会社である“ジンジブ”は、何の為にあるのか?、そしてその事業
は何のためにやるのか?という大義をしっかりと持っておかないといけ
ない。
元々、中小企業の支援を使命に持っているジンジブが、AIという領域で
進めようとするのは、大義に反する。(AIの領域を欲しがっているのは、
基本的に大企業、ITベンチャー大手)
また、マーケットが広がる領域(市場)、収益性が非常に見込める事業
というのを始める事は容易では無い。
何故ならば、同業の大手企業も“必ず”そのマーケットに進出してくる
し、多大なる投資を行って、その領域で戦うことになる。
我々は、まだまだ基本戦略として“ランチェスター戦略”で考えねば、
戦っても勝てないんだ。あくまでも、大手がモノマネしてこない事、
大資本でも参入しにくい領域、圧倒的な差別化・異質化を図った戦略で
戦おう」

そんな話をさせて頂きました。

企業経営は、常に“新規市場”への挑戦は不可欠です。
既存市場だけで戦っていては、一度は成長しても、いずれ衰退を必ずし
ます。
だから、新規市場への挑戦は何度も何度も行わなわなくてはなりません
が、無謀なる挑戦はいけません。
しっかりと、勝てる戦略を明確に作り上げる事!それが大事です。

勝てる戦略とは、

1、まずは自社の大義は何なのか?事業をやる意味はあるのか?
を明確に出来る事。(単に儲かるからやるのではいけない)
2、自社・自分の強みを圧倒的に生かせる市場で戦う事
3、同業が容易にモノマネ出来ない差別化・異質化を図る事
4、大資本、大手企業が、力技で勝てない領域
5、商品・サービスに適した価格設定を行う事

それらが、非常に重要です。

基本的に、日本はもはや全体の経済成長が見込めません。
そんな中では、どうしても市場の取り合いになるのです。
だから、取り合いになる前提でしっかりと戦略を練るのが大事です。

最後に、新規市場へ出ていく際のキーワードをお伝えしておきます。

1、とても力のあるリーダーをつける事
2、同業他社などとの異質化・差別化を明確に
3、圧倒的なスピードでNo1を確立する事

そんな所を意識していただいて、新規へ挑戦するのです。